ひるおび!とは、TBSテレビ系列で平日昼に放送されている情報番組である。
概要
恵俊彰(ホンジャマカ)と八代英輝(弁護士)がメインキャスターを務める情報番組。11時台後半に「JNNニュース」を内包している関係で、11時台前半と正午台以降の実質的な2部制を敷いている。
番組制作費や出演者のギャラなどの経費削減の為に「ピンポン!」「愛の劇場」「ひるドラ」「2時っチャオ!」の4番組の枠を統合して2009年3月30日より11:00~14:55に放送されている(飛び乗り・飛び降り局あり)。初代司会は「2時っチャオ!」の恵俊彰と「イブニング・ファイブ」の小倉弘子アナウンサー。
なお、「ひるドラ」はCBCとMBSが持ち回りで担当していた為、その代替として金曜13時~15時の枠にそれぞれ1時間ずつMBSとCBCの放送枠が「ひるおび!」開始当初設定された。
13時台に「ひるおび!えなりかずき!そらナビ」(進行:えなりかずき・CBC制作)が、14時台に「ひるおび!バンバンバン」(進行:板東英二・MBS制作)が放送されていた。しかし、両番組とも視聴率が低迷したため、2010年3月に「バンバンバン」、9月に「そらナビ」が打ち切りとなった。「そらナビ」の放送枠はCBCよりTBSへ返上され、金曜日の「ひるおび!」の放送時間が延長。月曜日~金曜日まで同じ放送時間となった。
「バンバンバン」のMBS枠は全国ネット枠が廃止され、ローカル編成枠に戻っている。
CBC版の「キューピー3分クッキング」を放送しているネット局の中では、放送枠の確保のために「ひるおび!」の11時台前半をネットしていなかったり、11時20分~30分に設定されているローカル編成枠に「3分クッキング」を挿入するという形を選択しているところもある。
また、フルネット局であってもスポーツ中継などで飛び降りの場合もある。[1]
番組の歴史
前史(番組開始以前のTBS平日正午枠)
TBSの平日正午枠は、1970年代まで比較的安定した視聴率を取っていた。
この時代には押阪忍司会のクイズ番組「ベルトクイズQ&Q」、愛川欽也司会のバラエティー番組「シャボン玉こんにちは」、ポーラ化粧品一社提供の帯ドラマ「ポーラテレビ小説」の3本立てで放送されていた。
この状況に大きな変化を与えたのが、後に平日昼に一時代を築くまでに至った「森田一義アワー 笑っていいとも!」(フジテレビ)である。1982年10月に始まり、1983年に入ると人気が爆発。「アフタヌーンショー」(テレビ朝日)や「お昼のワイドショー」(日本テレビ)といった他局の裏番組を凌ぐ人気番組となった。
クイズ・バラエティー・ドラマと細切れ編成となっていた[2]TBSは特に大打撃を受け、1980年代半ばより番組の長続きしない「鬼門枠」「死に枠」と称されるようになった。
わずか1ヶ月半で終わったコント山口君と竹田君司会の「おじゃまします」(1985年)、伊集院光を起用し『打倒いいとも』を掲げて始まったもののわずか5ヶ月後に女性司会の大島さと子の元に「テレフォンショッキング」の紹介電話がかかってくるという屈辱的な最終回を迎えた「素敵な気分de!」(1992年~1993年)、あまりの低視聴率(0.9%)から司会の上岡龍太郎が「芸能界引退を決意した」という自虐ギャグにまでなった「おサイフいっぱいクイズ!QQQのQ」(1998年)、視聴率測定不能(=0.1%未満)を叩き出したために改編期前に打ち切られた「マダムんむん」(1999年)など、1980年代後半~1990年代の同枠は何をやっても長続きしないという暗黒時代であった。
TBSも全く手をこまねいていたわけではなく、細切れ編成だった放送枠の見直しや延長も行い、4年5ヶ月続いた山城新伍司会のワイドショー「新伍のお待ちどおさま」(1985年~1990年)、4年続いた福留功男司会の報道情報番組「ベストタイム」(2000年~2004年)など、一定の成果が出た番組もある。
