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スピノサウルス(学名:Spinosaurus)とは、中生代白亜紀に現在のアフリカ大陸付近で生息していたとみられる肉食恐竜である。
概要
身長:12〜18m(推定)
体重:4〜21t(推定)
体高:4.3〜7m(推定)
あのティラノサウルスを超す巨体と大きな背びれ、ワニのように長く突き出た口が特徴的な肉食恐竜。
最初の発見者はドイツ人のエルンスト・シュトローマー博士。1915年にアフリカで見つけた。その時の化石はミュンヘンの博物館に納められていたが第二次世界大戦の空襲で多くは焼失した。この時無くなった化石クラスに全体像がしっかりしたものは少なく研究者によってその姿形は安定しない。特に体重の推移は激しい。
その歯の形状などから肉食だったのは間違いないが、口は細長く、肉を噛み千切る力は強くない。そのため主食は魚だった可能性が高い。また、2020年に発表された論文によれば、多くの恐竜が地表を歩くのに対し、スピノサウルスはオールのような尾を持っており、泳ぎをも得意としていたという。詳細は後述する。
史上最大の肉食恐竜だと言われている。名前の由来となった背中の棘だけで2m近くある。
映画『ジュラシックパークⅢ』
スピノサウルスといえば多くの人が真っ先に映画『ジュラシック・パークⅢ』を思い浮かべるだろう。同作では映画のロゴマークがそれまでのティラノサウルスの化石のシルエットからスピノサウルスの化石のシルエットへと変更されているのに加えて、作中でスピノサウルスとティラノサウルスの決闘を描いている。同作はシリーズファンからは不評を買ったもののティラノサウルスを倒したインパクトは大きくスピノサウルスの名を一躍有名にした。しかしファンの多いティラノを倒したことでアンチも多く獲得したらしく次回作の『ジュラシック・ワールド』ではティラノサウルスがスピノサウルスの骨格標本をぶち壊すという意趣返しまで用意されている。
また、映画の話ではないが、恐竜博2016に関連してスピノサウルスの研究家であるダル・サッソ博士がティラノサウルスとスピノサウルスが戦った場合の予想を発表している。(ティラノサウルスVSスピノサウルス 恐竜博2016より:時事ドットコム)
2020年の最新研究について
詳細は関連リンクのリンク先に譲るが、2020年4月の科学雑誌『ネイチャー』に掲載された論文ではこれまでのスピノサウルスの研究を大きく覆す発表がなされた。モロッコで新しく発見されたスピノサウルスの化石には尾の部分がほぼ完全な形で残っており、その形はスピノサウルスの尾がこれまでの想像図とは似ても似つかないボートのオールのような形をしていたことを示唆していたのである。
この形は水中で生活するのに適した形となっており、これまで水辺付近の地上で魚を主な獲物として生活していたと考えられていたスピノサウルスが、実はワニのように水中を主な生活場所として選んでいたのではないかと言う新しい仮説を補強するものとなった。スピノサウルスは水辺で魚を捕らえたのではなく、水中で魚を泳いで追いかけていたのである。
これまでにも水中で生活する魚竜や首長竜の存在は知られていたが、これらは恐竜とは異なる分類がされる海棲は虫類の仲間であった。かつては竜脚類が恐竜でありながら水中で生活していたのではないかという仮説が主流だった時期もあるが、これも否定されて久しい。恐竜は地上で生きるものだという常識は固定されかけていた。
そのような現代において、泳ぐ恐竜が存在していた。しかもスピノサウルスと言うメジャーな恐竜がそうだというのは非常にインパクトのある話である。
余談
2020年にモロッコで発見された化石の発掘現場が19世紀の絵画のようだと少し話題となった。
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