ユングのタイプ論とは、概念理論・心理学である。
ユングのタイプ論は心理機能を使って自我を分析し、能力も分析する。ありていに言えば分析心理学と特性論(利き手論)を混ぜたような概念理論である。
心理機能とは、タイプ論の核であり、「心の働き方」である。ユングは心理機能を利き手論と合わせて人間の性格を8つに分類した。そしてブリッグス&マイヤーズ親子がユングの考案した8つのタイプに独自の指標「J型/P型」を加えて現在のMBTI16タイプが形成された。
MBTIをより深く知るためには心理機能を学ぶことが不可欠である。心理機能さえ深く理解すればMBTIどころかタイプ論ですらほぼマスターできてしまう。
ニックネームはEffectiveness(有効性)
ニックネーム通り、有効性・合理性を何よりも重んじる。効率厨・自治厨。人の上に立って指示を下すことを得意とし、Teが優位者はリーダーシップが備わっていることが多い。
乱雑なこと・ものを秩序のあること・ものにしたがる。情報の正確性などはどうでもよく、世間に認知されていて実用性のある有益な情報を重宝する。グラフ・チャート・図解を適切に利用して物事を解説したりプレゼンするのが大好き。
「時間の無駄」「非合理的な感情にこだわっている無能」を嫌い、邪魔となれば簡単に切り捨てる。Te優位者は有能であることを渇望し、勝負事では勝つために手を抜かないし抜けない。成績も優秀になる傾向がある(他人に負けるということが凄く腹立たしいと考えるから。)
人間関係や感情を非合理と簡単に切り捨ててしまうため、皆に嫌われてボッチになりやすいが「むしろ一人のほうがうるさい雑音に惑わされずに済む」と考えてしまう。Te優位者は嫌われ者であることが多いが、社会には必要な人材である。それに何事にも真剣に取り組むし責任感も強いので優等生っちゃあ優等生である。
Teを第一機能に持つMBTIタイプはESTJ・ENTJ、第二機能に持つMBTIタイプはISTJ・INTJである。
ニックネームはHarmony(調和)
ニックネーム通り、調和・集団倫理を何よりも重んじる。どっちもどっち論者。とにかく「みんな仲良く」が大好きで少しでもギスり始めると一生懸命仲裁に入る。
他人と自分の感情の垣根が希薄であるため、他人の喜びを自分のことのように喜び、他人の悲しみを自分のことのように悲しむ。Fe優位者はコミュニケーション能力に秀でており、人の心を開かせるのがかなり上手である。すべての人間を許し、受け入れる包容力も高い。
また、Fe優位者は上記の性質から、人の感情を巧みに操り、扇動する人心掌握術を持ち合わせていることが多い。人の心に容易に入り込んで様々な感情を自由自在に動かして自分の思い通りに心情を変えるのが得意であり、Fe優位者は正義側にも悪側にもなれてしまう。悪側になる場合は新興宗教の教祖であることが多い。
すべてを許し、受け入れてなおかつ他人に容易に共感して寄り添うため友達は大変多く、異性にもモテやすい。しかし、和を重視するあまり自分の意見が言えずに息が苦しくなることも多いのでガス抜きも必要である。Fe優位者もまた優等生であり、責任感が強い。
Feを第一機能に持つMBTIタイプはESFJ・ENFJ、第二機能に持つMBTIタイプはISFJ・INFJである。
ニックネームはAccuracy(正確性)
ニックネーム通り、正確性・精密性を何よりも重んじる。質問厨。何と疑い深く、常に物事に対して疑問を投げかけては正確な答えを欲しがる。
「矛盾」「欠点」が何よりも大嫌いで、矛盾や欠点を見つけ次第綻びを直すように矛盾や欠点をつぶしていく。情報の有用性だとかはどうでもよくて、情報の正確性を重視したがる。Ti優位者はネットサーフィン大好き・本の虫であることが多く、「言葉の定義やニュアンス」にやたらこだわる人が多い。
