ナイト(ファイナルファンタジーXI)とは、ファイナルファンタジーXI(以下、FF11)にてプレイヤーが選択可能なジョブのひとつである。
英語版での表記は「Knight」ではなく「Paladin(パラディン)」。アルファベット略称は日本語版であっても「PLD」となっており、少々ややこしい。
概要
2018年現在、FF11に22種類存在するジョブの中で、最もデフォルトの防御力が高く、最も敵の攻撃を引き付ける能力に長けた、パーティの盾役といえるジョブである。
得意とする武器は片手剣。純粋なアタッカージョブにこそ劣るものの、その攻撃力は決して低くはない。
両手剣もそれなり扱えるが、盾が持てなくなり防御能力が低下してしまうので注意が必要。
他にも短剣、片手棍、両手棍、両手槍を扱うことが出来るが、あまり得意ではなかったり武器自体の性能がイマイチだったりで、使われることは少ない。
さらに一部の白魔法を使いこなす。
FF11では回復魔法を使用すると、モンスターの敵対心を高める(=攻撃を引き付ける)ことができるので、これもナイトにとっては重要な能力のひとつである。
ともすれば万能とも取れるジョブ設計に加え、「ナイト(パラディン)」という言葉の響きから、主人公・勇者的なジョブだと思い込んでしまう者もいる。そのためか、皆が主役であり脇役であるMMORPGであるにもかかわらず、自分だけが特別と思い込んでしまった厨房が選択しやすいジョブだとも言われている。
実際そうであったとしても、そのようなプレイヤーはナイトの中のごく一部であり、他のジョブにも少なからず存在することを記しておく。
ゲームを始めたときにはこのジョブを選択することができず、別のジョブのレベルを30以上にした上で特定のクエスト(イベント)をクリアすることで、初めてジョブチェンジ可能になる。
これはゲーム開始時から選択可能な6ジョブを除いて、すべて共通の条件である。ただし、そのクエストの内容はジョブによって異なる。
忍者との関係
ナイトはFF11のサービス開始初期に存在した11種類のジョブの中で、唯一の盾役特化ジョブといえる存在だった。(戦術次第で、盾役として運用可能なジョブは他にもあった。)
拡張ディスク「ジラートの幻影」の発売に伴い、『召喚士』『忍者』『侍』『竜騎士』の4ジョブが追加されたが、この時点における開発スタッフの考えでは、盾ジョブの追加はしなかったという認識であった。
しかし、その後のバージョンアップとプレイヤーたちの試行錯誤の結果、忍者を盾役として運用する方法が確立される。
これがナイトと忍者のパーティの盾役を巡る確執の始まりであり、後に「汚いなさすが忍者きたない」という名言を生み出す遠因にもなった。
当時の忍者の盾役としての性能はぶっ飛んでおり、その忍術による回避能力からほとんどの攻撃を無効化できるというものであった。具体的に言うと空蝉の術がそれにあたり、忍術により幻影を出現させることで敵の物理攻撃や直撃すると一瞬で蒸発してしまう様な強力な単発精霊魔法を幻影が身替りとして受け止めて文字通り「無かった事にする」、非常に強力な防御手段であった。同時に回避スキルも他前衛ジョブと比べて高いものを有しており、装備と支援次第では空蝉の術が無くても敵の物理攻撃をほぼ避けきる事が可能であったりと、一時期はほぼ完全にナイトのお株を奪うほどの勢いであった。更に言うなればナイト自身もサポートジョブを忍者にして空蝉の術の恩恵を受ける戦術も非常に有効であったのでもどかしさを感じる生粋のナイト役もいたとかいなかったとか。 しかし近年では度重なるバージョンアップにより、ある程度のバランス調整と状況に応じた棲み分けがなされているといえる。
- ナイト … 「受ける盾」。抜群の安定感を持つ。攻撃をせずとも一瞬で大きく敵対心を取る魔法やアビリティに長ける。
- 忍者 … 「避ける盾」。ハマれば強く、ノーダメージで敵を倒せることも。定期的な挑発及び攻撃行動で敵対心を稼ぐ必要がある。
現在では両手剣と一部の白魔法・黒魔法を駆使し、ナイトの様に受ける盾として【魔導剣士】が実装されており、実装当初はお粗末なジョブ調整と装備品の少なさから劣化ナイトと揶揄されていたが幾度化の調整を経てナイトと勝るとも劣らずの性能のジョブに変貌しており、盾役としてのライバルは現在では忍者ではなく魔導剣士と言える。
尤も比較的後年に実装されたジョブであり、現在はナイトも魔導剣士も極めているプレイヤーも多く状況に合わせてどちらを盾役として据えるか、と言う住み分けは出来ている。忍者も上記にあればハマれば強い盾役のポジションはまだまだ残されてはいるが、現在では鉄板防御手段であった空蝉の術が用をなさない特殊技を持つ敵が多く実装されていたり、防御力の価値が見直されて強固な装備で身を固めたナイトであれば猛攻を難なく受け凌ぐ事が可能になったりと(=つまり盾役が忍者である必要は全くない)、盾役として忍者を迎えるPTや戦術は全盛期と比べると驚くほど下火になっている。
FF11における著名なナイト
- Trion(トリオン) … NPC。プレイヤーが所属国として選択可能である国家のひとつ「サンドリア王国」の第1王子。
- Rughadjeen(ルガジーン) … NPC。アトルガン皇国の精鋭「五蛇将」のリーダー。
- Kilhwch(キリッチ) … NPC。過去世界における、エクスカリバー(最強クラスの片手剣)の所持者。
- Valaineral R Davilles(ヴァレンラール・R・ダヴィル) … NPC。過去世界における、サンドリア王国軍近衛騎士団長。
- Overlord Bakgodek(バックゴデック大将) … モンスター(獣人)。オーク帝国軍の大将。
- クラブ族 … モンスター(蟹)。ナイトっぽくないが、システム内部的なジョブの設定はナイトである。
- 甲虫族 … モンスター(虫)。同上。
- 内藤 … 左記リンク先参照。
- ブロントさん … プレイヤー。当該項目参照。9番目で良いとは、さすがに謙虚なナイトは格が違った。
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