ネオジオポケット(NeoGeo Pocket) とは、SNKの携帯ゲーム機である。公式略称はNGP。
概要
しかし、よりによってその1週間前にゲームボーイカラーが発売。8ビットCPUのゲームボーイカラーに対し、ネオジオポケットはTFT液晶で16ビットCPUだが、モノクロであったためか注目を完全に奪われ、販売台数も20万台に届かなかった。発売と同時期に早くも「カラー」の発売を予告するなど販売戦略も拙く、メーカーへの不信を招いた。
モノクロ発売からわずか5ヶ月後、1999年3月19日にネオジオポケットカラーを発売。
「I'm not BOY」「誰だってBOYを捨てる時がくる。」とゲームボーイに対抗心を剥き出しにしたCMが話題になった。
今度は15日前にワンダースワンが発売。ワンダースワンがスクロールに残像が残るモノクロSTN液晶なのに対し、ネオジオポケットカラーはカラーTFT液晶であり当時としては最も高性能な携帯ゲーム機だった。
ワンダースワンはプレイステーションのゲームの派生作を多く発売したのに対し、ネオジオポケットの方はNEOGEOでも参入しているデータイースト・アルゼ・ADK・ダイナといったメーカーがソフトを発売。さらにはほぼ同時期に出たセガのゲーム機・ドリームキャストの接続端子(カラーのみ。『キング・オブ・ファイターズ R-2』『頂上決戦最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』などが連携対応)を持ち、セガやカプコンからもソフトを発売して対抗したが、これまた惨敗を喫してしまう。
またNEOGEOというハード自体、アーケードを家庭に持ち込もうというコンセプトで多くのファンを取り込んだのだが、ネオジオポケットのゲームはそれをデフォルメしたような作品しか無かった為、従来のNEOGEOファンにもウケは悪かった。また、そこから連鎖してNEOGEOというブランド自体の衰退も招いてしまう。筐体部門で失敗したハイパーネオジオ64と共に、旧SNK倒産の原因に挙げる声も多い。
SNKの倒産後もNEOGEOの展開は2004年まで続いたものの、ネオジオポケットの展開は倒産を境に打ち切られ、事業を引き継いだSNKプレイモア(現在のSNK)は任天堂の携帯ゲーム機へのソフト供給へと転換する結果となった。
スペック
ワンダースワンより液晶やCPUの性能は優れているが、その分電池の持ちが悪い(と言っても、ワンダースワンが単三1本で30時間以上持つのに対し、ネオジオポケットは単四2本で20時間とコスト的にはゲームボーイカラーと同等)。
方向キーはネオジオCDのノウハウを活かしたスティック型(グリグリレバー)を採用し、特に格闘ゲームの操作感は優れている。
本体登録データを利用した占い、時計・アラーム機能を搭載しており、これらを活かしたゲームも出ている。
主な作品
モノクロ
カラー
- キング・オブ・ファイターズ R-2
- 餓狼伝説 ファーストコンタクト
- サムライスピリッツ!2
- 幕末浪漫特別編 月華の剣士 月に咲く華、散りゆく花
- メタルスラッグ ファーストミッション
- COOL COOL JAM
- SNK GALS' FIGHTERS
- SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ
- SNK VS. CAPCOM カードファイターズ2 EXPAND EDITION
- 頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM
- 『パチスロ アルゼ王国ポケット』シリーズ
- ぷよぷよ通
- ソニック・ザ・ヘッジホッグ ポケットアドベンチャー
- 伝説のオウガバトル外伝 ゼノビアの皇子
- ロックマン バトル&ファイターズ
- スーパーリアル麻雀 プレミアムコレクション
- 水木しげるの妖怪写真館
- ファーゼライ!
- Memories Off Pure
- INFINITY cure.
- ポケットラブ 〜if〜
NGP復活…?
ネオジオポケット(NeoGeoPocket)発売から、12年と3ヶ月が経った2011年1月27日に、ソニーのプレイステーションポータブルの次世代機として、コードネームNGP(こちらはNext Generation Portableの略)が発表された。後に正式名称が「PlayStation Vita」となったが、これはもしかしてネオジオ作品の続編がVitaで出る、みたいなフラグでは…ないか。
まあ、Vitaも対応しているゲームアーカイブスで、プレイステーションで出たNEOGEO移植作品のほとんどが1本700円ほどで遊べる(CD-ROM特有の読み込みは解消しているので移植度UP)ので、後継機(PSPでも実現してるけどね)といえるかも?
I'm not BOY but Switch
2019年12月に発売されたNintendo Switch版『SAMURAI SPIRITS(令和版)』の早期購入特典として『サムライスピリッツ!2』がSwitchで復刻され、ネオポケのソフトが初めて他機種に移植された。当時の説明書を内蔵していたり、タッチスクリーン対応で画面に表示された仮想NGPの画面に触れて操作できるなど凝った仕様になっている。
2020年4月30日にはネオジオ30周年を記念して、『SNK GALS' FIGHTERS』がSwitch向けに配信開始。さらには『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION』が立ち上げられ、ネオポケカラーソフトが順次Switchで配信されている。
SNKから発売されたソフトは元より、カプコンとのクロスオーバー作品や唯一の純粋なカプコン作品『ロックマン バトル&ファイターズ』もラインナップに加わっており、復刻とはいえ「SNK名義でロックマンがリリースされる」ことになった。
ちなみにSwitchも対応しているアケアカNEOGEOで現時点で移植できる業務用ネオジオソフト108本が全て配信中であり、『令サム』も含めて携帯モードに対応しているため、Nintendo Switch Liteが正真正銘「ネオジオの忠実移植やシリーズ最新作が遊べる携帯ゲーム機」となった。当時としては最高の性能を以て「BOY」に挑戦したネオジオポケットカラーから20年、隔世の感がある。
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関連項目
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