また、Ti優位者は独創的な発想・発明を思いつく。既存の法則などに常に疑問をぶつけ、発見した物事の矛盾や欠点を自身なりの思考で解消したり無くしたりしているからなのだろう。発明家や科学者にTi優位者が多いのも、Tiの特異な性質によるとこが大きいだろう。そして、自分に謎の厳しい規律を課すのもTi優位者の特徴である。
疑問点・矛盾点を見つけたら即座に他人に「なんで?」と質問責めにしてしまうため、他人に「面倒な人」と疎まれてボッチになる。というか、ボッチにならないほうが稀である。自分よりも立場が上の人にも厚かましい質問を平気でするため、内申点の評価が悪かったりなかなか昇進できなかったりする。人間社会不適合者が多い。ただ、黙々と情報を分析したりするような仕事には向いている。
Tiを第一機能に持つMBTIタイプはISTP・INTP、第二機能に持つMBTIタイプはESTP・ENTPである。
ニックネームはAuthenticity(真正性)
ニックネーム通り、真正性・本物を何よりも重んじる。お気持ち表明が大好き。内面の調和や精神衛生を清潔に保つことがFi優位者にとって何よりも重要なことなのである。
「エモい」「つらみ」などの感情はすべて心の中に閉じ込めて自分だけの感情として「心の大切なものフォルダ」に入れる。人に自分の感情や価値観を伝えるのがあまりうまくなく、Fi優位者は口下手なことが多い。自分の感情や心の動きに素直なため、自分の中の感情がそのまま気分に反映される。
普段は自分の価値観も他人の価値観も同じぐらいに尊重しているが、自分や他人の価値観が心無い人たちに悪く言われたり切り捨てられると烈火のごとく怒る。「自分はなんなのか」を常に探求しており、感性を磨くために自分探しをする。誠実さを重んじ、自分や他人に対して不誠実な対応をしたり嘘をついたりする人に対しては嫌悪感を持つ。
メンタルが大変弱く、超ナイーブであるため、いじめのターゲットにされやすい。ただ友達自体は出来るし、人の気持ちを逆なですることはめったにない。Ti優位者と同じく、他人から「めんどくさい人」と疎まれることが多々ある。Fi優位者は人が傷つくもの・ことや血が嫌いな人が多い。
Fiを第一機能に持つMBTIタイプはISFP・INFP、第二機能に持つMBTIタイプはESFP・ENFPである。
ニックネームはSensation(五感)
ニックネーム通り、五感から受け取った情報を大切にする。脳筋・DQN。瞬間瞬間の細かな変化や天候の微妙な変わり方をいち早く察知して素早く行動をとる。
Se優位者は距離感・物理的範囲を把握するのが得意であり、車やバイクなどを乗り回したりいじったりするのを好む。ジェットコースターやバンジージャンプなどのスリリングな道具や遊びも好む。未成年のSe優位者の場合、免許を持っていなくても簡単に車やバイクなどを運転させたりすることができる。
上記の性質上、Se優位者はとにかく騒がしく、よく動き回る。座学や抽象的な理論より、実技体育や手足や五感をフルパワーに働かせられるもの・ことを好む。頭で考えるのは苦手で、とにかく体を動かして物事を進めたいタイプ。常に体を動かし、五感で周りの変化を感じ取っているのか運動が得意な者が多い。食べることも好きで、大食い漢であることが多い。
基本的に体育会系でカラッとして爽やかであるため友達が多い。テキパキ動くタイプでオラついていてモタモタしている人物や動作がトロい人物にはイラつきを覚えてしまうことが多く、場合によってはいじめてしまうこともある。また、顔や声がうるさく動作もうるさいため、芸人キャラやお調子者であることも多い。何気にSe優位者はファッションセンスが大変よろしい。
Seを第一機能に持つMBTIタイプはESTP・ESFP、第二機能に持つMBTIタイプはISTP・ISFPである。
ニックネームはExploration(探索)
