アメリア・イアハートとは (アメリアイアハートとは) [単語記事]

アメリア・イアハートとは、アメリカのパイロット・冒険家である。

鮮烈な活躍の末、冒険中に消息を絶ち、今なおその行方が知れないことから、世界的に有名なミステリーのひとつとして、タイタニック号などのように興味の的となり続けている。

概要

1897年生まれ。
20代の頃に航空機と出会い、当時としては非常に珍しい女性パイロットとして、航空レースで活躍。

1932年、リンドバーグの5年後、同様の大西洋単独横断飛行を成功させる。これは女性としては初の偉業であった。
のみならず、同じ年には北米大陸単独横断無着陸飛行、3年後にはハワイからカリフォルニアまでの太平洋横断飛行にも、やはり女性としては初めて成功した。

世界一周飛行への挑戦～遭難

1937年、カリフォルニアから東回りに赤道上を飛ぶコースで、世界一周飛行に挑戦した。

キューバ、ブラジル、セネガル、パキスタン、タイ、オーストラリア……と、オセアニアまでを見事に制覇し、あとは太平洋を横断するのみとなった。
しかし、ニューギニアを離陸後、洋上で遭難した。目的地と自機の位置を見失ったことと、燃料切れが近いことを訴える無線連絡を残して、彼女はとうとう消息を絶ってしまった。
アメリカと、当時周辺海域を統治していた日本によって大規模な捜索が行われたが、救助どころか、機体の姿さえ見つからず、1939年には死亡が認定された。

その後、「実は生き延びており、無人島で隠居している」「墜落は日本の攻撃によるものであり、日本へ拉致され処刑された」など、行方不明となった冒険家の例にもれず、憶測に基づく都市伝説のネタとして大人気になったが、彼女の痕跡は見つからないままであった。

現在

2000年代に入って、彼女の痕跡らしきものが見つかり、やにわに熱い注目を浴びている。

実は遭難直後の捜索時、近くの無人島で、誰かがキャンプをしていたような痕跡が見つかっていたのだが、最近になって、ある団体がこの島の調査に挑んだところ、人の遺骨らしきものや、ガラス片などの人工物が見つかった。

結果的に、骨の方はヒトのものかどうかさえ怪しく、ガラス片も決め手にかけるものだったが、周辺海域を捜索したところ、とうとう、アメリアの機体と同型の航空機の残骸が見つかった。
これを受けたさらに大規模な調査が今も進行中であり、もし本当に彼女の機体が見つかれば、実に80年越しにその行方が判明することになる。

また、2015年になって、世界一周飛行に挑戦する直前に、出発地であるカリフォルニアの飛行場で過ごす彼女の姿を映した貴重な映像が発掘されている。