ポケモン商法とは (ポケモンショウホウとは) [単語記事]

ポケモン商法とは、人気ゲームポケモンの昔からの伝統である。プラチナなどマイナーチェンジについては完全版商法を参照。

概要

ポケモンというゲームはわざとソフトを複数制作し、対戦や交換を多くのユーザーの間で楽しんでもらえることをモットーとしている。それゆえに自分がバージョンに出現しないポケモンを手に入れたいというユーザーが多い。特に映画でもらえるポケモンは希少価値が高くたくさんの人が手に入れたがる。（ポケモン図鑑を完成させていくと穴が開いてるところが無性に気になるのはコレクション系の性である。）

2003年夏のポケモン映画の前売り券を買うことで、ジラーチを貰うことができたことがポケモン商法の始まりである。2003年の夏に公開された映画「七夜の願い星ジラーチ」にて、前売り券を購入することでジラーチが貰えたというのが起源。
前年の映画「水の都の護神ラティアスとラティオス」が26.7億円の儲けだったのに対し、この映画は興行収入なんと45.6億円という圧倒的な儲けを上げた。
「ラティオスとラティアス」が公開された年の前売り券の売り上げが約30万枚だったのに対し、「ジラーチ」が公開された年の映画の前売り券の売り上げは約148万枚となった。

これが契機となりその後、デオキシス、ミュウ、マナフィ・・・とどんどん露骨な商法が増えていった。
アメリカでは裁判国家と呼ばれるだけあって、このようなことをすれば速攻で訴えられる。そのため色違いスイクンたちも無料で受け取れるらしい。

商法の歴史

三世代の歴史

ジラーチが映画の前売り券で配布されたのをきっかけに商法がどんどんと行われるようになった。
次の年のデオキシスの配布はなんと「ファイアレッド・リーフグリーン」を買わなければ受け取れないという仕組みであり、多くの人がこのデオキシスを受け取るためにファイアレッド・リーフグリーンを買う羽目になった。
その次の年のミュウの配布はそこらへんを考慮したためか、普通にジラーチと同じ形式で全てのソフトで受け取りが可能になる。
しかし一番酷いのは三世代最後の映画ポケモンマナフィの配布であろう。マナフィはゲーム「ポケモンレンジャー」を通じてスペシャルミッションを受け取ることにより卵が手に入り、それを「ダイヤモンド・パール」に送ることでゲットしたことになるのだが、その方法が非常に非情であった。
スペシャルミッションで手に入れられるマナフィは、一つのソフトに一回のみしか受け取れない。つまりマナフィを複数手に入れるには前売り券を何個も買っても、ソフトも一緒に何個も買わなければならなかったのである。
前作のミュウが一つのソフトに何匹も入れられるのに対しこの方法は改悪としかいえない。ポケモンレンジャー自体も廃人にとっては余り面白くないものであり、マナフィをゲットしたら即効で中古ショップに送られることなった。今後もマナフィの配布はたくさん行われていたのだが、そのほとんどがポケモンレンジャーに関するものばかりでの配布となった。
このレンジャー商法は四世代で再び訪れることなる。

