E217系 単語

539件

イーニヒャクジュウナナケイ

2.5千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

E217系とは、JR東日本の直流近郊電車のことである。

概要

E217系は、JR東日本横須賀線(&東海道本線)、総武本線(総武快速線)、成田線鹿島線内房線外房線東海道線で運行する車両である。

横須賀線総武快速線113系の老朽化に伴う後継車両として製造された。これまでの近郊電車は3ドアセミクロスシート流だったが、この形式では増大する通勤輸送の混雑緩和を最優先事項とした(113系でも末期オールロングシート化された車両が多く走っていた)為、209系電車ベースにした4ドアロングシートを中心とした設計となっているが、遠距離利用客に配慮するため9~11号のみ、ドア間に1カ所ずつボックスシートを配置し(先頭部を除く)、その両に2人掛けロングシートを配置するセミクロスシートとした。ボックスシートの配置は、立席定員の減少と着席定員の増加でちょうど相殺されて乗定員が出ないよう配慮されているほか、シートピッチ113系後期シートピッチ改善)や211系初期よりも10mm拡げて1,500mm(座面間の間隔は従来の急行形や後期近郊形車両と同じ420mm)のボックスシートとする反面、側の肘掛けを省略して通路を広く取るなどの工夫が見られる。また二階建てグリーン車も4・5号に2両連結されている。

最初は帯色をスカ色を巻いた電車として東海道線以外で運行していたが、その後、東海道線113系を置き換えたり横須賀線の本数を減らしたり湘南新宿ラインの本数を増やすだの色々あって東海道線へ転属する車両もできた。
しかし、上野東京ライン開業のため、東海道線の運用から外れることになり、武蔵小杉駅の開業に伴い再び横須賀線に転属する予定となっている。

フォルムは近代的だが製造時期は最近ではなく、E~と名のつく命名法になってからの車両の中では最も古い。当時の技術で中距離快速運用を想定した最高速度重視のギアの為、通勤電車としては加速力が低いのが弱点。間の短い市川-新小岩間等では、市川で並んだ各駅停車が次の快速の新小岩でもまだ隣に居るなんて事もある。

更新工事が施工されたとはいえ、齢は初期で25年以上経過しており、想定される使用期間を迎えたことや老朽化が進んでいるため、2020年度より、普通車オールロングシートグリーン車無線LAN・全席コンセントを備えたE235系によって置き換えられることになり、2020年12月21日より運用開始、以降E217系のが進められた。

スカ色更新車。前面に違いがあることがお分かりいただけるだろうか未更新車

本編成11両と付属編成4両で構成される。

2010年代になって更新も登場した。更新の場合、E217系のロゴの一部が消えていて、ドア上のLED表示器に運行情報接近時において「まもなく(名)」が表示されるようになった。

東海道線とは異なり11両+4両という区切りだが、これは逗子の留置線の容量が12両(=4両×3本分)なのが原因。E235系でも11両+4両

湘南色左側にいるのがE217系である。右側はE233系。

本編成10両と付属編成5両で構成される。

スカ色の更新同様に前面にロゴの一部が消えている。

最近になってスカ色の更新と同様の工事が行われたようである。

以前湘南新宿ライン新宿駅までE217系が乗り入れたことがあるが、それはスカ色の編成であり、E231系の独占状態となっている湘南新宿ラインにまだ湘南色のE217系が乗り入れたことはない。

なお、前述の通り、東海道線の運用から外され、横須賀線に再転属時し、スカ色に戻された。

前面のロゴについて

前途のように未更新更新湘南色で前面のロゴは異なる。

お絵カキコによる作成なので、忠実ではないが再現した場合は以下のようなものになる。

以下のものは、未更新ロゴである。

未更新車のロゴのイメージ

今後の予定

インドネシアに譲渡する予定があり、現に203系試験用のパーツを取り付けて試験も行われたが、世界情勢の悪化で一時とん挫。次は「新導入までのつなぎ」として希望を出されるも、これも「通商大臣規則により輸入を認めない」とされ、E217系のインドネシア輸出に終わった。

通商大臣規則を要約すると「20年前までの車両しか輸入を認めない」ということになった。

20年前となると、もはやE231系の近郊レベルである。

現在長野等での解体が進められている。E217系の置き換えは2024年度で了することが2024年12月労組資料でも明記された。

ちなみに、試作のうち、Y-101102編成は見事30歳を迎え、Y-101編成に至っては旧塗装に戻されたが、撮会要員として確保したいという現場の思惑(E217系は『走行距離で検期限が決まる』という検体系のため、走らせると少々厄介)があるためか、30歳の誕生日を迎える直前から運用を離脱し、例の1日を除き、走っていない模様。

Y-101編成の30歳記念は「クラッカーを鳴らす」「旧塗装に復元」等とにかく勢だった一方で、体載せ替えであまり面がないY-102編成はやや控えめな印なので、もし見かけたら「マナーを守って」30歳を迎えてなお、一線を走る彼の姿を撮ってあげて欲しい。

そして、2025年3月8日。まず午前中にY-140+42編成のコンビが運用離脱し、午後になって、Y-102+35編成のコンビも運用離脱したことで、E217系は営業運行を終えた。

最後を務めたのは皮にも「っ先にになる」とSNSで散々言われていた、重製の試作だった。

いつも通り走り抜け、静かにE235系バトンを渡し、「横須賀線スペシャル」は役を終えた。

体載せ替えはありながらも、過酷な条件下の中で1両も事故などを出さず、全寿を全うしたのである。

ありがとうお疲れ様でした。 by沿線民

関連動画

2014年12月25日 東京駅付近でパンタグラフ故障のため、本系列の長大30両編成による回送が施行された

ジャカルタ輸出に関する「二転三転

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/03/27(木) 16:00

ほめられた記事

最終更新:2025/03/27(木) 16:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。