ロマン・グロージャン 単語


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ロマングロージャン

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ロマン・グロージャンとは、スイスジュネーヴ生まれのレーシングドライバーであり、オープニングラップの狂人である。
ロメイン・グロージャン、ロメ・グロジャンなどと表記することもある。2chでは「グロ」で通じる。

略歴

2009年 ルノーF1チーム

ヨーロッパGPでそれまでルノーのレギュラードライバーであったネルソン・ピケjrに代わり、F1デビューを果たした。当時のフランスでは、「アラン・プロストの後継者」とも呼ばれ、かなりの期待をかけられていた。

しかし、彼はデビュー戦から、早くもそのミサイル(2ch等において多重クラッシュの原因になった者を指す)振りを発揮していくこととなるのである。

まず、デビュー戦のヨーロッパGPでオープニングラップにフェラーリのルカ・バドエルと接触。同年のイタリアGPでもクラッシュを喫しウイングを損傷。更に続くベルギーGPでもオープニングラップにジェンソン・バトンとクラッシュし、リタイアへと追い込んだ。グロージャンがバトンをスピンさせたとする各ドライバーの意見とは異なり、彼は「バトンがコースアウトさせた」と主張。シーズン途中のデビューながら、実に3回ものクラッシュを起こす暴れっぷりである。

そのまま最終戦アブダビGPまで起用されることとなるが、ルノーは2010年にロバート・クビサとヴィタリー・ペトロフを起用することを決定。F1のシートを失う結果となった。

2010~2011年

2010年は無所属だったが、ニック・ハイドフェルドの後継としてピレリタイヤのテストドライバーに就任した。

2011年はロータス・ルノーGPのテストドライバーに就任し、アブダビGPとブラジルGPの2戦でフリー走行に出走した。またこの年、GP2のチャンピオンを獲得している。

2012年 ロータスF1チーム

2012年は前年のGP2の好成績を受け、ロータスからF1に復帰することが発表された。

一度F1を去ったグロージャンに期待をかける人間などほとんどおらず、シーズン前に話題に上ることはほとんどなかった。
しかし彼は諦めていなかった。F1から離れていた2年間で、彼はミサイルとしてかなりの成長を遂げていたのである。

迎えた開幕戦・オーストラリアGPでは、予選で周囲を驚かせる3番グリッドを獲得。だがこれは、これから始まる彼の劇場のほんの幕開けに過ぎない。
決勝では1周目こそ乗り切ったものの、2周目にウィリアムズのパストール・マルドナードと接触、そのままリタイアとなった。

続く第2戦マレーシアでは、オープニングラップにメルセデスAMGのミハエル・シューマッハに追突。再びリタイアを喫することとなる。

第3戦中国で6位に入り、初の入賞を記録。続くバーレーンでは3位に入り、復帰4戦で表彰台を獲得した。誰もがこの時は彼はミサイルを卒業し、普通の速いドライバーになってしまうのかと思っていた。

しかし彼の伝説は、終わりを告げることなどなかったのである。

第5戦スペインでは、再びオープニングラップにザウバーのセルジオ・ペレスと接触。ペレスのタイヤはパンクし、そのままリタイアとなった。しかしグロージャンは4位入賞を果たし、ファステストラップも記録した。
ペレスはレース後に 「F**king French!!!」と罵っていたとか。

第6戦モナコではスタートでミハエル・シューマッハをウォールに追いやり軽く接触。このことがきっかけでスピンし、彼のマシンは道を塞ぐような形で1コーナーの手前で停止した。このときグロージャンはブレーキを踏んでいなかったため、後退してきたマシンに小林可夢偉が乗り上げてジャンプ。可夢偉はマシンにダメージを負って数周後にリタイアとなった。
「残念なことにまたグロージャンだった。最初はペレスで、今回は可夢偉が犠牲者だ」とペーター・ザウバーは語る。

第7戦カナダでは混乱もなくオープニングラップを突破し、終盤にタイヤ戦略を成功させてレッドブルのセバスチャン・ベッテル、フェラーリのフェルナンド・アロンソを続けざまにオーバーテイク。そのまま2位でゴールし、F1における最高順位を更新した。

