ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 単語

イカジャム

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ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインとは、電撃文庫刊の時雨沢恵一によるライトノベルである。挿絵は黒星紅白。原作は川原礫のライトノベル「ソードアート・オンライン」で、川原礫は本作の監修も務める。

概要

「ソードアート・オンライン」5~6巻「ファントム・バレット」編に登場したVRMMORPG「ガンゲイル・オンライン(GGO)」を舞台としたスピンオフ小説である。
とは言え、原作の世界観や用語は本作中で丁寧に説明されるため、SAOをまったく読んでいなくても充分楽しめる。
(ちなみに作中年月は2026年の1~4月であり、原作7巻「マザーズ・ロザリオ」と同時期に当たる)

時雨沢恵一はこのファントム・バレット編の大ファンであり、いつかGGOの二次創作を書きたい(そして出来れば黒星さんのイラスト付きで電撃文庫から出したい)と願っていた。原作のアニメ二期で同編がアニメ化される際、ガンマニアとして著名な氏は同アニメの銃器監修を務め、その縁でこのスピンオフ企画が実現することとなった。
そのガンマニア振りは本作でも遺憾なく発揮され、3巻約1300ページの分厚い本文には原作(小説)の3倍以上の名銃・珍銃が丁寧な描写付きで乱舞。さらに3巻巻末には銃器イラスト担当の秋本こうじ氏(『キノの旅』の「フルート」デザイン)の挿絵付きの解説まで付いてくる。

また、この小説の魅力は銃器描写だけではない。
本作のテーマは原作でもあまり扱われなかった「チームバトル」であり、主人公達はもちろん、主人公以外のチームのドンパチ――ゲームならではの血生臭くない、しかし激しい殺し合いが活き活きと描写されている。

「ゲームであって、遊びである」、いわば本来のガンゲイル・オンラインの姿がここにある、と言っても過言ではないだろう。

読者からの愛称は「イカジャム」。作者もこの呼び方を使用している。由来は後述。
Pixivなどでは「SAOAGGO」の略称も使われている。

2015年秋より、電撃マ王でコミカライズの連載が決定した。作画はたもりただぢ。

あらすじ

スクワッド・ジャム(1巻)

183cmの高身長がコンプレックスとなり、人付き合いのない灰色の学生生活を送っていた女子大生・香蓮は、ある日「別の自分になれる」VRMMOに出会う。
荒廃した銃の世界《ガンゲイル・オンライン(GGO)》で150cmにも満たないチビのアバター「レン」となった彼女は、思う存分GGOの世界を楽しみ、ゲーム内で「ピトフーイ」という友人も出来た。
ある日ピトフーイから、GGO初のチームバトル大会《スクワッド・ジャム(SJ)》が開催される、という話を聞く。
リアル都合で参加できないピトフーイに代わってSJに参加することになったレン。チームメイトはたった一人、「エム」という名の大男だった。

セカンド・スクワッド・ジャム(2~3巻)

第一回SJ終了後、色々吹っ切れてリアルでも友人の出来た香蓮は、ひとまず満足してしばらくGGOから離れていた。間もなく第二回SJが開催されると聞いても出場意欲を持てない彼女だったが、その直後、ある人物とリアルで遭遇する。
「第二回SJ終了後、人が死にます」
その人物からそう聞かされた香蓮――レンは、「フカ次郎」こと親友の美優を誘い、またしても2人チームで第二回SJに参加する。
目的はただ一つ。満を持してSJに参加するピトフーイを、この手で殺すこと。

主な登場人物

注意 これより先の項目はネタバレを含んでいます。
[ネタバレ]で囲んだ部分を反転すると内容が表示されます。
シリーズ

「ファントム・バレット」記事の用語説明も参照して下さい。

レン(LLENN)/小比類巻 香蓮(こひるいまき かれん)

