融合召喚とは、遊戯王OCGにおける召喚方法の一つである。
元々原作「遊戯王」でも登場した召喚方法であり、その名の通り「融合」魔法カードによってモンスターを融合させる。
ルール上は全て「融合」という呼称で統一されているが、カードのモチーフとしては、純粋にモンスター同士が融合した「有翼幻獣キマイラ」や「青眼の究極竜」、機械・ロボットの合体である「サイバー・エンド・ドラゴン」、竜に戦士が乗る「ドラゴンに乗るワイバーン」や「究極竜騎士」など、さまざまなバリエーションがある。
また、「融合」カードに依らない特殊融合として「XYZ-ドラゴン・キャノン」などが存在する。
元々の遊戯王は現実のカードより漫画が先行しているため、ルールには大きな差異がある。
漫画では、融合召喚されたモンスターは、ソリッドビジョン上で1体として扱われるだけであり、デュエルディスクには元々の融合素材がそのままセットされていた(原作の流れを受け継ぐRでも同様)。そのため、フィールド上のカードをカウントする場合は素材のままで数えるし、素材でフィールドが埋まってしまうとほかのカードが出せない。そのため、これはデメリットとして働くことが多い。
また、バトルシティ編(及びそのルールを受け継いだアニメ「乃亜編」)では融合召喚されたモンスターはそのターンに攻撃できないという制約があり[1]、これを無視するための「速攻」という魔法カードまで存在した(Rも同様)。
さらには光属性と闇属性の融合による属性反発作用で「青眼の究極竜」を弱体化させるなど、OCGではありえないプレイングもあった(上記のように原作における融合召喚はソリッドビジョン上でのみの取り扱いであるため、OCGとは異なりその場で新たな融合を行えるのだと思われる)。
アニメDMでは時期によってルールの扱いが異なるが、GX以降は漫画版も含めて全てOCGに準拠したルールとなった。
基本的には、魔法カード「融合」によって、決められたモンスターを手札やフィールドから墓地へ送り、融合デッキ(エクストラデッキ)から融合モンスターを呼び出すという手順で行われる。
しかし、実情としては「融合」以外の融合召喚を行うカードによる融合召喚のほうが実用される場面は多く[2]、墓地やデッキ、相手フィールドなど様々な場所のカードを融合素材にできるカード、果ては融合素材すらないのに融合召喚するカードも存在する。
また、融合モンスターではあるが融合素材の指定がなく、融合召喚ではない独自の召喚方法をもつカードもあり、融合モンスターが、ほかの区分には入らない特殊なモンスターの受け皿として機能している面もある。
そもそもの「融合」が登場したのは1999年3月18日発売の「STARTER BOX」であり、融合召喚の歴史はここから始まっている。また、特殊召喚の歴史として見ても、このカードが初めての特殊召喚を行うカード(有名な「死者蘇生」の登場は同年3月27日発売の「Vol.2」)。
このころの「融合」のテキストは「決められたモンスター2体以上を融合させる。」であり、「融合」による特殊召喚はテキストに詳細を書く個別のルールではなく、ゲームとしての基本ルールとみなされていたのだろう[3]。さすがに第3期でこのテキストは大きく改訂(エラッタ)される。
以降、融合モンスターは数だけは増えていくのだが、肝心のステータスが何の苦労もなく出せる下級モンスターとほとんど変わらないか少し毛が生えた程度という体たらくであり、効果もなかった(効果モンスター自体が、5月27日の「Vol.3」で初登場、効果を持つ融合モンスターとなると、テキスト欄の都合もあるのか第2期まで待たねばならない)。
さらに、最初期の「公式ルール」では生け贄召喚(アドバンス召喚)の概念が存在せず、「青眼の白龍」もノーコストで手札から出せたため、とにかく「青眼の白龍」を出して、魔法・罠でモンスターを除去して攻撃すればいいというかなり単調なデュエルであり[4]、そのような状況では融合召喚の活躍は難しかったのだろう。
一応「エキスパートルール」の制定で、生け贄召喚が導入されたものの、融合モンスターのステータスが貧弱という根本的な問題が解決していなかったため、大きな地位向上とはならなかった。
