ジエン・モーランとは、カプコンのゲーム「モンスターハンター」シリーズに登場する超大型モンスターである。初出はMH3。
名前の由来は堆石を意味する「moraine」からか。別名、「峯山龍」(ほうざんりゅう)。
概要
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ラオシャンロンサイズの巨大なモンスター。しかしサイズは11161.9cmとラオシャンロンより大きく、MHFにラヴィエンテが登場するまでは最大級のモンスターであった。二対の巨大な牙、自らの巨体を支えるために発達した前足と泳ぐためにヒレのように進化した後ろ足、そして長い尻尾を持つ。砂海を泳ぐ事に進化したため砂の海を悠々と泳げるほか、あの巨体で撃龍船の直上を飛び越えるという常識外れた運動能力まで見せ付けてくる。その様子は、あのまま船に圧し掛かられたら一撃で壊されると思わせるほどの大迫力。
大きな口を開けて砂を大量に飲み込み、その中の有機物のみを取って食べている。不要な砂は噴気孔から排出されるが、その砂が季節風で巻き上がって砂嵐となり人々にジエン・モーランの接近を知らせる。また、吐き出された砂は周囲の砂の流れを大きく変えてしまい、砂上船を大破・転覆させる原因となっている。なお、ジエン・モーラン戦に使われる撃龍船(実は峯山丸という名前)は交易でしか手に入らない特別頑丈なモンスターの骨を用いているため転覆せずジエン・モーランと並走する事が出来る。
過去シリーズでのラオシャンロンに近いポジションのモンスターだが、ラオシャンロンとの最大の違いは積極的にハンターを攻撃してくること。船上の様々なギミックを使ったり、ジエンの背中に飛び移って採掘したり弱点を攻撃したりとプレイヤーの作業感を和らげる工夫がなされている。
背中から貴重な鉱石(シーブライト鉱石)が採掘できるので豊穣の象徴とされる。
無数の有機物を飲み込みながら泳ぐためデルクス(ガレオスの親戚みたいなもん)がおこぼれを狙って周りを泳いでいる。
大砂漠の砂は非常に細かく、半ば液状化している。この特性のおかげで砂上船やデルクス、果ては大質量のジエン・モーランまで砂漠を泳ぐ事が出来る。しかし船から人間が砂漠に落ちてしまうと、そのまま砂の海に沈んで死んでしまう。そのためジエン戦では命綱を付ける事が義務付けられる。
ジエン・モーラン戦は航行ステージと決戦ステージの2つが存在し、まずは航行する撃龍船の上でジエン・モーランと戦う事になる。様々な手段で攻撃してくるジエン・モーランに対しハンターたちは大砲やバリスタ、撃龍槍、大銅鑼といった船の装備で迎撃する。しかし、おこぼれを狙って撃龍船に飛び乗ってくるデルクスが時折戦闘の妨害をしてくるので注意が必要。あわよくばジエン・モーランの背中に飛び乗る芸当も可能で、対巨龍爆弾を置いたり弱点を攻撃したり採掘したりする事が可能。ただし背中に居てもジエンの攻撃は当たるうえ、振り落とされる際に大ダメージを負う危険がある。ジエン・モーランに一定のダメージを与えると決戦ステージに移行。ロックラックへと続く道に撃龍船が横付けとなり最終防衛ラインとなって侵入路を塞ぐ。決戦ステージは地面が硬く、ハンターでも普通に歩ける。デルクスも居ない。ジエン・モーランも硬い地面では泳ぐ事が出来ず、巨体をゆっくり揺らしながら撃龍船へ近づく。航行ステージでは飛び道具でしか狙えなかった腕甲への攻撃が出来るようになり部位破壊も可能。ただしジエン・モーランも航行ステージで見せなかった攻撃技を使ってハンターを撃退しようとしてくる。
船には耐久値が設定されており、ジエン・モーランから攻撃を受けると徐々に低下していく。MH3、MH3Gでは普通→低下→警告→危険の順に下がり(数値は表示されない)、MHP3では5%ずつ減っていく。0%になると強制的にクエスト失敗となる。いかにジエン・モーランからの攻撃を中断させるかがクリアの鍵となる。