使用銃器:P90

本作の主人公。全身をデザートピンクの衣装に包む、150cmにも満たないちびっ子のアバターを駆るGGOプレイヤー。イラストでは、頭のニットキャップはウサ耳付き。
リアルでは東京で一人暮らしの女子大生。北海道の裕福な家に生まれた2男3女の末っ子で、高卒時点で183cmにもなる高身長がコンプレックスになり、人付き合いが苦手。
「別の自分を楽しめる」VRMMORPGを知り、色々なタイトルをコンバートで渡り歩いた結果、初めて気に入るアバターを引いたのがガンゲイル・オンラインであった。
その後はバーチャルチビを楽しみつつまったりとモンスター狩りを楽しんでいたが、ひょんな事から対人戦の快感に目覚め、一時期PK行為にハマっていた。
それでも積極的に他人と戦う気はなく、BoB等の対人戦の大会にも興味はなかったのだが……

「小さいんだから機敏に動けるようにしよう」と成長はAGI(敏捷性)を重視した結果、人智を超えた俊敏さを発揮するようになる。
狙撃は苦手だがスナップショット(正確な狙いを付けずに早撃ちする技術)が得意で、好みの銃はサブマシンガン。
P90の外見に一目で惚れ込み、「ピーちゃん」と名づけてピンクに塗装し愛用する。
[また、エムに使い方を教わったコンバットナイフをサイドアームとする。鍛錬の結果、第二回SJの頃には距離3m程度の敵なら一瞬でナイフキル出来るようになった。まさにボーパルバニー]

ピトフーイ(Pitohui)

使用銃器:多種多様

レンが初めてGGO内で作った友人。褐色の肌に煉瓦色のタトゥーを施し、サイボーグのように引き締まった長身の体を持つ美女のアバター。
GGOはサービス開始時から、それ以外のVRMMOもずっと以前からプレイしているベテランゲーマーであり、アバター性能もプレイヤースキルもレンを圧倒する。
リアルでは相当裕福かつ多忙らしく、その豊富な装備はほとんどRMTで入手したもの。
一見すると陽気で気のいいお姉さんだが、性格に多大な問題を抱えている。

エム(M?)/[阿僧祇 豪志(あそうぎ ごうし)]

使用銃器:M14EBR、HK45

ピトフーイの知人で、第一回スクワッド・ジャムにおけるレンのパートナー。アバターは190cm近い強面マッチョの大男だが、物腰は静か。
ピトフーイとはリアルでもかなり近しい仲らしく、エムは彼女に頭が上がらない。
銃器や戦闘の知識に非常に明るく、狙撃の技量が高い。さらに、地形の記憶能力にも優れており、レンは「エムはマップのM」と推測した。

[リアルでは175cm程の細マッチョのイケメンであり、香蓮にリアルで遭遇したときは壁ドンが辛うじて成立した。
学生時代、ピトフーイ(のリアル)に一目惚れして彼女のストーカーとなったが、バレて暴行される。その後は公私に渡りピトフーイの下僕として振り回され、人生が滅茶苦茶になるが、本人は
「美しい女性の側にいて役に立てるのなら、男冥利に尽きる」と受け入れてしまった。我々の業界ではご褒美です。
現在は「社長」を務めるピトフーイの部下であり、私生活では彼女の恋人でもある。]

フカ次郎(Fukaziroh)/篠原 美優(しのはら みゆ)

使用銃器:MGL-140

香蓮の高校時代からの親友。香蓮のことは「コヒー」と呼ぶ。作中では道内の大学に通う大学1年生。
口が上手く人当たりの良い、お洒落な女子大生だが、重度のVRMMO廃人である。香蓮がVRゲームを始める時から色々とアドバイスを授ける、師匠とも言える人物。
現在は主にアルヴヘイム・オンラインで遊んでいる。種族はエルフで、11連撃OSSを編み出した最強剣士ほどではないものの実力は高く、変な名前も相まって有名なプレイヤーらしい。
(この変てこなアバターネームは亡くなった愛犬の名前である)

香蓮の要請を受け、第二回SJに出場するためGGOにコンバートしたフカ次郎のアバターは、レンに匹敵する程のチビっ子の金髪美少女となった。だが廃プレイヤーのコンバートの為、敏捷性と器用度以外のステータスはレンより遥かに高い。
裏ショップに並んだMGL-140グレネードランチャーの外見に一目で惚れ込み、二挺購入して高い筋力に任せて二挺持ちする。長い金髪を細く削ったナイフを簪にして纏めるなど、GGOでもお洒落スキルを発揮する。

