ベルリン(Berlin)とは、ドイツ連邦共和国の首都である。
概要
ドイツで最大の人口を抱える大都市であり、ベルリンという1都市だけで「ベルリン州」という連邦州を形成している。多種多様な民族が移り住んできており、世界的な影響も大きく、いわゆる「世界都市」(Weltstadt)のひとつであるとされる。
元々、神聖ローマ帝国の一部であったブランデンブルク辺境伯領の中心都市として発展していた。ブランデンブルク辺境伯領とプロイセン公国とが合わさって、いわゆる「プロイセン」が成立すると、その中心都市として更に発展を遂げることになる。プロイセンが主体となって1871年にドイツ帝国が誕生すると、その首都として一層の発展が見られた。1920年代には文化面でも黄金時代を迎え、ベルリンは当時の文化を牽引する世界的な都市となった。
しかし、1945年にドイツが第二次世界大戦で敗戦すると、英国、米国、フランスおよびソヴィエト連邦になって分割統治されることになり、いわゆる冷戦の本格化によって、ベルリン市街は東ドイツ(ドイツ民主共和国;DDR)の首都たる「東ベルリン」と、西ドイツ(ドイツ連邦共和国;BRD)の一種の飛び地たる「西ベルリン」へと分割された。とりわけ、1961年に設置された「ベルリンの壁」はこの分断を象徴するものとなった。西ドイツもライン川沿いの小都市ボンを暫定首都としつつ、ベルリンを法律上の首都としていた。
1989年のベルリンの壁崩壊と、1990年のドイツ再統一によって、ベルリン市もまた統一され、新生ドイツの首都として再開発されることになった。これによって、かつての帝国議会議事堂は連邦議会議事堂へと改装されるとともに、新たに「ベルリン中央駅」が整備された。また、「ソニー・センター」に代表されるようなガラス張りを特徴とする現代建築物が多数建てられた。
主な観光名所はブランデンブルク門(Brandenburger Tor)、連邦議会議事堂(Bundestag)、博物館島(Museumsinsel)の各種博物館、カイザー・ヴィルヘルム記念教会(Kaiser-Wilhelm-Gedächtnis-Kirche)、戦勝記念塔ジーゲスゾイレ(Siegessäule)など。
上述の博物館島はUNESCOの世界文化遺産に登録されている。また、1920年代ごろにベルリン市内に多数建設された「モダニズム集合住宅群」もまた建築史上の貴重な記念であるということで世界文化遺産である。
関連項目
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