日本交通(東京)

日本交通とは、東京を拠点にタクシー、ハイヤー業を営む企業であり、売上高は同業で日本最多である。本社は2016年3月までは東京都北区浮間5丁目にあったが、4月に千代田区紀尾井町の紀尾井町ビルに移転した。浮間本社時代は日本交通赤羽営業所、子会社の東洋交通と同居している……というよりは東洋交通の本社建物に後から日本交通が入居してきて間借りしているような感じだった。本社建物には大きく「東洋交通」とかかれているし。

創業者はタクシー王と呼ばれた川鍋秋蔵氏で、現会長はその秋蔵氏の孫の川鍋一郎氏である。因みに現会長はタクシー王子と呼ばれている。また、現在の社長は乗務員出身の若林泰治氏。

大阪にある日本交通とは沿革・資本関係・人事交流等一切無関係の別会社であるので要注意。ややこしいことに東京の日本交通も関西に進出しており、区別のために東京・日本交通の名称で営業している。

区別として、こちらを「東京日交」、大阪のほうを「大阪日交」と呼び分けることもある。

概要

東京23区・武蔵野市・三鷹市で5000台のタクシーを運行する東京圏最大手の事業者で、桜に『N』の行灯でお馴染みの会社。本社は上に示した通り紀尾井町にあるが、創業の地は銀座である。その後本社は溜池、永田町、赤坂、品川、浮間(赤羽)と幾度となく移転し、2016年4月からは紀尾井町にある。

また、この日本交通はこの東洋交通をはじめ多くの子会社を抱えており、その子会社のタクシーはほかの三社（東京でタクシー業を営む主な企業である国際自動車（KM）、大和自動車交通、帝都自動車交通と日本交通を含めて東京四社とか大日本帝国と呼ぶ）と同様に行灯以外の塗色等外観が統一されている。（勿論、行灯は四社それぞれ違う）

さらに言えば、東京四社はタクシーの塗色（ヒヨコ色に赤い帯）がほぼ同じであり、これを四社カラーとか言ったりする。なお四社カラーの車両は2020年初頭までにジャパンタクシーへの置き換えで日本交通本体からは姿を消し、子会社・業務提携会社にわずかに残るのみとなっている。

余談だが四社カラー→行灯が青色のタクシーは新人とかが乗務する車である。（と言っても日本交通の乗務員は入社すると総合教育センターという職業訓練校で厳しく教育されるので、かなりレベルが高いと言われるが）ハイクラスの接客をお望みなら特別な訓練を受けた運転手が乗務する行灯が金色やピンクの車両を選んで乗るといい。

いわゆるハイグレードタクシーの登場前は全車両がタクシー専用車種の廉価グレード（トヨタ・クラウンコンフォート スタンダート/日産・セドリック営業車 オリジナル）を導入していたが、ハイグレード車の登場後は四社カラー・ハイグレード関係なくトヨタ車はクラウンセダン スーパーデラックスGパッケージ、日産車はセドリック営業車 クラシックSVの導入へと切り替え、本体所属車のハイグレード車率100％を一度達成。後に車両購入費用削減のためか、四社カラーのクラウンセダンはスーパーデラックスへ、セドリック営業車はスーパーカスタムに格下げしている。

この日本交通はもともとバス部門とかあったが、バブル期の投資による業績悪化を受け、現社長の川鍋一郎氏が売却等を行い今はハイタク一本である。

営業所・関連会社・業務提携会社

日本交通は自社単体で5,000台の規模を確保しているわけではなく、独自営業或いは別の無線組合に所属している事業者を買収して子会社化したり、業務提携契約を結んだりして台数を確保している。子会社・業務提携会社では本体と同じ教育マニュアルを使用し、メーター・決済機器・無線機などを本体と共通化している。
子会社や業務提携会社ではクラウン・セドリックの四社カラーが本体とは微妙に違ったり、本体では使用していない車種を使用していたりすることがある。