ニックネーム通り、いろいろな可能性や情報を探索して新しい発見を得ることを大切にする。トラブルメーカー、愉快犯。Se優位者と同じく外界の様子に興味を持つが、すぐに直観が働いて頭で空想するようになる。
物事を多角的な視点で見て考え、様々な可能性に思いを寄せる。風変わりなことを思いついたり、言葉遊びをすることが多々ある…というか、日常茶飯事。知的好奇心が強く、まだ完成されていない生まれたてのアイデアやコンテンツにすぐに飛びつきにいく。面白そうな物事や期間限定の商品の前には必ずNe優位者がいるが、飽きっぽいためすぐに立ち去ってしまう。
Ne優位者はアイデアや知識の数自体がとても豊富であり、蓄えた知識をどこで応用すべきなのかも無意識で分かっていることが多い。他の機能優位者が見落としがちな可能性やアイデアもNe優位者は絶対に見逃さない。いろいろな選択肢が思い浮かぶが、その多様な選択肢から一つの選択をするのは苦手。文章を書く場合は自分の思いついたことをバーッと書いて文章を見直すということはしないため、誤字脱字だらけである。Ne優位者は勝ち負けより「面白いかどうか」を重視する。
全体的にかなりの不思議ちゃんでどこか抜けてるため、愛されキャラ・いじられキャラに収まることが多い。友達は多いかボッチかで両極端。突飛なアイデアをどんどん口に出してしまうため、疎まれることも多いが逆に気に入られることも多い。擬音を大量に使用したり言葉遊びをしょっちゅうするため、周囲からは奇人変人として見られる。
Neを第一機能に持つタイプはENTP・ENFP、第二機能に持つタイプはINTP・INFPである。
ニックネームはMemory(記憶)
ニックネーム通り、過去の思い出や記憶をとても大切にする。懐古厨。前例や伝統を盲目的と言えるほどに信奉している。
あらゆる出来事やパニック時の過ちなどを隅々まで脳に焼き付け、二度と同じ間違いを起こさないようにしっかりと記憶して反芻する。自身の身を滅ぼすような愚かなことはせず、新しい物事に対しては石橋を渡るように慎重に対処して処理する。自身の体調や周囲環境の普段の状況も記憶しているため、体調不良や環境異変に即座に気づくことができ、命やその他大事なものをすぐに守れる。Si優位者は全体的に保守的で大変奥ゆかしい人間が多い。
昔使ってたものに触れたり視認すると、関連する記憶・嫌な記憶も次々と思い出してしまう。伝統・歴史・前例・マニュアル依存になりやすい傾向があり、年功序列主義者が多い。食べ物なら同じものを好んで何日も食べ続けるし、お菓子のフレーバーは初期からあるものを好んで食べる。新しい文化や道具を頭ごなしに否定することがあり、価値観のアップデートも出来ないというかしない。Si優位者は自分の立場をわきまえているため、社会で評価されやすい。
過去の経験から学び、復習と予習をコツコツ行うため優等生・成績優秀者になる傾向が強い。先生や上司の言いつけをかたくなに守り、毎日実践するティーチャーズペットや上司の犬になりやすい。初期に仲良くなった友達としかつるまず、人間関係がかなり限定的になってしまうことが多い。上記の性質からか、Si優位者は問題児たちに「堅物」「マジメ(笑)」とバカにされる。
Siを第一機能に持つMBTIタイプはISTJ・ISFJ、第二機能に持つMBTIタイプはESTJ・ESFJである。
ニックネームはPerspectives(見通す力)
ニックネーム通り、見通す力を大切にする。電波。あらゆる情報を収束させ、一つの真実にたどり着く。それはまるで第六感のよう。
情報が錯綜していたとしても、揺るがない本質を即座に発見できる。Ni優位者のひらめきは言葉では言い表しづらいものであり、突然沸いて降ってくるのである。究極の未来志向であり、今現在の動きや出来事より未来に何が起こるかを考えることを好む。Ni優位者には一本の道筋しか見えず、その道筋に向かってひたむきに走り続ける。