また、このころの特徴として、原作で融合モンスターではなかったモンスターが融合モンスター化されたものがいくつか存在した。例としては「炎の剣士」、「バロックス」など。今考えればこの改変も悪いことばかりではないが、当時としては原作の再現もあったものではない改変でむやみに使いにくくされただけであった。
アニメDMでは中途半端にOCGを取り込んだため、手札から融合モンスターを召喚する、通常モンスターのテキストに融合素材が書かれているなどの奇妙な場面も存在した。
第1期の後半になると融合素材代用モンスターと呼ばれる、融合素材の代わりにできるモンスターとして、「心眼の女神」などが登場。しかし、当初は「他の融合素材モンスターは正規のものでなければならない」というテキストがなかったため、代用モンスター2体を素材にしてほとんどの融合モンスターが出せるという、融合の特徴を否定するようなカードになってしまい、後にエラッタされた。
その他、後に禁止カードとなる「デビル・フランケン」などもこのころの登場(詳細は後述)。
バランスも何もあったものではなかった第1期から大幅なルール改訂が行われ、「新エキスパートルール」が成立、ようやくTCGとしての体裁が整えられた時期。複数存在したルールはひとつにまとめられ[5]、生け贄召喚も受け継がれ、チェーンなどの概念も導入、現在まで続くOCGの基礎はこのときに完成した。この「新エキスパートルール」はいくらかのルール改訂・追加を行いながら第5期の終わりまで用いられた。
「青眼の究極竜」も第2期で登場。効果こそないが、攻撃力4500という強力な数値をもつ。
これだけならば出しにくい分攻撃力が高いということでよかったのだが、ライフ5000と引き換えに融合デッキのモンスターを特殊召喚する「デビル・フランケン」で「青眼の究極竜」を正規融合に依らず出し、「巨大化」で「青眼の究極竜」の攻撃力を倍の9000とすることで容易に1ターンキルが行えてしまった(当時は今より規制が緩く、「サンダー・ボルト」、「ハーピィの羽根帚」などの全体除去カードで妨害も防げた)。
現在は手札からの効果無効化手段もあり、コンボの成功率を高めるための除去カードも禁止・制限指定を受けているが、当時は確実にコンボを止める手段が多くなかったため、これも十分に脅威であった。
また、当時のゲーム作品であるDM6では、海馬が高確率でこのコンボを行ってきたという話もある。
融合召喚自体の欠点は、カード消費が激しすぎることにある。たとえば、「青眼の究極竜」の場合、「融合」と「青眼の白龍」3枚で合計4枚のカードを消費する必要があり、ほかのことに回せる手札が減ってしまう。また、1枚でも欠ければ融合できないため、4枚揃うまで待たねばならないのも難点。
ところが、「デビル・フランケン」ならばわずか1枚の手札から簡単に「青眼の究極竜」が出てしまうのである。これが「デビル・フランケン」が強力な理由であり、正規の融合召喚が軽視された理由でもある。ただし、もちろんライフ5000のコストは軽くなく、ライフを減らされると効果が使えなくなるため対策が必要など欠点はあった。
一応、何度でも融合できる「フュージョン・ゲート」も第2期に登場しており、融合召喚のバリエーションも少し増えてはいるのだが、正規の融合召喚軽視の風潮は第3期でも続く。
その他、「突然変異」で利用された「サウザンド・アイズ・サクリファイス」、モンスターの展開を封じる「異星の最終戦士」などもこの時期に登場している。また、同じ素材を指定する「レアメタル・ナイト」と「レアメタル・ヴァルキリー」は、その特徴に後のE・HEROと通じるものがある(この2枚自体は実用に足るとは言い難い能力だったが)。
このころカードのフォーマットが大幅に変更され、テキスト欄が拡張、記述できる量が増え、融合モンスターであってもいろいろな効果を持たせられるようになった。このフォーマットは第6期まで使用された。第7期以降はマイナーチェンジを行っているが、基本はこのころに完成している。禁止カードの制度が導入されたのも第3期末期の2004年3月1日の改訂から(制限カードは1999年の段階で存在した)。
また、第2期までのテキストにあったゲームとしては不明瞭な用語・表現もほぼ排され、「融合」のテキストにはっきりとした召喚方法が書かれたのもこの時期から。
