フッ化水素(hydrogen fluorite、HF)とは、 水素とフッ素からなる無機化合物のことである。
性質上フッ酸とも書かれる。
歌い手としてのフッ化水素はフッ化水素(歌い手)を参照のこと。
本化合物はフッ素の性質による極めて強い腐食性で有名である。
工業的に使われる化合物であり、同化合物を利用したフッ化化合物は半導体製造や化学的溶媒などの用途に使われる。このため日本国内でもトン単位でHFが生産され、消費されている。
フッ素がそうであるように、フッ化水素も極めて強い毒性を有しており、少量で容易に致死量に達する。フッ化水素9%溶液のスプーン1杯を口にするだけで死に至ると考えられるほどである。
その原因は極めて強い透過性と骨中カルシウムイオンと結合してフッ化カルシウムを形成する性質にある。
特にその透過性が有名で、ゴム手袋程度の防護では役に立たず、もしその上に溶液を垂らしたら容易にゴムを貫通し、皮膚に到達してしまう。そうしたフッ化水素は皮膚をも貫通して骨中のカルシウムと結合、フッ化カルシウムを生成する。
このフッ化カルシウムは骨そのものより非常に脆く、従ってちょっとした弾性で容易に微細な結晶となり、筋肉に刺さって地獄の痛みを演出する。また骨という連続体の一部がフッ化カルシウムに置換されるため容易に骨折を引き起こす。さらに量を浴びると血中のカルシウムイオンをもフッ化カルシウムにするため、血中のカルシウムイオンが減少し低カルシウム症により心不全を起こし死亡してしまう。
この「ちょっと垂らすだけでも骨に到達する」というのが厄介なところで、実験室などでフッ素系試薬を扱う際にこうした事故が起こるだけで大変な騒ぎになる。ことに骨修復は多大な犠牲を伴うため、通常はその部位ごと切り落とすというのが第一選択処置になる。
つまり、つま先に1滴垂れただけで激痛にのた打ち回り、良くて足の指が消え、悪くて激痛の後に心停止という、非常にイヤな死に方をもたらしかねないのである。
その性質上、最終的に相手を生かさない拷問などに使われたり、多量に使用した際の腐食性から証拠隠滅などに使われることもある。
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最終更新:2025/12/24(水) 15:00
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