いろいろな意味で浮世離れしており、Ni優位者の思考や哲学は大多数の人間には全く理解されない。謎に達観していて、常にここじゃないどこかを目で追っている。言葉や物事を要約するのが得意。ただ、自分のひらめきを信じすぎてしまうあまり、確信したことに疑いもせず走っていくので、例えば「こんな世界はなくした方がいい」「頭のいいやつは邪悪な資本主義を植え付ける存在なので殺そう」などと確信してしまうと本当に実行に移してしまう。
常に謎めいたひらめきで未来を切り開くため、大衆からは一目置かれて、気づけば「ご意見番」のような立場になっていることが多い。Ni優位者は常に騒動の外に位置し、俯瞰しては解決法を見出す。教師や上司より尊敬されたり信頼されたりすることが多いため、妬まれて仲間外れにされたりすることも多いがNi優位者はそんな些細なことは意に介さない。不思議ちゃんでもあるので好き嫌いが分かれるが、妙なカリスマ性を帯びていることは確かだ。
Niを第一機能に持つMBTIタイプはINTJ・INFJ、第二機能に持つMBTIタイプはENTJ・ENFJである。
略称は「dom」
呼吸をするかのように使える機能。
文字通り一番最初に使える機能であり、この機能を通じてどんな16タイプなのか大まかに分かってくる。 物心ついたときにはもう発達している。
例えばTe domの幼児は子供なのにだらしない両親を叱ったり、「ちょっと男子!」と仕切りたがる。 とまあ、こんな感じである。 呼吸をしているのと同じなので、タイプを見極めたいならどんな呼吸法をしているか(どんな心理機能がdomなのか)を見極めるべし。 得意分野であり、一生涯のパートナーと言っても差し支えない。
略称は「aux」
バランサー的機能。
発達するのは早くても十代前半。小学4~5年生ぐらいか。 第一機能と向きが違うのでなかなか扱いづらいが、第一機能とセットで扱うととても健全な心の動きになる。 第二機能を扱うのには少し手こずるのかも……? 第一機能とはニコイチのような感じで二人で一つになれる。 そしてこれでようやくタイプへの見分けもつくわけだ。
略称は「ter」
補助輪機能。
発達するのは早い人は二十代前半からで、普通は三十代になってから。 第一機能と向きが同じなので扱いやすく、所謂「ループ」状態になることもしばしば(実は一般人の大半は軽くループ状態にある)。 しかしやはり第三なので第二には勝てず、扱いもそんなに上手くない。一般的に第三機能が上手く扱えるようになるのは三十代からと言われている。 第二機能と第三機能で両翼になって本体である第一機能が飛べるように支える。
略称は「inf」
弱点・盲点機能。
この機能を使うことは極めて難しい! おまけにこの機能をdomとして扱ってくる人は実質エネミーである。
第一機能とは正反対の機能で、発達する人は五十代~六十代とかなり遅く、中には一生発達しないまま人生を終える人もいる。 この機能は激しく嫌悪してしまうが向き合わなければいけない。そして持っているので微弱だが使っている(場を凌ぐための最終手段だが)。 端的に言うなら「子供にとってのピーマン」である。
「勝負に勝つためにはアイデアをひねり出さなくては!」
第二機能Siが失われてしまったことにより、過度にアイデアに飛びつくようになる。 端から見たら変なやつなのだが本人はいたって真剣である。 勝負に勝てなくなった時、仕事で評価されなくなった時にこのループが起こる。 無茶なアイデアを公理化してとにかく勝負に勝とうとする・成果を認められようとする。 非常識極まりないが本人は真剣(大事なことなので二度言いました)。 Siがないためブレーキが効かず、論理に筋が通らなくなる。
「もっとみんなに満足してもらうにはもっともっとアイデアを出さないと!」