いろいろと有名な「魔導サイエンティスト」、「突然変異」が登場したのもこの時期。どちらも融合モンスターに関する効果だが、融合召喚を行うものではない。
「魔導サイエンティスト」は、ライフ1000と引き換えに融合デッキからレベル6以下の融合モンスターを特殊召喚するという効果。呼び出したモンスターには直接攻撃不可、エンドフェイズには融合デッキに戻るという制限があり、「青眼の究極竜」のような高レベルの強力モンスターを呼び出せないためにこれくらいでも問題ないと判断されたのだろう。
しかし、ライフさえ続けば制限なしに何度でも融合モンスターを出せるという効果は冷静に考えればとても強力であり、「カタパルト・タートル」と組み合わせて1ターンキルを行う【サイエンカタパ】デッキが流行することとなってしまった。
「突然変異」は、自分フィールド上のモンスターを生け贄に捧げ(リリースし)、そのモンスターと同じレベルの融合モンスターを融合デッキから特殊召喚するという効果。
融合召喚は特定の素材を要求するという出しづらさが難点の一つであり、その分だけ強力な効果やステータスをもつというモンスターもいたのだが、「突然変異」の場合レベルさえ合えば何でも出せてしまう。そのため、羊トークンから「サウザンド・アイズ・サクリファイス」を出すなど、いろいろと無茶ができた。いきなり猛威をふるった「魔導サイエンティスト」に比べると、後の高レベルモンスターの展開手段や強力な融合モンスターの増加に支えられた面は強いが、強力なカードであることには変わりない。
融合召喚よりもこの2枚を注目しなければならないあたり、当時はまだまだ「融合召喚」の地位はあまり高くなかった。元々の攻撃力最大を誇る「F・G・D」、「究極竜騎士」はともにこの時期の登場であり、見るべき点がないわけではないのだろうが、当時は融合素材の指定が重すぎてほとんど出せないロマンカードに過ぎなかった。
融合召喚によらない正規の召喚法を持つ融合モンスターの元祖である「XYZ-ドラゴン・キャノン」もこのときに登場。原作で同じような立場にあった「磁石の戦士マグネット・バルキリオン」は第2期で登場していたが、OCGでは非融合モンスターに改変されていた。
第3期のパック「混沌を制す者」で登場したカオスの波にのまれながら、遊戯王OCGは第4期に突入。ルールとは関係ないが、このころからパック名が英語表記になっている。
2004年10月からアニメGXが放送開始。
GXでは主要登場人物の多くが融合召喚を使用し、特に主人公の遊城十代や丸藤兄弟などは融合召喚が主軸。アニメから融合召喚の関連カードも多数登場した。融合召喚の地位が向上したひとつのきっかけにアニメGXの存在があるだろう。
2005年3月1日に「魔導サイエンティスト」が禁止指定を受ける(2003年10月15日に制限カードになっていた)。これによって【サイエンカタパ】は完全消滅。
2005年3月26日発売の「CYBERNETIC REVOLUTION」では、容易に特殊召喚できるレベル5モンスターである「サイバー・ドラゴン」が登場。これにより「突然変異」でレベル5の融合モンスターを出すのが容易になった。また、「突然変異」で使える「サイバー・ツイン・ドラゴン」と「サイバー・エンド・ドラゴン」も同時に登場。
「融合」と融合素材を回収する「融合回収」、墓地のモンスターを素材にできる「龍の鏡」と「ミラクル・フュージョン」、1ターンキル級の爆発的な攻撃力を得られる「パワー・ボンド」など、これまでの融合召喚の弱点を補ったり、ほかの方法では得られないメリットをもった融合手段も登場し、融合召喚の一つの転換点となったパック。
当時流行の【カオス】と組み合わせて使われたこともあり、2005年9月1日に「突然変異」、「サウザンド・アイズ・サクリファイス」が制限指定を受けている。「サウザンド・アイズ・サクリファイス」は融合モンスターとして初めて制限指定を受けたカードである。
第5期第1弾のパックは「POWER OF THE DUELIST」(2006年5月18日発売)。
「未来融合-フューチャー・フュージョン」と「オーバーロード・フュージョン」、「キメラテック・オーバー・ドラゴン」が登場し、1ターンキルを狙う【未来オーバー】デッキが出現。キーカードとなる前2枚が制限指定を受けた。また、未来融合は融合素材モンスターをデッキから墓地へ送れるため、「F・G・D」は融合召喚が非常に容易になっただけでなく、好きなドラゴン族モンスターを墓地へ送れるカードとして価値が急上昇した。