続く第8戦ヨーロッパでは2位走行中にオルタネーターのトラブルが発生し、そのままリタイア。今年グロージャンがリタイアしたレースでクラッシュを起因としないものは、これのみである。

第9戦イギリスでは、またもやオープニングラップにフォース・インディアのポール・ディレスタと接触。ディレスタはこの接触でタイヤをパンクさせてしまい、ピットインを余儀なくされてしまう。そんな中グロージャンは、6位入賞を果たした。

第10戦ドイツではオープニングラップに接触し、フロントウイングを壊してしまう。その後ピットインしてレースを続行したものの、18位ノーポイントに終わる。

第11戦ハンガリーでは予選で素晴らしいアタックを見せ、自己最高の2番グリッドを獲得。決勝でも終盤まで1位のハミルトンを追い上げていたが、タイヤ戦略の違うチームメイトのキミ・ライコネンにかわされ、3位に終わった。

第12戦ベルギーは、ある意味彼のキャリアハイライトと言ってもいいだろう。予選は9位に終わり、スタートにかけるグロージャン。その意気込みは相当なものだった。
レースはまずマルドナードがロケットスタート明らかなジャンプスタートをしたことから始まる。グロージャンも後方からスタートを決め、順位を争っていたが、もう既に横にスペースがないハミルトンに幅寄せを行い、ハミルトンの前輪とグロージャンの後輪が接触。グロージャンのマシンはそのまま1コーナーへと突進し、アロンソ、可夢偉、ペレスの3人を撃墜。熱狂的瞬間多重クラッシュとなった。それでも止まらないグロージャンのマシンは、1コーナーのランオフエリアのバリアに接触するまで進み続けた。クラッシュ時、グロージャンのマシンはアロンソの頭すれすれを通過しており、一歩間違えば死亡事故に発展していたかもしれないほどの重大事故である。
レース後、スチュワードはグロージャンに責任があると見なし、1レースの出場停止処分と50000ユーロの罰金を科した。F1ドライバーに出場停止の処分が下されたのは、実に18年ぶりのことであった。

1戦の出場停止後、復帰したシンガポールGPではマーク・ウェバーの「ぶつかってきたら右フック」発言の影響かトラブルもなく7位入賞。しかしまだ彼は懲りていなかった。

続く第15戦日本GP、スタートで遅れを取ったグロージャンは横に並びかけてきたペレスを気にするあまり、前を走るウェバーに追突。この時グロージャンは、なんと追突後もブレーキを踏まずに進み続けるほどの故意犯ぶりである。これによりグロージャンには10秒ストップのペナルティが下された。
ウェバーはその後レースに復帰、ほぼ最後尾から9位入賞に漕ぎ着ける健闘を見せた。当然ながら、レース後はグロージャンに対し激怒していた。ウェバーはグロージャンに対し、「ロマン、俺の目を見ろ」「もしこれを続けたら、F1に居場所はなくなると思え」と言い放ったほか、ロータスのオフィスに怒鳴り込んだとされる。

その後の第16、17戦は特に問題なくレースを終えた。
しかし、第18戦で思わぬアクシデントが起こる。

レースも終盤へと近づいてた39周目。グロージャン、ディレスタ、ペレスによる5位争いのバトルが起きていた。
その時、5位を走っていたグロージャンはディレスタにあっさりと抜かれる。
続けざまにペレスもグロージャンを追い抜き、グロージャンは7位まで順位を落とした。
特にクラッシュなど起きずに良かったと胸をなでおろしたその後、アクシデントが起きてしまった。
先ほど、グロージャンを抜いたペレスがその勢いでディレスタにもアタック。
アタックは成功したが、無理に抜いた結果コースから膨らんでしまった。
その後、復帰しようとコースに戻ったがグロージャンに接触。その余波でウェバーも巻き添えを食った。
今年、グロージャンが自分からクラッシュせずにリタイアしたのはわずか二回である。