Siの無くなったESFJは不健全ESTJ同様非常識化する。 みんなに見捨てられまいと大量のアイデアをひねり出す。かなり必死で「みんなの笑顔が見たい」からやっているのである。 また好奇心を抑えきれずに暴走してしまう事も。 一種のヤンデレ状態で、みんなが見てくれるためならと次々にアイデアを出すが所詮は第三機能のアイデアなのでたかが知れてる。
「これ好きだから。論理なんて知らない。好きだから」
Teの無くなったISTJは愛着の持てる者に執着する。 生真面目さは無くなり、感情に振り回されるようになる。秒刻みの真面目さが狂いだし、時計の針が特定の時刻しか指さなくなる。 習慣に愛着を持ちすぎるあまりに論理を投げ出す。 悪い記憶があるものに触れると苦しめられる。
「これが私にとって正しいんだよ♪」
Feの無くなったISFJは優しさが鳴りを潜めて自己中な論理が浮かび上がる。 拘ってることが正しい、正しいことは拘ってること。そんな思考のループに溺れる。 みんなの事を考える余裕なんてない。そんなことを考えられないほど追い詰められている。 ダメだった過去を延々に分析し続けて過度に閉鎖的になる。
「こうすればみんな俺/私の事を好きになってくれる?」
とにかく好かれたいがために媚びを売る。衝動的に笑顔を振りまく。 人は笑顔で居れば好印象だということを知っているからこそ、笑顔を振りまく。 人は明るい人が好印象だということを知っているからいつも以上に明るく振る舞う。 全ては人に好かれるためである。人を満足させる術も知っているので操作的になることも。無節操に、人に好かれたい、見栄を張りたい、もっと俺/私を見てくれと暴走する。観察眼は分析機能と一緒に使う者なのに、他者に好かれるために使ってどうするESTPよ……。
「これは正論だろ!!」
自分の観察した事象is正義。こうなったESFPは疑似ESTJ化する。とにかく正論パンチで殴るのが正しいと信じて正論パンチで殴る。目的のための手段だって選んでいられない。急いでいるんだ、生き急いでいるんだ彼ら彼女らは。そこにはみんなを楽しませるエンターテイナーは居ない。居るのは正論パンチを振りかざして人を傷つけ、それを何も思わないESFPだ。
「確信した、この論理こそ正しいんだ」
現実を観察できなくなったISTPは過度に直観に頼る。上手く扱えない直観はただのオカルトなのだが、本人にはマジで神の啓示に思えている。 独自思考に神がかった思考が舞い降りたらそれはもう無敵(ISTPの中でだけ)。 「行動しなくたって分かる、俺/私には分かる」ともう手を付けられない。オカルトをブツブツ言うだけの壊れたカルト教徒になってしまう。
「きっとこうなって平穏は壊れてしまう」
ISTPと似た感じだが、こちらは悪い妄想が激しくなる。自分の価値観が現実味を帯びなくなってきて「もしかしたらこうかもしれない」と悪い予感が渦巻いて動けなくなる。優しさの上に不安が塗り固められ、幽霊でも見たかのような恐怖を感じてしまう。 現実はきっと怖い、いや、彼ら彼女らにもはや現実は見えてない。 「こうなるかもしれない」悪魔が囁いて彼ら彼女らの動きを止める。
「この論理は現実に基づいている。だから正しいんだよ。分かったか?」
ENTJの長所であるNiによる長期的予測が壊れ、ただ目の前の現実だけを見るようになる。 言うなれば短絡的になり、過度にドライになる。ただでさえ冷酷無比なのに、絶対零度に変わってしまう。 TeとSeはどちらも実用的&現実的なのでこの二つが組み合わさったらもはやシベリアレベルの冷徹さに変わる。 あと、かなり行動的になる。論理の正しさを実証するために色んなことに衝動的になってどんどんリスキーなゲームに参加するようになる。
「みんな俺/私のアイデアで喜んでくれよ!」