同パックでは「E・HERO ネオス」とネオスペーシアンによる、いわゆるコンタクト融合が登場。
フィールド上の特定のモンスターをデッキに戻すことで呼び出すという特殊な方法であり、ルール上は融合召喚ではないがこれ自体が正規の召喚方法というモンスター。融合モンスターが、特殊なモンスターの受け皿として使用されるようになる一つのきっかけであるだろう(これ以前にも「XYZ-ドラゴン・キャノン」などは存在したが)。
2006年9月1日には「サウザンド・アイズ・サクリファイス」が禁止指定を受ける。融合モンスター初の禁止カード。禁止指定の直前に「簡易融合」が登場したことが要因か。
このころになるとレベルの高さと展開の困難さが比例しなくなり、容易な特殊召喚手段をもつ高レベルモンスターが増加、それらを踏み台にすれば「突然変異」で容易に強力な融合モンスターが呼べるようになってしまい、2007年9月1日の改訂でとうとう禁止カードとなった。
「デビル・フランケン」も海外での影響からか2007年3月1日に禁止指定を受けている。
融合召喚関連のカードは増加し続けた。
特に、第5期後半に登場した「超融合」は後のE・HEROデッキに影響を及ぼした。「簡易融合」は初期のほとんど使い道のなかった弱小融合モンスターに新たな活用法を見出した(第6期のルール改訂で使いにくくはなってしまったが)。ループ系の1ターンキルコンボを生み出せる「チェーン・マテリアル」もこのころの登場。
第5期の後半には「NEX」によるネオスペーシアンの進化体や剣闘獣、「キメラテック・フォートレス・ドラゴン」など、そもそも融合召喚ができない融合モンスターが増加、それらは独自の召喚条件をもつため融合モンスターである必要性がほとんどなく、ただメインデッキには入らないモンスターであるから融合モンスターとしたというくらいの意味しかない。
また、第1期とは逆に、アニメでは融合モンスターであったのにOCGではただの効果モンスターになったという例もある。こちらは、墓地融合や未来融合を警戒したなど、ある程度理由は推測できる。
「デビル・フランケン」、「魔導サイエンティスト」、「突然変異」の禁止指定で、融合できるカードなのに融合をしないという状態は改善されたが、代わりにそもそも融合召喚できない融合モンスターが数を増やしていた。
このころにはアニメGXが放送終了し、アニメ5D'sが放送開始。OCGも新たに「マスタールール」を導入、融合デッキはエクストラデッキと改称され、エクストラデッキに入る新たなモンスターとしてシンクロモンスターが登場し、環境を大きく塗り替えた。
エクストラデッキに枚数制限ができたのもこのときで、多彩な融合パターンを持ち味とするE・HEROなどは大きな打撃を受ける。また、シンクロモンスター自体が汎用性などに優れるものが多く、枚数制限の中でやりくりしようとすると結果として融合モンスターよりシンクロモンスターを優先するということになり、融合モンスターの採用率は低下した。
アニメ5D'sでも、シンクロ召喚がデュエルの中心となり、新規の融合モンスターは数えるほどしか登場していない。
ただ、このころはまだ漫画GXの連載が続いており、そちらから新規の融合モンスターが登場していた。
特に「E・HERO ガイア」や「E・HERO アブソルートZero」は、(E・)HEROと特定の属性のモンスターという素材で出せるため、相手モンスターも素材にできる「超融合」が、実質相手の特定属性のモンスターに対する除去として働くようになり、E・HEROが新たな形のデッキになっていく。
素材指定が緩いというのは正規融合でも都合がよく、融合素材が揃わないため使いにくいということが少なくなった。「E・HERO アナザー・ネオス」のような、どのカードにも融合素材として記されていないようなものでも、「E・HERO The シャイニング」の融合素材にはできてしまう。
「E・HERO エアーマン」、「E・HERO アナザー・ネオス」などを利用した【HEROビート】デッキは、通常のE・HEROとはかなり趣が違うものの、融合召喚を利用していたデッキではある。
