手裏剣術とは、手裏剣を用いるための技術である。
日本武術の中では裏芸とされ、あまりお目にかかる機会は少ない。大抵は剣術や柔術の流派の中に包含される形で伝えられていたようだが、現存する流派は少ない。暗殺などの後ろ暗いイメージから、表立って練習されることは少なかった、などと言われている。
発祥としては短刀投げから発達した流儀と太針投げから発達した流儀とに分けられる。
技術体系としては打剣術と掌剣術に大別できる。打剣とは剣を打つ、即ち投擲の技術であり、掌剣術とは手裏剣を手に持ったまま用いる接近戦の術である。打剣術が表、掌剣術が裏とされる。
名前が現在まで残っている流派は約五十流と言われるが、現存するものは僅か数流である。有名なものに明府真影流、根岸流、香取神道流などがある。
剣を四分の一回転させて刺中させる打剣法。剣先が指先を向くように持つ。ちなみに読みは「ちょくだ」「じきだ」どちらでもいいらしい。
剣を二分の一回転させて刺中させる打剣法。剣先が手首側を向くように持つ。
剣を一回転以上させて刺中させる打剣法。車剣などに用いる。外国のナイフ投げはこれが多い。
的に刺さること。素人はまずこれを目指すべし。一度刺さるとその感触が忘れられなくなる。読みは「さっちゅう」
狙ったとおりに刺さること。
剣が手から離れること。
手裏剣の尖ってないほう。流派によっては「剣尾を叩け」などと教える場合もある。
「手裏剣術のススメ」に記されている簡易練習法が非常にお勧め。編集者はそれを参考に独学で練習していたりする。とても楽しいので、以下にやり方を紹介する。
まずは箸とバスマットを買ってくる。箸が手裏剣、バスマットが的になる。マットだけにね! この時百均を利用すると、なんと初期投資は210円で済む。編集者は箸を何種類か買ってきたのでもうちょっとかかったが‥‥‥。
とりあえず箸を買ってみよう。箸は塗り箸は駄目で、木目が見える物を選ぶこと。その中で先端ができるだけ尖っていて、比重の重い物を選べばとりあえずOKだ。編集者の経験ではダイソーの「来客箸 鉄木 三膳入り」がお勧め。六本あれば十分練習でき、また重量的にもこれくらいが丁度いい。なお、この商品は色違いで白い物もあるが、そちらは比重が軽くて刺さりにくい。それはそれで鍛錬にはなるかもしれないが、初心者にはお勧めできない。
次にバスマットだが、大きな物を選んだ方が良い。箸とはいえ壁に当たると傷が付くからだ。ホームセンターで売っているような大きな物なら、そのまま使っても被害は最小限に抑えられるだろう。かなり高くつくが‥‥‥。百均の物の場合、バスマットは繋げて使うようにピース状になっているので、一枚入りの物を選ぶのがお勧め。繋げて使っても良いのだが、繋ぎ目に当たると貫通する。安く上げたいなら105円の物を一枚。これが最上だ。
買ってきたら、バスマットを壁に立てかける。もしくは壁に固定する。ベッドの上がいい。箸が落ちて床が傷つくのを防げるからだ。壁に比べればダメージは小さいとはいえ、ハマったりすると何千回も打つことになる。もちろん的の周りの壁もなんらかの方法で保護すること。編集者は持ち家なので無頓着だが、結構ぼろぼろになる。要らないカレンダーなどが使えると思われる。ただし紙一枚程度だと貫通することも多いので、めくっていないものを貼った方がいいかもしれない。三枚ほど重ねれば大丈夫かとは思うが。
これでとりあえず的の準備は完了だ。箸についてはそのまま使うので、もうこれで打剣できる。ちなみに的は立てかけただけよりも、壁に固定した方が刺さりやすい。衝撃が逃げないからだろう。
とにかく関連動画、関連商品を参照することをお勧めする。編集者もこの本と映像で頑張った。詳しい理論やフォームに付いては本を読み、実際のイメージは映像で補うのが良い。
それだけでは不親切なので一応打剣法を説明すると、
手の内
剣(ここでは箸)は中指に沿わせ、両側を薬指と人差し指、中指の向かいを親指で抑えて固定する。剣尾は掌の中心やや下に引っかけるようにする。これは銃でいうなら銃身に当たるので、離れの瞬間まで絶対に崩してはいけない。
打剣
耳の横で掌が自分を向くように構え、離れの瞬間には掌が下を向くよう、前腕を外旋させながら振り下ろす。初心者は手首を使わないほうがいい。剣が回転してしまう。
まず第一に剣を回転させずに飛ばせるようになること。第二に剣を狙った姿勢で飛ばす感覚を掴むこと。これに尽きる。
最も単純な練習法としては、仰向けに横になり、鉛筆やボールペンを真上に投げ上げてはキャッチする練習法がある。これでペンが回転しないように、安定した姿勢で投げる感覚を養うとよい。
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最終更新:2025/12/23(火) 08:00
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