スクワッド・ジャム(Squad Jam/SJ)

GGOで開催されたチームバトルロイヤル大会。第三回BoB(バレット・オブ・バレッツ)決勝戦で起こった、とあるプレイヤーの即席タッグを見て興奮したある人物が、運営会社のザスカーに打診しスポンサーとなることで実現した。
ちなみにこのスポンサー、リアルでは50代(2026年当時)の病的なガンマニアで、銃が出てくる小説ばかり書いてる小説家とのこと。一体誰沢先生なんだ……
スクワッドは「分隊」、ジャムは「ごちゃ混ぜ」という意味。ピトフーイから話を聞いたレンは「イカのジャム」と勘違いする(イカはスクイッド)。
転じて、この作品シリーズの読者の間での愛称も「イカジャム」となっている。

ルールは概ねBoBに準拠するが、チーム戦ということで異なる部分も多々存在する。

  • 参加には最少2名、最大6名のチームが必須。
    • エントリーリストや、第二回のスキャン結果等では、英数字最大5文字のチーム略称が表示される。
      (FPSプレイヤーには「クランタグ」と言えばお分かり頂けるかと)
  • メンバーリストの1番目のプレイヤーがリーダーとなり、戦死すると2番目以降に繰り下がる。
  • フレンドリーファイア有り(誤射も誤爆も通常通りダメージになる)。
  • リーダーだけが降参できる(チーム全体の降参となる)。
  • BoBでは禁止アイテムだった通信アイテムが、チーム内通信に限り利用可能。
  • サテライト・スキャンの間隔が15分→10分、スキャンにはリーダーの位置しか映らない。
    • 第一回ではキャラクター名やチーム名も表示されなかったが、第二回はチーム略称が表示されるようになった。
    • [スキャン端末も第一回は破壊不能オブジェクトだったが、第二回はあらゆる攻撃が透過するオブジェクトになった。]
  • 死亡したキャラクターは試合終了まで死体のまま待つ必要はなく、10分後に待機所へと戻る。
    • 逆に言うと、死亡後10分間は必ず、死体が破壊不能オブジェクトとしてその場に残る。

第一回スクワッド・ジャム

2026年2月1日に開催されたスクワッド・ジャムの(第一回)大会。首都SBCグロッケンの総督府を貸し切りで使ったBoBとは異なり、会場は首都の一角にある酒場。
レン達を含む23チームが参加した。第3回BoB本戦人数は30人であることを考えると、小規模な大会である。
優勝賞品は「スポンサーの作家の著作20冊セットサイン入り」であった。正直欲しい。

主な参加チーム(一部は第二回にも参加)

《LM》

リーダー:レン
使用銃器:P90、M14EBR
 第一回SJのレンとエムのチーム。チーム略称の意味もそのまま「レンとエム」であろう。
機動力に優れたサブマシンガンナーのレンを囮にするためリーダーとしており、作戦立案などの実質的なリーダーはエムが務める。

《ZEMAL》(全日本マシンガンラバーズ)

使用銃器:FN MAG、M240B、M60E3、ミニミ、ネゲヴ
 全員がマシンガンを愛し、マシンガンのみを使用する5人チーム。マシンガンを一杯撃てればそれで満足で、戦術どころかサイドアームすら持たないため対人戦にはやたら弱い。
BoBは予選を突破できず、予選のない第一回SJに「15分は生き残ろうぜ!」と意気揚々と参戦したが……

黒覆面のチーム(正式名称不明)

リーダー:名前不明([階級は二尉])
使用銃器:FN FAL、M24

 揃いの黒と焦げ茶の迷彩、そして目出し帽を被ったチーム。四人一組の別働隊をリーダーとスナイパーが遠くから支援するという、高度に統制の取れた動きを見せる。エムは警察の特殊部隊か自衛隊、要するに戦闘のプロであると推測する。

[その正体は、航空自衛隊・百里基地所属の基地警備隊員であった。SJには訓練の一環として試しに参加したようだが、リーダーの二尉は着弾予測円等のゲーム的要素が訓練の邪魔になると評価した模様。第二回SJには参加しなかった。]

