マグナムとは (マグナムとは) [単語記事]

マグナムとは、弾薬の種類の通称である。

概要

マグナムとはもともと酒の大瓶を指す言葉だった。そこから派生し主に銃の実包の通常より威力を増した弾薬類トそれらを使用することができる銃器をさすようになった。

マグナムは通常の実包よりも薬莢の長さを延長したり、ネックと呼ばれるくびれの角度をきつくして薬莢に入れることのできる火薬の量を増やし威力を向上させている。似たようなものにホットロード、強装弾があるがこれらは基本的に薬莢に手は加えず火薬の量、種類を変えることで威力の向上を図っている。

例として、有名な.357マグナムは.38スペシャルの薬莢を延長して装薬量を増やしたものである。
つまり、基本的に.357マグナムを撃てる銃からは.38スペシャルも撃つことができる。（当然逆は不可）

また、マグナムはこれらの弾薬を使用する銃器（主に拳銃）の通称ともなっている。
コルトパイソン、デザートイーグル、S&WM29など銃に興味のない人でも聞いたことがある銃だろう。

ゲームなどでは最強の部類に入るアイテムの位置づけであることが多いが、実際の威力とはかけ離れている描写である。
基本的にマグナムといえど拳銃弾であり、ライフル用弾薬に比べて威力に高いわけではない。
むしろ低いとも言えるだろう。また通常拳銃から発射される弾薬もゲーム内では極端に威力が過小評価されがちであるが一般的な9mmパラベラム弾JHP（ジャケテッドホローポイント。JPYジューシーポーリーイェイではない。）と.357マグナムJHPの銃口エネルギーの差は1.5倍程度である。

もちろん銃口エネルギーだけが威力の指標ではない。操作性、装弾数、頑強さなども重要な要素である。しかし、それも考慮に入れるとマグナムは通常拳銃に比べ大型で重く、弾薬も大きくなるため装弾数も少なく、反動も大きいとデメリットばかりになってしまう残念な武器である。

そのためマグナムを装備している軍というのは現在少ない。一部、通常拳銃では心もとないと私物のマグナムを持っていく兵士や、おフランスの国家憲兵の特殊部隊GIGNが装備している程度である。
バイオハザードなどでのアイテムの威力を現実と一緒にしたら、ハンドガンでも十分、アサルトライフルを使えば
俺TUEEEEE!!!!!状態である。多分マグナムの出番は無くなるだろう。

拳銃はライフルに比べその用途から、小さく軽量に作られる。またそれがメリットである。
そのためそこまで高威力の弾薬は作ることが難しいし、必要とはされない。
一方ライフルはある程度の大きさと重さが許容され、拳銃にくらべ頑丈に作られている。
そのため高威力の弾薬を使用できる。
したがって、マグナムという銃は通常拳銃とライフルなどの中間に位置する存在である。
ポジティブにいえばある程度どっちも対処可能。ネガティブにいえばどっちつかずの使いにくい銃である。

では、実際どのような用途にマグナムは用いられているかというとまさにその中間の需要にこたえるべく存在している。、ハンターのバックアップ用や大型獣の生息地域での護身用（グリズリーなどは通常拳銃どころかライフルでも怪しいとされている。）、マグナム自体を愛してやまない人々や、最近はオートに押され気味な警察用などに使用されている。

他にも、男性の宝物というべき部分もそう呼ばれることがあるが例えとしては不適切であると思われる。
なぜならば、短い銃身でもマグナム弾を撃てる銃もあるし、長銃身でもマグナム弾を撃てない銃もあるからである。