しかし、1987年にはみのもんた司会で長年に渡り君臨した「午後は○○おもいっきりテレビ」(日本テレビ)、1996年には現在も続くワイドショー「ワイド!スクランブル」(テレビ朝日)が始まり、「いいとも」以外の裏番組も力をつけたおかげで視聴率を稼ぐにはあまりに困難な状態となっていた。
「ベストタイム」が一定の成果を出して以降、TBSの平日昼枠は一部を除き情報番組へとシフトし、徐々にではあるが方向性が定まり始めていく。
迷走の時代(2009年~2011年)
そんな中、2009年春改編で、歴史ある「愛の劇場」や数字的に成功していた「2時っチャオ!」を終了させてまで始めたのが「ひるおび!」である。しかし、直接の前番組「ピンポン!」より低い視聴率で推移。テコ入れの為にスタッフを入れ替えるも浮上していない。
この結果に上層部は月~木曜の1時間短縮を決定。開始から3ヶ月しか経っていない7月に再改編を行う事となり、2時からは夕方にて同じく低視聴率の「サカスさん」が枠を移動した上で放送される事となった。[3]
また、恵が担当していた「きょう発プラス!」や前番組「ピンポン!」のような内容(=ワイドショー)に戻っており、出演者についても「きょう発プラス!」「2時っチャオ!」に出演していた斎藤哲也アナウンサーや「ピンポン!」に出演していた小森谷徹が再び出演するようになった(だったら「ピンポン!」を打ち切らずに放送しとけば良かったんじゃ・・・)。
なお、2009年9月28日にも再度テコ入れが行われ、俳優が降板する代わりに弁護士の八代英輝が金曜を除いて出演する他、11時台後半のJNNニュースの後に始まる第2部の開始が11:55と5分前倒しになる。
この為、月曜~木曜は11:00~13:50、金曜は11:00~12:50の放送となる。
躍進の時代(2011年~)
2011年になると、平日朝の3番組(「みのもんたの朝ズバッ!」「はなまるマーケット」「ひるおび!」)でキャンペーンを組んだ事で視聴率が上向きだす。さらに東日本大震災以降、バラエティより報道に視聴者の関心が向いていく中で「笑っていいとも!」を抜いて民放トップの視聴率をたたき出す日も出てきた。TBSにとって打ち切りの頻発する程に鬼門になっていた平日昼枠で視聴率トップに立つのは実に24年ぶりの事である。
さらに2012年は平日昼0時から2時までの年間平均視聴率で、TBSの同枠の番組としては初めて横並びでトップ(平均5.9%)を獲得した。ただし、「笑っていいとも!」単体の年間平均視聴率6.4%と比較すると、「ひるおび」は0.5%下回り、結局2013年まで同時間帯の年間平均視聴率では「笑っていいとも!」を超えることは出来なかった。
2013年4月に番組開始半年後の2009年9月28日よりメインパーソナリティーとして出演していた八代英輝が恵と同じメインキャスターに昇格し、アシスタント的役割で出演しているTBS女性アナウンサーと合わせて司会が3人体制となった。
2014年4月、フジテレビが「笑っていいとも!」を終了させ「バイキング」を投入。また、テレビ朝日も長年のライバルであった「ワイドスクランブル」を正午台前半を途中で中断させる形で「徹子の部屋」を移動させる大型改編が行われた。しかし、「バイキング」の視聴率は低迷し、正午台前半に見るものを失った「ワイドスクランブル」の視聴者が「ひるおび!」に流入する結果となり、他局の敵失によってますます一切手を加えなかった「ひるおび!」の視聴率が上昇している。
主な出演者(2014年10月時点)
過去の主な出演者
参考:TBS平日昼の帯番組(1998年春以降を掲載)
関連項目
脚注
- *例:センバツ決勝戦中継によるMBSの飛び降りなど。
- *「いいとも」の始まった1982年10月当時は、土居まさる司会のクイズ番組「スーパーダイスQ」、芳村真理司会のトーク番組「悪友親友」、帯ドラマ「ポーラテレビ小説」を放送していた。
- *なお、MBSなどの一部系列局は金曜日を除き再改編を待たずに13:55に飛び降りている。
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