また、E・HEROに限らず、このころからの融合モンスターは、「○○」と名のついたモンスター×2など、融合素材の条件が緩くなるように設定されることが多くなり、汎用性が向上した。
第7期の初めには、アニメ5D'sの「波動竜騎士 ドラゴエクィテス」をはじめとするシンクロモンスターを融合素材とする融合モンスターが登場し、それら専用の「ミラクルシンクロフュージョン」も登場した。
また、DUEL TERMINALからはジェムナイトが登場。多数の融合モンスターを擁し、「ジェムナイト・フュージョン」をはじめとする専用の融合カードをもつ。
新シリーズZEXALの連載と入れ替わるようにして、漫画GXの連載も終了。
GXからは「E・HERO エスクリダオ」など、第6期に引き続いて属性融合のE・HEROが登場し、ようやく基本6属性が揃い、「超融合」がほぼ万能な除去カードと化した。また、「マスク・チェンジ」で特殊召喚するM・HEROなど、融合召喚ではない融合モンスターも相変わらず増加している。
第7期中盤のころに、アニメ5D'sが放送終了、新たにアニメZEXALが放送を開始した。
OCGも「マスタールール2」を制定してエクシーズ召喚を導入。エクストラデッキに新たにエクシーズモンスターが加わった。
アニメZEXALでも融合モンスターの登場はほぼなく、OCG化までこぎつけたのは「ツイン・フォトン・リザード」のみ。
第8期ではDUEL TERMINALによる新規の展開が終了。一般パックに比べて儀式・融合などのメインストリームではないモンスターも登場させていたDUEL TERMINALの消滅は、融合モンスターの発展にとっては痛手かもしれない(デュエリストの懐にはうれしいが)。一応、第9期のシャドールなど、DUEL TERMINALでの流れはある程度OCGの一般パックに受け継がれている。
融合関連の新規カードが登場することも少なくなった。プロモーションカードなどでいくらか登場しているので全くないわけではないが、かつてのような賑わいは見られなくなってしまった。この時期の新規カードとしては、「簡易融合」と相性が良い「重装機甲 パンツァードラゴン」などがある。
ただ、「未来融合-フューチャー・フュージョン」に関しては、ドラゴン族を墓地へ送る性能などが評価され重用されていたが、あまりに強力すぎたため2012年9月1日の制限改訂でとうとう禁止指定を受けてしまった。
また、第8期末期の2014年2月1日の改訂では「デビル・フランケン」が制限カードとして復帰。当然いろいろな1ターンキルコンボに期待がかかるが、現在は「エフェクト・ヴェーラー」をはじめとする妨害手段がたくさんあるため、ライフポイント5000を無駄にするリスクを負わねばならず、必ずしも凶悪なカードとは言えなくなっている。
アニメARC-Vの放送開始に合わせてOCGでも「マスタールール3」を制定。ペンデュラム召喚の導入が目玉であるほか、先攻1ターン目のドロー廃止など、既存ルールの改訂もある。
大きな動きとしては、融合テーマである「シャドール」の登場がある。融合素材となったときに効果を発動できアドバンテージを得られるモンスターや、E・HERO同様に「超融合」と相性の良い素材指定、条件付きだがデッキのモンスターを素材にできる専用融合カード「影依融合」など、非常に極悪…もとい強力なテーマ。
この影響を受けて、2015年1月1日に「超融合」が制限カードに指定されている。
韓国版ワールドプレミア枠では、クトゥルフ神話をモチーフにした融合、シンクロ、エクシーズモンスターが登場。その内の融合モンスターである「旧神ノーデン」は、「簡易融合」で展開可能であり、特殊召喚時に墓地からレベル4モンスターを蘇生でき、「超融合」にも使いやすい緩い素材指定を持つというインチキ強力カード。最終的に「旧神ノーデン」は禁止カードとなった。
この影響で「簡易融合」も制限指定を受けたが、「旧神ノーデン」の禁止指定に合わせて制限解除されている。