四世代の歴史

2006年12月22日にマナフィの映画のDVDとセットでマナフィが配布された。
前世代のGBAに何匹もうけとれるという方法が廃止され、ふしぎなおくりものを通じての配布となった。
レンジャー商法を見るに、ゲーフリにとってこの方法はよほど好かれていなかったとされる。
映画一作目「ディアルガvsパルキアvsダークライ」では配布されるポケモンを、公式サイトでの投票で決めることとなった。
投票できたポケモンは今までの映画の主役ポケモンのミュウツー・ルギア・エンテイ・セレビィ・ラティアス&ラティオス・ジラーチ・デオキシス・ミュウ&ルカリオ・マナフィである。
この中で一位となったポケモンはデオキシス。ファイアレッド・リーフグリーンを買えなかった当時小学生だった大きなお友達がよほど多いことが証明された。このデオキシスは前売り券での配布となった。ウィキペディアによると日本映画の前売り券としては、売上最高記録となる200万枚の売上を記録し、公開前の時点で興行収入20億円突破が確定したという。
一方主役ポケモンのダークライは、劇場のスクリーンでのワイヤレス通信でふしぎなおくりものを通じて配布された。
配布限定の「ナゾのみ」を持っているだけでなく、「あくうせつだん」と「ときのほうこう」を覚えている。恐らく波乗りバグでダークライを簡単に手に入れた人が大勢いるので、プレミアをつけ客寄せをしたかったといえる。
映画二作目「ギラティナと氷空の花束シェイミ」では前売り券で配布限定の「イバンのみ」を持ったレジギガスが配布された。これをもっているとプラチナでレジ系三匹がゲットできる。
主役ポケモンのシェイミはダークライ同様、劇場で配布された。「ミクルのみ」を持ち「シードフレア」「アロマセラピー」「みがわり」「エナジーボール」を覚えている。プラチナで受け取るとスカイフォルムに変身出来るアイテムをもらえる。
このダークライとシェイミは後に、ダイヤモンド・パールでは波乗りバグのせいでお蔵入りになった「はとばのやど」と「はなのらくえん」イベントがプラチナ向けにただで配布された。
ポケモンレンジャーの二作目バトナージではまたもやマナフィ商法が復活し、他にもダークライや波動のリオルなどが配信された。しかし前作のマナフィとは違い無料で受け取ることが出来たので評判は普通だった。
映画三作目「アルセウス超克の時空へ」では前売り券で、とうとう一般ポケモンである色違いのピチューが配信されることになった。HGSSに連れて行くと、ギザミミピチューがウバメの森で仲間になる。しかしこのギザミミも酷いものである。色違いのピチューのほうは進化も出来て対戦でも使えるというのに、ギザミミの方は進化はお預けとなっている。そのうえ通信交換も不可能。bwにも連れて行くことが出来ないなど正直存在意義が分からないポケモンである。技は「てだすけ」「ボルテッカー」「いばる」「いたみわけ」と結構ガチで通じるものを持っているというのに。
劇場で配布されたアルセウスは「さばきのつぶて」「ときのほうこう」「あくうせつだん」「シャドーダイブ」という自分と子供たちの専用技を持っている。ただしレベル100での配布だったため、廃人たちにとって努力値が100までしかふれず宝の持ち腐れとなった。bwでは羽系アイテムのおかげで努力値を最大までに出来る。
ポケモンレンジャーの三作目光の軌跡ではシェイミとマナフィ、デオキシスが無料で配布された。またマナフィですか。前者二つはいいのだが、問題はデオキシスである。
このデオキシスはミッションのクリアランクによって送信できるフォルムが異なる。しかもデオキシスミッションのみ友達と協力してやらなければいけない。一体どこの廃人がこのポケモンレンジャーを一緒に協力してやるのだろうか。ほとんどの人は二つのソフトを購入しただろう。
1本のソフトから何体でも送れるのだが、受け取りは他のポケモンと同じでソフトに一回のみ。マナフィという前例を上回る酷い商法である。
映画四作目「幻影の覇者ゾロアーク」では色違いの三犬が配布された。ライコウはうっかりやの「でんじほう」「しんそく」「はどうだん」「ウェザーボール」、エンテイはいじっぱりの「フレアドライブ」「しんそく」「とおぼえ」「ブレイククロー」スイクンはのんきの「ぜったいれいど」「しんそく」「アクアリング」「エアスラッシュ」を覚えている。しかし一枚につきどれか一匹しか手に入らない上同じソフトでは入手不可なので、HGSSの前にやっていたダイヤモンド・パール・プラチナのいずれかのソフトを持ってきて根こそぎ三匹をもらう人も多かった。
この三匹をbwに連れて行くとゾロアーク入手イベントが起こるが、初期のwifi対戦では改造認定され、仕様不可だったときがあった。
スクリーンからやってくるポケモンはセレビィ。ポケモンコロシアムで拡張ディスクを買えなかった人たちには、まさに感謝感激雨霰だった。このセレビィはHGSSでサカキイベントを起こしたり、bwでゾロアゲットイベントを起こすことができる。