《MMTM》(メメント・モリ)

リーダー:名前不明(作中でも「リーダー」とのみ表記)
使用銃器:ステアー STM556、ARX160、G36K、SCAR-L、HK21

 ドクロのエンブレムを付けた6人チーム。「一糸乱れぬクリアリング」「ゲーム中の乗り物は全て乗りこなせる」「どの戦場でも戦えるように柄の違う迷彩ポンチョを複数準備」「小銃の口径を揃え、味方が弾薬補充出来るように背中に予備マガジンを付ける」というような、徹底したガチプレイヤーである。戦いに集中するため、女は眼中にない。(そもそもGGOでは女性プレイヤーは希少なのだが)

 リーダーは第三回BoB本戦にも出場経験のある凄腕で、腕試しに参加したSJに思いの外ハマっていく。また、過去にピトフーイと組んだことがあるため、彼女の本性をよく知り、警戒している。

《SHINC》([新体操クラブ])

リーダー:エヴァ
使用銃器:ドラグノフ、PKM、ビゾン、ストリージ、[VSSヴィントレス]、[PTRD1941]

 ソビエトロシア製銃器で固めた、アマゾネス女性プレイヤー集団。「ボス」と呼ばれるリーダーのエヴァ、マシンガンナーのソフィーとローザ、スナイパーのトーマとアンナ、サブマシンガンナーのターニャの6人チーム。
抜群のチームワークとまるで曲芸師のような体術を誇り、最強の敵としてレン達の前に立ちはだかる。

[正体は、香蓮の大学の付属高校の新体操部のメンバー。うち1人がロシア人留学生である。結成間もなく演技がバラバラだった彼女たちは、コーチにまずチームの息を合わせるよう指導され、仲良くなる為に始めたGGOにどハマリして強豪チームとなった。一応新体操の練習もまじめにやってますよ?
香蓮とはよく校内ですれ違う程度の顔見知りだったが、第一回SJ終了後、互いに正体を見抜いた後は、リアルでも友人となった。リアルの6人はGGOでのアマゾネスとは似ても似つかない、可愛い女子高生である。]

第二回スクワッド・ジャム

2026年4月4日に早くも開催されたスクワッド・ジャムの第二回大会。
今回のスポンサーは第一回の作家とは異なる匿名の人物であり、上位入賞者の賞品がアサルトライフル20丁セット・サブマシンガン10丁セット等豪華だった為、参加者が殺到。
30チーム枠に46チームがエントリーし、SJ史上初の予選が行われた。
前回大会上位4チームのリーダーを含むチームは予選免除のシード枠となり、シードの3チーム([前回4位のプロチームは参加せず])を除く43チームが対象となった。

第二回からの主な参加チーム

《LF》

リーダー:レン
使用銃器:P90、MGL-140

 第二回SJのレンとフカ次郎の2人によるチーム。チーム略称も見ての通り。
GGO初心者でグレネードランチャー使いのフカ次郎を後衛とするため、レンは再びリーダーとなっている。

《PM4》

リーダー:ピトフーイ
使用銃器:M14EBR、UTS-15、MG3、サベージ110BA、[バレットM107A1]、[KTR-09]、[スプリングフィールドXDM]

 第二回SJのピトフーイとエムのチーム。チーム略称は「[ピトフーイとエムの死]」の略だろうとレンは推測した。
残り4人の枠には覆面で顔を隠した腕利きのメンバーを雇っている。

《KKHC》([北の国ハンターズクラブ])

使用銃器:ブレイザー・R93タクティカル

 第二回SJに参加した、男性5人と、シャーリーと言う女性プレイヤーからなるチーム。全員が狙撃銃を持つスナイパーオンリーチーム。

[彼等のリアルは、北海道のハンター仲間。リアルの経験からライン無し射撃が出来る彼等は「ゲームだから人を撃ってみよう」とSJに参加する。紅一点のシャーリー(霧島舞)だけは、ゲームでも人を撃つことを嫌い、嫌々参加させて対人射撃を楽しむチームメンバーを軽蔑さえしていた。しかし……]

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  • ソードアート・オンライン/ファントム・バレット/川原礫
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