それ以外にも、OCGテーマでは「召喚獣」、「メタルフォーゼ」、アニメARC-Vから「デストーイ」や「DD」(融合のみではない)、「捕食植物」、過去作品にスポットを当てた商品からドーマ編(伝説の竜)関連のカード、VWXYZの関連カード(のはず)であるABC、映画の新規カード、その他いろいろ挙げきれないほど多くのカードが登場しており、融合召喚は一定の存在感を放っている。
「ファーニマル・オウル」、「幻奏の歌姫ソプラノ」といった、融合召喚ができるモンスターカードや、「魔神王の契約書」、「デストーイ・ファクトリー」といった、永続魔法の融合召喚カードが登場し始めたのもこの時期。
「融合徴兵」、「融合準備」などの汎用融合サポートも登場しており、旧来の融合テーマもある程度強化されている。
前期に復帰した「デビル・フランケン」は大して活躍しなかったためか2014年7月1日に制限解除された。しかし、能動的な除去手段を持つ【メタルフォーゼ】デッキで「異星の最終戦士」や「ナチュル・エクストリオ」などの相手の動きを封じる融合モンスターを出すために使われ、2016年10月1日に制限カードに逆戻りしている。
また、長らく禁止カードだった「サウザンド・アイズ・サクリファイス」は2016年4月1日にエラッタもなく制限復帰。環境のインフレで大した脅威でもなくなったため、同年10月1日に制限解除されている。「簡易融合」で出すことももちろん可能。
また、「未来融合-フューチャー・フュージョン」はエラッタの上制限復帰している。素材を墓地へ送るのが発動から1ターン後とされ、相手の除去を受けるリスクが高まったため弱体化した。それ以外の部分はそのままなので、除去さえどうにかできれば従来の【未来オーバー】などのギミックも使えなくはない。
第9期テキストでは、「『○○』と名のついたカード(モンスター)」が、「『○○』カード(モンスター)」と短く表記される。
そのため、第8期までの「融合賢者」などのテキストにある「『融合』魔法カード」という表記が、「融合」を指しているのか「『融合』と名のついた魔法カード」を指しているのかが分かりにくくなってしまった(正解は前者)。再録の際には単に「融合」とだけ書かれるように修正されている。
アニメVRAINSの放送開始に合わせて(正確には1か月以上先行しているが)、OCGでは「新マスタールール」を制定。もはや恒例の新召喚としてリンク召喚が登場した。
また、この時にルール改訂が行われ、従来の5つのモンスターゾーンをメインモンスターゾーンとし、新規にエクストラモンスターゾーンなるものを導入。エクストラデッキからモンスターを特殊召喚する場合、原則としてお互い1つずつ使用するエクストラモンスターゾーンにしか出せないことになった(詳細は「リンク召喚」を参照)。
複数の融合(・シンクロ・エクシーズ・リンク)モンスターを出したい場合、リンクモンスターを使うことで出せる場所を増やすか、一度除外したり墓地へ送ってから蘇生したりする必要がある。そのため、エクストラデッキから出すモンスターは複数並べるのが面倒になり、従来の戦術をとることが難しくなっている。いくら融合素材や融合用のカードを揃えても、リンクモンスターを出さない限り1体しか融合召喚できないのである(エクストラモンスターゾーンのモンスターを素材にすればゾーンが空くので次のモンスターを出すことは可能)。
エクストラデッキのモンスターの制限により、それに合わせたリンクモンスター等が多数登場し、融合汎用リンクモンスターとして「捕食植物 ヴェルテ・アナコンダ」と「真紅眼融合」から融合召喚できる強力なモンスターである「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」が登場し、デッキ融合出張のきっかけが作られた。
このデッキ融合出張はイメージほど単純ではなく、効果モンスター2体で成立するアナコンダは素材こそ緩く、デッキ融合を引けていなくても構わない状況を作れるが、引いた際の1枚で強力な融合モンスターの特殊召喚を行うアドバンテージ自体も非常に高く、徐々に後者の方が評価されていくようになる。
融合・シンクロ・エクシーズの3つの召喚法はエクストラモンスターゾーンorメインモンスターゾーンの5つを空いていれば自由に選択可能な状態となり、以前のような形に戻った。