五世代の歴史

五世代になってからまずは発売直後多くの人の購入を促すかのように、一ヶ月限定でビクティニが配布された。特に子供におねだりされる親や廃人は買わざるを得ない状況に。
また夢特性商法が加わった。さらに映画商法が大幅にパワーアップ。なんとバージョン違いでの上映となった。「ビクティニと黒き英雄ゼクロム」と「ビクティニと白き英雄レシラム」の二つである。今までになかった方法で「露骨な商法だ」と多くの人に言われている。
前売り券で入手できるポケモンは、なんとあの一ヶ月限定で配信されたビクティニ。特別な技Vジェネレートを覚えている。そのため、リバティガーデン島のビクティニは廃人たちの永遠のサンドバックとなった。
スクリーンからやってくるポケモンは「ホワイトならレシラム」「ブラックならゼクロム」。
前作の主役ポケモンのゾロアとゾロアークは映画を見なければもらえなかったはずだが、ヒウンシティやNの城で見つけることができるだけでなく、卵で量産できるのでGTSで入手できるようになり価値が大暴落した。
三犬やセレビィではなく、ゾロアーク目当てで映画をわざわざ見に行った人は損だと思われる。
後にポケスマのバークアウトを覚えたゾロアークも配布された。こちらの方はバークアウトをレパルダスなどに遺伝できるので貴重な扱いを受けている。♀のひでりロコンで♂のゾロアと交換してもらおうと思っている人もまだまだいる。
他にもなぞのタマゴ（マメパト、ヤナップ、キバゴ）やサトシのズルッグ、お助けクマシュンなど、特別な技を覚えてない一般ポケモンの配布など正直期待はずれなイベントもあった。特になぞのタマゴは内容が分からなかったので、ほとんどの人が期待に心を躍らせていたので反動が凄かった。一番マシなのは冬休みのダークライ配布であろう。
夢特性の商法については、非常に評判が悪い。特に♂しか配布されてない御三家については顕著。いわゆるガチャポンのようなもので「大人買いしてください」といってるようなものである。
カントー御三家は「ポケモンぴあ」のシリアルナンバーを用いることで入手できる。しかしページ総数64ページで1260円とかなりの高値であり、ピカチュウのイヤホンもセットでついていたので、たくさん買っても目当てのポケモンが出ない人の多くがイヤホンに囲まれ途方にくれた。
ホウエン御三家は「公式完全ぼうけんクリアガイド」のシリアルナンバーを用いることで入手できる。こちらは購入者はほとんどが加速アチャモが目当てである。前述のポケモンぴあと比べ830円なので安いが、大人買いするとかなりかさばる。
そのうえ対戦に不向きなしめりけミズゴロウが出る人が多数。廃人たちは何個も何個も買わなければならない羽目となり、遂にはかさばる攻略本で部屋が埋まった人もいる。それに対してこの日を待ちわびてた小学生が攻略本が買えず、泣く羽目になった。
かさばるので処分するのも大変。ポケモンぴあよりも重いのだから、ゴミ捨て場に持っていくときもかなりの力が必要になる。そして近所の人はポケモンの攻略本がゴミ捨て場に山積みになっているのをみて驚いていた。泣く羽目になった小学生もこれを見てゴミ捨て場から猫糞している時もあった。その結果この本は発売して三週間で2010年のベストセラー四位になるという現象が起こった。
シンオウ御三家はカードゲームのセット「はじめてセット」「はじめてセットforガール」についてくるシリアルナンバーを用いる事で入手できる。価格は1980円と一番高価。
ゲーフリはおそらく廃人にカードゲームをやらせようと思ったのだろうが、廃人にとってはシンオウ御三家の夢特性はどれも微妙であり大人買いする人は少なかった。