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 M16とは、ユージン・ストーナーが開発した突撃銃である。なお、M16は米軍の制式名であり、コルト社を始め各メーカーでの製品名は「AR-15」である。

 採用当初は従来の歩兵銃と異なるプラスチックとアルミ合金製の外観から「マテル(玩具メーカー)の銃」「ブラックライフル」などとも呼ばれた。実戦で様々な不具合や欠陥を露呈しつつも様々な改修を経て、現在も米軍制式銃である。

概要

 第二次世界大戦末期ナチスドイツがStG44を投入して以降、小銃としての要求を満たしながら連射よって手数を圧倒的に増やすことができ、軽・重機関銃のようにかさばらず一兵卒単位で運用できる新兵器「アサルトライフル」に各国各軍が注目し、戦後になってアメリカ軍ではM14が採用された。
 しかし、前述のStG44や対抗馬とされたソ連のAK-47は、従来の小銃弾と同口径弾ながら薬莢を短くして装薬量を減らし、コントロール性を増した弾を使用していたのに対し、M14は従来のライフル弾同様に大型で強力な7.62mm×51弾を使用しており反動がきつく、それを受け止めるグリップや銃床も従来のライフルを踏襲したものであった為に連射時のコントロール性が無く、また大きくかさばる為携行するのにも不向きであった。
 特にベトナムのジャングルにおける接近戦でそのような欠点を露呈させたため急遽次期ライフルのトライアルを開始し、5.56mm×45弾使用で反動が少なく連射時のコントロールに優れ、樹脂やアルミ材料により軽量化された銃として、コルト社より提示されたAR-15をM16として採用した。
 この銃はM14に比べ小型軽量で携行性に優れ、使用する5.56mm弾は反動の制御が容易であった。また銃身と銃床が一直線上に配置された直銃床(反動による照準の跳ね上がりを抑える)が採用されていたり、照準機の位置を高くして見やすくする等といった工夫がされているなど、従来の米軍制式銃とは一線を画した物に仕上がっている。

バリエーション

 大小様々の改修が加えられつつ、現在まで米軍、及び米国と友好的な各国の制式ライフルとして採用されている。

M16

 最初期ロット。陸軍や海兵隊ではなく空軍の警邏隊や南ベトナム軍に配備された。

M16A1

 ベトナム戦争まで使用されたモデル。主に三角形ハンドガードが付いた物。
 M16系の機関部は、コッキングレバーが遊底や排莢口覆いに直接付いているのではなく、それらを引っ掛けて後退させる為だけのレバーを引きバネ圧のみで前進させるという構造になっている。そのため装填不良で遊底が前進しきらなかった場合、射手がレバーを手で押して無理やり遊底を前進させるという対処法が不可能であり、兵士が前線で立ち往生もいいところという事態が発生した。それに対応するため軍が改善要求を出し、ボルトフォワードアシスト・ノブというボルトを強制前進させるボタンが追加された改修モデル。
 ちなみに設計者のストーナーは、ボルトが閉鎖しなかったということはその銃に不具合が生じていることであり、そういう機構は銃の劣化を進めるだけであるとしてこの改修には反対であった(実際この機構と新型銃というイメージから整備を怠る兵士が続出した)。

M16A2

 現在まで主に使われているモデル。主に円筒型のハンドガードが装備された物。
 M16A1まで使用されていたM193弾薬に変わり、現在NATO標準として使用されているSS109弾、及びその準拠弾を使用できるように再設計されたもの。具体的には銃身のライフリング(らせん状のみぞ)の形状が変わり、より遠距離でも威力を発揮するようになっている。マガジンも30発装填のものが追加されている。また、新兵のパニックトリガーによる無駄撃ちを防ぐためフルオートではなく3点バーストが採用されている。

M16A3

 A2の3点バーストをフルオートにしたもの。

M16A4

 A2の改良型、キャリングハンドルがピカニティーレール上に装着され、換装して各種照準機を装着できるようになったモデル。また、M5RISと呼ばれるレールシステム付きハンドガードが装着されたものも配備が進んでいる。A2に対するA3のように、フルオート機構に置き換えたものも存在すると言われている。

M4カービン

 M16A2をベースに短銃身化したもの、取り回しに優れるため市街地や密林戦において威力を発揮する。ちなみに伸縮式の銃床が標準装備になっている為伸縮式=M4のような図式ができているが、これはM16のオプションパーツである。

  • その他、狙撃やCQB専用モデルなど多彩なバリエーションを持つ。
    また、HK社による改修モデルであるHK416/417やM16の機構を転用した狙撃銃のSR25(M110)等が存在する。アメリカ国内外を問わず様々なメーカーがM16(AR-15)系を生産しており、アメリカ国内では軍用のみならず警察や民間での使用も多い。また各種メーカーから改造用のパーツやカスタムモデルが発売されており、世界一のバリエーションを持つライフルといえる。

欠点

 代表的な所だけ。

  • ガスシステム
     M16は発射ガスを直接機関部に導きボルトを後退させるというシステムを採用している。つまり、燃えカスたっぷりの高熱のガスを繊細な機関部に吹き付けているわけである。そのため、初期では数十発発射するだけでジャムり始めるという致命的な問題を抱えていた。この欠陥は銃本体の構造だけではなくコストの問題から不適切な発射薬(7.62mm用の装薬を5.56mmに使用した)を供給した陸軍の責任でもあったのだが、現在ではある程度改善されている。
     しかしそれでも「熱い下水管」と揶揄される上記の構造そのものに変化は無いため、射撃後には必ず分解してクリーニングする必要がある。
  • 貧弱な構造
    プラスチックやアルミを多様している事で軽さと引き換えに、根本的に「弱い」銃となっている。

     よく対比されるAK-47はこの点についてまったく異なるアプローチを取っており、頑丈さと信頼性には定評がある。これはソ連とアメリカの運用思想の違いのみならず、ストーナーとカラシニコフという二人の設計者の思想の違いにも由来すると言えるだろう。
     ただしストーナーはARシリーズをスポーツライフルとして開発しており、元々軍用向けではないという点には注意したい。

ゴルゴ13

 の愛銃として知られるが、銃に関する文献が比較的多くなってからは狙撃銃としての運用は適切ではないと突っ込まれることが多くなった為「中身は中東の職人によるカスタム品になっており、本格的な狙撃銃ではなくM16の機構を利用しているのは接近戦でも有効な武器だからである」という後付設定ができた。しかし接近戦でも有利とか言う割には20発マガジンだったりするのは謎。しかし狙撃転用については、M16の有効射程は300m以上ではあるので現実的といったら現実的である。

登場作品

  • 覇王・愛人 (キレイな顔をフッ飛ばしてやる)

他、アメリカ軍やアサルトライフルが登場するゲームやアニメ、漫画、小説であれば大体登場する。

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関連項目

  • AK-47
  • 89式小銃
  • アメリカ軍
  • ゴルゴ13
  • 覇王・愛人
  • アサルトライフル
  • 銃の一覧

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