ルール改訂後はしばらく「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」が存在し続けたが、「儀式魔人リリーサー」の禁止や「真紅眼融合」の制限により、弱まりつつあった。ただし、「レッドアイズ・インサイト」で「真紅眼融合」のサーチが行えてしまうため、引き続き出張セットを使用できるデッキは多かった。
この時期、新規カードの追加で、「シャドール」が環境へ復帰した。このころは「ドラグマ召喚シャドール」という混合のしやすい3テーマを合わせた融合デッキが誕生していたが、「ドラグマ」側の制限により、形としては「召喚シャドール」に落ち着いている。
3か月後に、「化石融合-フィッシャルフュージョン」が追加されているが、墓地除外融合の形式であるにも関わらず、融合モンスター側にカード名指定がついており、アナコンダの効果で融合召喚が出来なくなっていた。また、この後の新規融合も「融合・フュージョン」カードの指定から外れるようなカード名になっていたり、アナコンダが意識された新規カードも目にすることになる。
ここから更に3か月後に、「超魔導竜騎士ードラグーン・オブ・レッドアイズ」は禁止となり、「真紅眼融合」は無制限へと回帰した。
1年回った後にポテンシャルの秘めた新規融合テーマとして「デスピア」が登場したものの、環境面には大きな影響はなかったが、事態はその3か月後で一変する。
「D-HERO デストロイフェニックスガイ」の登場により、10期に登場した「フュージョン・デステニー」を採用したデッキ融合出張が再発する。
アナコンダの効果でも特殊召喚できるがそれ以上に、「真紅眼融合」以上に条件が緩く、こちらは発動後の特殊召喚制限であるため、展開終了後に発動したり「灰流うらら」で発動を無効にすれば通常の展開が可能になってしまうのである。
また、融合素材も「HERO」モンスターを用いるため、融合素材の効果も強く、そもそも出てきた融合モンスターの処理がとてもしづらい。以上の点から、汎用性や対応能力が以前のドラグーンよりも高いとも言われることもあった。
ここから更に3か月後、破壊をトリガーに起動するモンスターとして「カオス・ネフティス」や「ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン」など、デストロイフェニックスガイの効果に対応しているカードが数点登場している。特に「ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン」は「竜の霊廟」でスタンバイが完了するため、一部のデッキに採用されている。
2022年4月現在、融合テーマ出張の象徴だったアナコンダが禁止カードとなった。今後新たな融合カードを出すにあたり、アナコンダの使用率が高まってしまうのを懸念してのものだろう。一方で融合テーマ自体は一時期禁止カードだった「フュージョン・デステニー」がアナコンダ禁止で制限カードに緩和された位か。
ちなみに英語圏で販売されている「遊戯王TCG」の方では現在、ドラグーンとデストロイフェニックスガイが両方とも使用可能なカードとして存在しており、ドラグーンがいるのにも関わらずデストロイフェニックスガイの方が多数採用された。
また、「烙印融合」という新たな汎用性のポテンシャルを持つカードが登場したが、OCG環境では融合召喚しかできない制限もあり、融合召喚軸のデッキに採用されることが多く、「フュージョン・デステニー」の状態と比較するとある程度は制限にはなっていた。
しかし、「アルバスの落胤」以外に落とすカードの自由度が高く、【ティアラメンツ】、【ビーステッド】の登場により状況が一変し、墓地肥やしツールとして「烙印融合」が適していた側面は否定できない状況になり、2023年1月改訂にて、制限カードに指定された。
以上のことから、10期終盤から現在に至るまで「デッキ融合」そのものの性質と向き合うことになってしまっている状態にある。
また、【ティアラメンツ】も融合召喚を駆使するデッキであり、墓地に落ちた「ティアラメンツ」の効果でデッキに戻りながら融合する、回収型の融合の側面が強く出ており、融合モンスターも存在する。のちに「クシャトリラ・ティアラメンツ」の登場により、【クシャトリラ】でも、「ティアラメンツ・キトカロス」の特殊召喚に「簡易融合」が使われ始め、禁止が危ぶまれていたが、2023年1月改訂でキトカロス自身が禁止となった。