アイデアを褒めてほしい一心で他者に愛されようと振る舞うが空回るか、アイデアで他者を思うがままに操りたいと思うかの二択。つまりおかしい。「こんなアイデア思いつく自分ってすごいでしょ?」と承認欲求を抑えられなくなる。言うなればアイデアの押し売りである。大抵は独自論理を否定されておかしくなってしまったことが多い。他者の目が気になってアイデアもしょぼくなる。
「このひらめきを愛している」
ひらめきを愛するのはいい事……なのか? とにかく客観的視点が欠けて自分の感情に振り回される。ひらめきが正しいかどうかなんて関係ない、愛しているのだから。悪い直観に囚われ、自分の感情を傷つけられることを恐れている。不正も許せなくなり、繊細になる。「もう関係ない! 俺/私が愛しているならそれでいいじゃないか!!」
「この論理は絶対に正しいし自論を変えるつもりなんてもっぱらないが?」
知の擬人化ともいえるようなINTPだが、自分の論理を何度も検証しているうちに凝り固まってしまい、絶対に自論を曲げない。曲げる理由が無いし余裕もない。「外からの意見? 外様の? それって俺/私の自論より信頼できるんですか?」と過度に嘲笑的になる。閉鎖的になり、自閉的になり、思考回路が狭まる。もうこれが正しい、これ以外見えない、これを否定する奴は間違っている、何故正そうとする?、そもそも俺/私の方が絶対に正しいし信頼できるのに。俺/私の自論に絶対的な信頼を置かないこの世界と人々は間違っている。
「みんなのためなら何でもするよ!」
こうなったENFJは厄介だ(いやループ状態の16タイプは全部厄介だが)。「みんなのために何かしてあげたい」……そう思うのはいいのだが、衝動性が高くなり、短絡的な方法を用いるようになる。リスクなんて関係ない。みんなのためだから。みんなのニーズにこたえるために観察眼を発揮し、本当にみんなのためになんでもする。無節操な愛のバラ蒔きは厄介すぎる。愛を安売りしてはいけません。
「夢見てるだけで金が稼げたら苦労しねーんだよ!」
夢見る永遠の子供であるENFPは不健全で薄汚れた大人になってしまった。その発想力は実用的に使用しようとする。好きなことではしゃぐのではなく、とにかく社会的評価を得るためにアイデアを出す。「好きなことで生きていけるわけないだろ」……確かに正論だが、大切なものを失っている。そのアイデアは金儲けのために使うんじゃない。こうして疑似ENTJ化したENFPは空虚に生きていく。自分を見失ったまま。
「理想を叶える為の論理、完成したからみんなにも見てほしいな♪」
16タイプ中最も厄介なループ。こうなったINFJはもうおしまいです。リザインしましょう。自分の理想で大衆の目が見えなくなったINFJが頼るのは脆弱なTi。そのTiによる分析でどんどん理想像が見えてくる。くっきりと、ハッキリと。そしてこれこそが正しいんだと確信する。闇に溺れて目も見えないのに本人は溺れてないし見えてると思っている。モラルなんて知らない。倫理なんて知らない。理想を叶える為には邪魔だ。おいそこのお前、今俺/私の理想を否定したな……?
「やめろ! 苦しめるな! なんなんだよ! クソッ!」
一言で言えばフラッシュバック。自分を苦しめたやつの顔が鮮明に想い浮かび上がる。そのたびに傷ついていく。過去を掘り下げる。なんで俺/私を否定する? なにかしたか? 何もしてないのに苦しめないでくれ。そうだ、好きなことをして気を紛らわせよう。これで忘れられる。嫌な記憶なんて……うわあああああああああああああああああ!!!!! そう、彼ら彼女らはひたすら過去の嫌な記憶に縛られ、真綿で首を絞められるようにじわじわと追い詰められていく。好きな事をしても魔の手からは逃れられない。
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/06(土) 13:00
最終更新:2025/12/06(土) 13:00
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