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E-2Cとは、アメリカのノースロップ・グラマン社が開発した早期警戒機である。
愛称はホークアイ。アメリカ海軍、航空自衛隊をはじめ、各国の海軍・空軍で使用されている。

本稿では後継機種であるE-2D "アドバンスド・ホークアイ"についても記述している。

概要

E-2の開発は古く、初飛行は1960年。ベトナム戦争にも参加している。初期型のE-2A、E-2Bと数度のアップデートが繰り返されて、現在はE-2C(各種バージョン違いも含む)が世界各国で運用中である。
E-2Cでは機首にパッシブ式のセンサを搭載したため、E-2A/Bとは機首形状が大きく異なり、識別は容易である。

主な運用国はアメリカ、日本、フランス、台湾、イスラエルなど。空母で運用するため、主翼根元から折りたたむ機能が搭載されている。乗組員はパイロット二名、レーダー操作担当三名の計五名が乗り組む。

派生機として、開発中のE-2の機体をベースに作られた艦上輸送機C-2Aグレイハウンドがある。

米海軍では最新型のE-2Dの配備が始まっている(後述)。

早期警戒機(AEW)の役割

早期警戒機(Airborne Early Warning)が誕生したのはWW2終了直前。アメリカ海軍の空母艦載機で艦隊防空システムの一環として早期警戒機の概念が誕生した。
これは艦艇レーダーでは(地球は丸いので)水平線より向こう側、あるいは低空、地形上の影になるような場合の目標発見について、より高い空の上からレーダー搭載の航空機で見張らせることが必要のため。
太平洋戦争後半、日本軍の特攻機攻撃対策でもあったレーダー搭載駆逐艦を艦隊輪形陣の端に置くレーダー・ピケット艦を航空機に置き換えたのが始まり。データリンクが実用化しつつあったのも遠因にある。

WW2以後、航空機がジェット時代になるとより一層艦隊防空が難しくなっていた。ミサイルが実用化される一方、核攻撃により被害が甚大化することを踏まえての流れでもあった。つまり敵攻撃を察知できるように輪形陣を大きくとれば空母まで攻撃される時間を稼げるが、艦隊の防空力が低下。その反対も…というわけで、レーダー小型化の動きに合わせて、航空機でより高いところからレーダーで監視しようという流れであった。

余談だが、1950~60年代、アメリカは核攻撃やソ連軍の対艦ミサイル飽和攻撃に対して空母が脆弱であるということでかなり右往左往していたのも事実。アメリカ海軍の解答がE-2、F-14とフェニックスミサイルを使った艦隊防空能力強化で、最終的にはイージス艦にまで行き着くことになる。
またフォークランド紛争でも早期警戒機の重要性が認識され、イギリス海軍はAEWの任務を持たせたヘリを艦隊前衛に配置する形となる。
AWACSとの違いは航空指揮管制能力の有無で、AEWであるE-2Cは限定的な管制能力のみをもつことになる。派生型としてAEW&Cもあり、その明確な区別や基準などはないが、機体サイズが可能にする管制能力の多寡が基準と思っていいだろう。

日本でのE-2C

日本でのAEWの導入に関する検討は1960年代から始まった。第三次防衛力整備計画の大綱(1966年11月決定)では「レーダー搭載警戒機の研究開発を行う」と明記、1968年度にはTRDI内で早期警戒機の国内開発の検討が行われ、またアメリカからは「E-2C完成機の輸出は可能」との連絡があった。もっとも最終的に導入が決定したのは1976年で、防衛計画大綱(1976年10月決定)の別表に「警戒飛行部隊一個飛行隊」が明記された(前月の1976年9月にMiG-25の亡命事件が発生しており、これが導入の後押しになったのは間違いないだろう)。その後機種選定が行われ、1977年7月に(同年運用を開始していた)E-3Aとの比較の上でE-2Cの導入が決定された。
1979年度から取得を開始し、1983年に青森県三沢基地に4機のE-2Cによる臨時警戒航空隊を編成、それ以降も取得が続き、1994年度の2機の追加により、13機体制となっている。配備に伴いE-2CとBADGEを連接するための通信バッファ(航空機の航跡情報等をE-2CとBADGEのそれぞれのプロトコルで相互変換する)も設置された。1997年から2012年にかけて全機がホークアイ2000相当に改修されている。[1]

航空自衛隊E-2C(ニコニ・コモンズ)

日本のE-2CはアメリカのFMS(有償対外軍事援助)により導入が行われているが、このFMSが曲者らしくE-2Cの稼働率はあまり良くないという話も漏れ伝わるところでもある。

これはFMSで導入した機体に必要な整備部品の購入などはアメリカ政府を通す必要があるほか、発注したものの納入が遅れたり、請求額がザルだったり、故障した部品はアメリカ本国に返還する必要があったりとまぁ色々あるそうで、FMSを使って導入された機体は、まともな部品を融通しあう共食い整備が始まり、これが稼働率低下の原因となっている…そうだ。
もっとも稼働率に関しては防衛上の秘密事項でもあるし、FMSの運用の見直しも行われているレポートが防衛省にもあるので、この話の真偽は定かではないし、現在もそうなのかは疑問の余地がのこるので注意してほしい。あくまで噂話レベルといったところ。

E-2D "Advenced Hawkeye (アドバンスド・ホークアイ)

E-2Cの改良型として2007年に初飛行。IOC(初期作戦能力)を2014年10月10日に所得している。[2]

外見上の違いはあまりない(全複合材製の八翅の新型プロペラもE-2Cで導入されている)。ただし中身とその機能は大きく変更されている。レーダーはAN/APS-145からAN/APY-9(AESA)に代わり、探知距離も従来と同程度以上、探知高度は向上しており、従来のE-2Cに比べて250%増しとされている。

日本では航空自衛隊に4機が導入される予定。[3]

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関連項目

  • 軍用機の一覧
  • C-2A
  • AWACS
  • E-767
  • 航空自衛隊

脚注

  1. *軍事研究2014年3月号「尖閣の脅威に対抗する"E-X"」宮脇俊幸
  2. *http://news.usni.org/2014/10/16/navy-declares-ioc-e-2d-advanced-hawkeye
  3. *早期警戒(管制)機の機種決定について 中期防衛力整備計画(平成26年度~平成30年度)について

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