OCGに還元された要素は上で述べているので、アニメ・漫画内での扱いを中心に。
アニメ・漫画ともに融合召喚がもっとも多用されていた作品。その動きも多彩で、「超融合」や「未来融合-フューチャー・フュージョン」といったOCGに還元されたもの以外にも、「化石融合-フォッシル・フュージョン」などの独特の効果を持つ融合カードが登場した。
原作ではフィールドのみだった素材の場所は、OCG(エキスパートルール以降)で手札にも広げられたが、ここに来て墓地、デッキ、除外、果ては相手フィールドや相手の墓地、魔法・罠ゾーンにまで広げられることになった。
ストーリー上では、融合と錬金術を結び付ける発言や、「超融合」など、要所要所で重要な役割を果たしている。
該当作品とも新規の召喚法であるシンクロ召喚・エクシーズ召喚・リンク召喚が多用されたため、融合召喚は一部のデュエリストが使用するものにとどまっており、ストーリー上で重要な役割は果たしていない。
「融合次元」(に存在するアカデミアと呼ばれる組織)に属するデュエリストたちは融合召喚を主戦術とする。彼らは「エクシーズ次元」に属する、エクシーズ召喚を主戦術とするデュエリスト達(レジスタンス)と対立している。
遊矢たちのいる「スタンダード」と呼ばれる次元ではあまり普及している召喚法ではなく、LDS(レオ・デュエル・スクール)や梁山泊塾などの一部の塾の塾生が使用するにとどまっている。
融合次元の素良が一時期遊勝塾に所属していた影響で、遊矢や柚子が融合召喚を使用しているのが例外となる。
シンクロ・エクシーズ召喚に倣って、今作では融合召喚時にもほとんどの場面で各キャラが口上を述べている。本作の口上の特徴として、多くの場合、口上の中に融合素材を表す単語が入る。たとえば以下のようなもの。
例:真澄「昼と夜の顔を持つ魔石よ!雷帯びし秘石よ!幸運を呼ぶ緑の輝きよ!光渦巻きて新たな輝きと共に一つとならん!」
この場合、ジェムナイト・アレキサンド+ジェムナイト・ルマリン+ジェムナイト・エメラルを融合素材として「ジェムナイトマスター・ダイヤ」を融合召喚している。
このため、同じモンスターを融合召喚する場合でも素材が変わると口上も変化する。
大百科に記事が存在する者のみ。回数や頻度、方法は問わない。また、本来融合モンスターではなかった使用カードがOCGで融合モンスターに改変されたものは含まない(あくまで元作品でどうであったかが基準)。
以下、大百科に記事のある関連カード。融合モンスターそのものは「遊戯王OCGカードリスト」を参照。
融合召喚を行うカード |
エクストラデッキから特殊召喚するカード融合召喚扱いのものは左記。 |
融合召喚を行わない融合モンスターも含む。また、原則としてOCG基準。
※「暗黒騎士ガイア」、「ファーニマル」など、融合素材に指定されているがそのカテゴリに融合モンスターがないものも含む。
あ~さ行 |
た~わ行 |
上に挙げたもの以外で融合召喚や融合モンスター、「融合」魔法カードや「フュージョン」魔法カードに関連する効果を持っているもの。
掲示板
164 ななしのよっしん
2025/01/26(日) 18:15:04 ID: O943ZCGWO3
最弱のシンクロはジオ・ジェネクス
最弱のエクシーズは虚構王アンフォームド・ボイドとして
最弱の融合は何なんだろうな
簡素融合インスタント・コンタクトとかの存在で決められない
165 ななしのよっしん
2025/01/26(日) 18:27:31 ID: PJSMIxzhui
カップ麺やレトルト等の踏み倒しでも出せなくて融合派兵等で素材を呼ぶ旨味もない高レベル融合体になるのかな
166 ななしのよっしん
2025/01/26(日) 18:51:57 ID: O943ZCGWO3
そうすると素材が重くて何の効果もないメタルフォーゼ・カーディナルかと思ったが
wikiには超融合と相性がいいと書かれていて目から鱗
提供: クロ
提供: 晴天暇人
提供: 興華
提供: あさひ。
提供: nagaru
急上昇ワード改
最終更新:2025/04/24(木) 12:00
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