第19戦アメリカGPは初めてのレースでまたもやクラッシュをするかと思ったが
特に何も起こらず(ヒヤヒヤとする場面はあったが) 無事に終了。

そしてF1、2012年最後のレースであるブラジルGP。天候がよく変わることで有名なこのコース。
予報通り雨が降り、路面が滑りやすくなっていた。
予選ではHRTのペドロ・デ・ラ・ロサと接触してQ1敗退、18番手からのスタート。
この事に焦っていたのかもしれないグロージャンが決勝5周目に単独でスピン。
そのまま壁にミサイルを発射激突し、リタイア。

ちなみに、グロージャンは19戦走って、16台を撃墜とぶつかっている。

エピソード

スイスとフランスの二重国籍を所有しているが、モータースポーツにおいてはフランス国籍であることを明言している。

F1ではほとんどのレースのオープニングラップで接触事故を起し、他者をリタイアに追いやることから「問題児」「オープニングラップの狂人」「サーキットの通り魔」と称されている。

2012年の日本GP後には、ウェバーから「もしグロージャンに学習能力がないのなら、また出場停止にすべきだ。最低でも2レース以上のね」と言われてしまう。
また「狂人」発言の前にはBBCに対し、「僕らにはスタートが2回必要かも。1回は彼に。後は僕らにね」とも話している。

ニコ・ロズベルグからは「またグロージャンだ」と言われ、BBCのコメンテーターを務めるペヤング先生ことデビッド・クルサードからは「ロマンよ、ロマンよ、何をやっているんだ?1コーナーでのインシデントが多すぎる」と評されている。でも先生だってベルギーで湯切り大失敗してかやく飛散させたじゃないですかー!

また、マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュは日本GPでの出来事を「Classic Grosjean(=典型的なグロージャン)」と話し、元F1ドライバーのジョニー・ハーバートは「彼がチームに何をもたらしているのか理解できない」とロータスにグロージャンを解雇するよう呼びかけた。

更にレッドブルのヘルムート・マルコもグロージャンに対し「グロージャンの前科の数々を考えると、あのペナルティーでは不十分だ」とコメント。バトンもグロージャンを変えさせるのはF1の責任なのか? そうでなければ、ヤツには冷静になってなんとかしてもらわないと、まわりはたまんないよ」と話している。デビュー20戦で、彼はF1界の大御所のほとんどを敵に回してしまった。

これに対しグロージャンは、「バカげたクラッシュだった」と自分の非を認めている。

・・・しかし、クラッシュの度に謝罪や反省をしていても結局はクラッシュを引き起こしているのだが。また「謝罪した」とした後に、「謝罪などない(ベルギーGP後のペーター・ザウバーのコメント)」という話も出ていたりする。

余談ではあるが、2012年第15戦日本GP終了現在、彼はデビューしてからの20戦中11戦でクラッシュしている。デビュー年だけで6戦中3戦、2012年だけでも14戦中8戦という数字である。いずれの場合においてもクラッシュ率が50%を越える辺り、彼はF1ドライバーとしての意識が足りないミサイルとしてチャンピオンの領域に達していると言えよう。<br>しかし、2012年終了時点でのクラッシュ回数は25戦中12戦となり、残念なことにクラッシュ率が50%を下回った。まあ来季も参戦したらクラッシュするんだろうけど。

なお、ロータス代表のエリック・ブーリエ曰く、「まだ大丈夫だ。だが改善を期待している」としており、今のところはグロージャンの来季に影響が出ている様子はない。
また、元ワールドチャンピオンのジャッキー・スチュワートも「私は喜んでロマンに協力する。彼はとても大きな可能性を持っていると思う」と、コーチとして協力する旨を表明しており、これでグロージャンの素行が改善すれば、まだチャンスはあると見てよい・・・のか?

グロ注意

本来は「この動画にはグロテスクなシーンが含まれているので注意してください」という警告を示すタグである。

が、グロージャンのクラッシュが増えてからは「この動画ではグロージャンが多重クラッシュを起こしています」
あるいは「この動画にはグロージャンが出ています」という意味が増えた模様。もちろんF1のファンの間でだが。

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関連項目

  • F1世界選手権
  • ロータスF1チーム
  • オープニングラップの狂人
  • ロマン砲
  • ミサイル

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