以下の表で社名が太文字で表記されている会社は日本交通の関連会社である。

23区・武三地区

営業所名・会社名		所在地	備考
赤坂		千代田区永田町	ハイヤー営業所
銀座		中央区銀座
中央第一		中央区日本橋兜町
中央第二
赤羽第一		北区浮間	東洋交通と同居し、整備工場も共有
赤羽第二
板橋第一		板橋区板橋	元・池袋営業所
板橋第二
葛西		江戸川区臨海町	同進交通（板橋区坂下）が登記上の社名を「日本交通」に変更し、江戸川区臨海町へと移転。 かつての同進交通営業所跡地には2021年に布川交通（本社・茨城県龍ケ崎市）が進出。
品川		品川区東品川
新木場		江東区新木場
千住第一		足立区千住関屋町
千住第二
千住第三
三鷹第一		三鷹市野崎
三鷹第二
イースタンエアポートモータース		大田区羽田旭町	ハイヤー専業。元両備ホールディングス
大国自動車交通		三鷹市深大寺
改進タクシー		足立区中央本町
恵豊自動車交通		大田区北馬込
互助交通		墨田区江東橋	旧法人の互助交通有限会社が日本交通関連会社のワイエム交通へ営業権を譲渡。2021年8月よりワイエム交通の営業所として稼働を開始し、12月にワイエム交通から互助交通由来の営業所を分社化し、互助交通株式会社となった。
蔦交通		葛飾区東金町
東京ひかり交通		大田区蒲田
東洋交通		北区浮間	本体赤羽営業所が同居
日交美輝		足立区中川	東武鉄道系の金龍自動車交通（中央無線→大和自動車交通グループ加盟）と葛飾区西水元にあった美輝タクシー（日本交通子会社）が合併して発足。
日交練馬		練馬区練馬	東武鉄道系の東武興業安全タクシー（東京無線加盟）が東洋交通に営業権を譲渡し、同社練馬営業所となった後に分社化されて発足。
羽田交通		大田区京浜島
春駒交通		北区浮間
ハロートーキョー		江東区枝川	元両備ホールディングスのハロー・トーキョーが2021年初頭に日本交通へ営業権を譲渡し、本体枝川営業所として5月より稼働開始。10月に枝川営業所を分社化する形で中黒のない新法人のハロートーキョーが発足。
ワイエム交通		江東区新木場
飛鳥交通	品川	品川区東品川	飛鳥交通グループ。 東京無線から2016年に移籍したが、日本交通仕様への切り替えが必要な車両の台数が非常に多く、切り替えに自社の工場だけでなく日本交通本体の整備工場や東洋交通の工場まで動員された。
飛鳥交通第二	板橋	板橋区舟渡
飛鳥交通第三	成城	世田谷区粕谷
飛鳥交通第五	羽田	大田区東糀谷
飛鳥交通第六	小松川	江戸川区小松川
	高井戸	杉並区高井戸東
飛鳥交通第七	大森	大田区大森南
飛鳥自動車	赤羽	北区浮間
扇橋交通		江戸川区西小岩
キャピタルオート		杉並区清水	キャピタル交通グループ。八王子市にもグループ会社があるが、そちらはチケットの提携のみ。 また杉並区にもグループ会社の「ISエージェンシー」があるが、そちらは独自営業。
キャピタルモータース	本社
	井草	杉並区井草
三和交通	東京	板橋区赤塚新町	荒川区に本社を置く国際自動車グループの三和交通とは無関係。 こちらは心霊スポット巡礼ツアーや忍者でタクシー、SP風TAXIなどのサービスを展開する神奈川県に本社を置くニコニコ大百科にも記事がある会社の営業所である。
昭栄自動車		足立区中央本町
昭和自動車		練馬区貫井	佐賀県のバス会社とは無関係
すばる交通	本社	足立区入谷	すばる交通グループ
	北千住	足立区千住旭町
東京ワールド交通		江戸川区北葛西
東京梅田交通		足立区花畑	梅田交通・イースタンモータースグループ
東京梅田交通第二	亀有	足立区中川
	亀戸	江東区亀戸
日日交通		足立区保木間
日生交通		練馬区三原台
日立自動車交通		足立区綾瀬	日立自動車交通グループ
日立自動車交通第二
日立自動車交通第三		葛飾区金町
平和自動車交通	江戸川	江戸川区松江
陸王交通	本社	板橋区中丸町
	赤羽	北区赤羽南

その他の地域

営業区域	社名・営業所名		所在地	備考
東京・北多摩	日本交通立川	本社	立川市富士見町
		調布	調布市深大寺元町
		国立	国立市谷保
神奈川・京浜	京浜ハイヤー	上大岡	横浜市港南区最戸	アイシスコーポレーショングループ
		保土ヶ谷	横浜市保土ケ谷区岩井町
	スタジアム交通	新横浜	横浜市港北区新横浜
		十日市場	横浜市緑区十日市場町
	ワールド交通	川崎	川崎市高津区子母口
	日本交通横浜	横浜	横浜市戸塚区名瀬町	元・相鉄自動車自動車部横浜営業所（相模鉄道グループ）・新天台交通
		保土ヶ谷	横浜市保土ケ谷区常盤台	元・京王自動車京浜横浜営業所（京王電鉄グループ）
		川崎	川崎市川崎区渡田新町	元・京王自動車京浜川崎営業所（京王電鉄グループ）
神奈川・県央		大和	大和市桜森	元・相鉄自動車自動車部大和営業所（相模鉄道グループ）
		平塚	平塚市田村	元・旭交通。
神奈川・小田原		小田原	小田原市浜町
千葉・北総	松崎交通		成田市東和泉	独自営業
埼玉・県南中央	日本交通埼玉		さいたま市北区今羽町
群馬・中・西毛	東洋タクシー		前橋市堤町
大阪・大阪市域	さくらタクシー	本社	大阪市福島区福島
		加島	大阪市西淀川区竹島
	ナショナルタクシー	本社	大阪市城東区成育
		放出	大阪市鶴見区放出東
	コスモキャブ大阪		大阪市淀川区三津屋南	大阪小豆島タクシーグループ
	毎日タクシー		大阪市淀川区新高	梅田交通グループ
	東京・日本交通	梅田	大阪市福島区福島
		難波	大阪市浪速区敷津西
大阪・北摂		高槻	高槻市梶原中村町
兵庫・神戸市域		神戸	神戸市東灘区御影塚町

関連動画

関連項目

• タクシー