船に乗って討伐することになるが船にバリスタ、大砲、撃龍槍などが用意されている。
モンスターハンター3の大砲はジエン・モーランとの位置の関係で今までとは比べ物にならないぐらい当たり易くなっており、全国の大砲ファンのみなさん待望の仕様となっている。
参考までに、バリスタの威力は30*2、大砲の砲撃は120。過去作品と比べ威力は低くなったものの、十分なダメージを叩き出してくれる。
剥ぎ取りは頭4回、胴体4回(合計8回)。動画のように剥ぎ取り忘れのないようにしたい。
MHP3にも登場。戦い方はほぼ一緒だが、これまでの巨大モンスター戦と異なりオトモアイルーと共に戦える。
大砲やバリスタをぶっ放してくれるのでなかなか頼りになる。
余談だが、ロックラックには通常個体とは比較にならないほどの巨大なジエン・モーランの牙があり象徴となっている。これは一枚岩の上にロックラックの街が作られる前、ジエン・モーランがその岩に衝突して折れたからだという。決戦ステージでも確認する事が出来、背後のロックラックから突き出た巨大な牙がジエン・モーランの牙である。
ジエン・モーランの素材から作られる防具は男性用は大和(剣士)・陸奥(ガンナー)、女性用は日向(剣士)・天城(ガンナー)。東方から伝来した防具とされ、どちらも戦国時代の鎧を彷彿させるような外見をしている。大和の見た目が少し残念。
MH3GではG級のジエン・モーランの素材が確認できるが現在、G級ジエン・モーランと戦う事は出来ない。おそらく後にイベントクエストとして配信されると思われるが、現時点ではG級素材の入手は不可なので一部のジエン武器が最終強化まで行けない。これはG級アルバトリオンにも言える事である。
2012年4月27日、ついに待望のG級ジエン・モーランのイベントクエストが配信された。
これに伴い、ジエン・モーラン原種のG級防具が製作可能となった。G級の防具は大和・真と呼ばれ、上位までの防具と比べてデザインが変わっている。出で立ちは上位同様武者を髣髴させるものだが、大地を穿つ龍を倒した証明として両肩にジエンの牙が備え付けられている。一式揃えると心眼、集中、金剛体が発動しバッドスキルとして心配性が発動する。抜刀会心にポイントがあるので、装飾品を付け加えれば心配性を打ち消しつつ抜刀術【力】が発動させられる。そのため大剣使いのための防具と言える。 火属性に耐性があるため銀レウスや金レイア、グラン・ミラオスに打って付け。心眼も集中もあるので堅い頭も硬質化も無視できる。ただし反面、氷属性や龍属性には弱いので相手を選ばないと落ち武者になってしまう。
防具一式を作るのに要求される素材は全てジエン原種から取れる。大地の龍神玉と重腕甲だけネックだが、各所に別モンスターの希少素材を要求してくる亜種の防具と比べればかなり簡単に作れる。
破壊と繁栄の象徴
ジエン・モーランは破壊をもたらす存在として恐れられる一方、先述のとおり貴重な鉱石を背負っているため、ロックラックでは豊穣と災厄の神として信仰されている。たとえ討伐できなくても、入手した鉱石はかなりの利益となるうえ討伐に成功すればジエンの素材も手に入り、ウハウハ。そのため季節風が吹く頃には、一般人は避難しているもののギルド関係者やハンターはお祭り騒ぎし、お店はこぞって峯山龍狩りキャンペーンと称し出血大サービスをする。
ハンターたちは撃龍船に乗り込み、名誉と報酬のため危険を顧みずジエン・モーランを追う。
霊山龍ジエン・モーラン亜種
MH3Gでは霊山龍(れいざんりゅう)と呼ばれる亜種が登場。形状は原種と大差ないが、全身がクリスタルのような紫色に輝く鉱物に包まれており、巨大な牙も紫色に輝く。これらの鉱物が月明かりを反射し、幻想的な姿を見せる事から神秘の対象として人々から畏敬の念を集める。また霊山龍の背中からは原種には無い、霊水晶と呼ばれる貴重な鉱物が取れるため霊山龍発見の報が知らされた際には大陸中のハンターが詰め掛けて霊山龍狩りを行うという。
ゲーム中ではG級★8に登場するが、クエストを受けるには条件を満たす必要がある。
その条件とは、ナルガクルガ希少種とラギアクルス希少種以外の全てのモンスターを討伐または捕獲する必要がある。つまり港のラスボスであるグラン・ミラオスの討伐は勿論の事、リオレウス希少種やリオレイア希少種、果ては村クエの一番最後に戦う事になるアルバトリオンも討伐しなければならない。よってジエン・モーラン亜種と戦う前に村クエを完全制覇しないといけない。
ただし、救済措置なのかジエン・モーラン亜種と戦うイベントクエストが存在し、ダウンロードする事でグラン・ミラオスを討伐するだけで受注が可能になる。
原種同様に撃龍船の上で戦う事になるのだが行動パターンが完全に変わっており、より攻撃的となっている。戦闘開始直後いきなり突っ込んできたり、原種より早いスピードで撃龍船の前から突進してきたりと枚挙に暇が無い。そのため拘束弾や大銅鑼をフル活用しないとあっさり船を破壊されてしまう。G級だけにパワーも体力も上がっており、制限時間が30分という事も手伝ってソロで討伐まで持っていくのは難しい(3乙より先に船を破壊されたり時間切れになってしまったりするため)。しかしイベントクエストでは制限時間が50分となっているため余裕をもって戦える。
原種には無い攻撃技として、(原種でも確認された)決戦ステージのみで使用してくるブレスがある。非常に大きく息を溜め込んだ後、撃龍船に向けてアカムトルムのソニックブラストのようなブレスを発射する。側面にいればブレスに当たらないどころか攻撃し放題だが万が一直撃した日には即死もありえる威力である。ちなみに、薙ぎ払う事は無い。
弱点は火属性。雷・龍属性もそこそこ通る。しかし原種の弱点であった氷属性は効かなくなっている。
ジエン・モーラン亜種の素材から作られる防具は男用が大和・極(剣士)、陸奥・極(ガンナー)。女用が日向・極(剣士)、天城・極(ガンナー)。剣士の防具には本来相反して同時発動が難しい「斬れ味+1」と「業物」が共存するという奇跡のスキルを持つ。斬れ味の消費が激しい双剣やガンランス使いには嬉しい限りである。防御力も古龍防具なのでかなり高い。各部位のスキルポイントとスロット数も優秀(特に腰)なので組み合わせ防具を作る人にもオススメ。ただしジエン・モーラン亜種の防具だけに火耐性が非常に低く、龍耐性と雷耐性も低い。相手に合わせて食事などで耐性の低さをカバーする必要があるだろう。
防具の見た目は原種の防具同様に戦国武将を髣髴させるものだが形状が大きく変わっている。男性用の剣士防具にいたっては両肩にふとましいジエン・モーランの牙がある。こんなので回転回避したら地面に突き刺さると思うの。
その後のジエン・モーラン
モンスターハンター4にも、ジエン・モーランそっくりのモンスターが登場した。PVなどで割と早い時期から公表されていたが、こちらはジエンと違って牙ではなく一本の巨大なドリル状の角があったり、色がジエンに比べて赤っぽかったりといった特徴があった。
やがて発売後にこのジエンらしきモンスターはダレン・モーランという名前のモンスターであることが判明した。共通点が多いことから、ジエンもどきジエン・モーランの近縁種だと思われる。詳しい説明についてはダレン・モーランの記事を参考にしてほしい。
当のジエン・モーランは残念ながら4には登場しないものの、彼の装備である大和・陸奥・天城・日向シリーズの防具は代わりにダレン・モーランの素材を使って作ることができるため、これらの装備を気に入っていた人はご安心を。また、彼の端材は登場するためオトモアイルー用の旗本ネコシリーズの装備も作ることができる。
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