ミラーマンとは、フジテレビで放映された特撮番組、及び同番組に登場する巨大ヒーローである。
あらすじ
1980年代、世界各地で発生した怪事件を、地球外生命体『インベーダー』の仕業と推測した御手洗健一博士は、調査組織『SGM(Science Guard Members)』を組織し、インベーダーの侵略に備えていた。
一方、御手洗博士の養子・鏡京太郎は新聞社のカメラマンとして平凡な人生を送っていたが、取材先でインベーダーに遭遇した事により、御手洗博士から自身の出生の秘密を明かされる。
亡き京太郎の父親は、地球をインベーダーの脅威から守る為、二次元世界から来訪した戦士『ミラーマン』であり、 その息子である京太郎にもミラーマンとして戦う使命があると言うのだ。
御手洗博士、そして亡き父の声を聞いても、自身がミラーマンである事実を受け入れられない京太郎だが、インベーダーが送り込んだ怪獣・鋼鉄竜アイアンの破壊活動を目の当たりにし、遂に変身を決意する。こうして、ミラーマンとインベーダーとの壮絶な戦いの幕が切って落とされた……
概要
円谷プロを退社した金城哲夫の原案を基に、旭通信社(現:ADK)と円谷プロが共同企画を行い、1969年暮れから漫画版が連載、遅れて1971年にTV番組として放映された。
当時としては斬新な設定が多数取り入れられており、『自身の変身能力に苦悩する主人公』、『実態不明ながら狡猾な作戦を展開する侵略者』、『怪獣と戦わず、調査・分析に専念する味方組織SGM』など、番組序盤は怪奇的かつリアル、硬派なSFドラマとしての趣きが強かったが、同時期に放映を開始した裏番組『シルバー仮面』も似た路線だった為、視聴率競争に苦戦する事となる。
その為、番組中盤からは『SGMが戦闘機ジャンボフェニックスを導入し、戦闘組織へと転換』、『怪獣の複数同時出現』、『ミラーマンにカラータイマーや新必殺技を導入』など、様々なテコ入れが行われた。それらが功を奏した為か視聴率は改善したが、玩具市場は苦戦を強いられたとされる。
後日談を描いた小説『ミラーマン 鏡の黙示録』など、番組終了後も様々な派生作品が存在しており、次回作『ジャンボーグA』では、鏡京太郎役を演じた石田信之が(京太郎とは別人役で)ゲスト出演するほか、かつてのSGM隊長・隊員がジャンボフェニックスに乗って登場、PATの追加メンバーとして活躍する。
2006年には、設定をSFから伝奇ホラーへと改変した劇場作品『ミラーマンREFLEX』が公開。また、『ウルトラマンゼロ』シリーズにはリメイクキャラクターの『ミラーナイト』が登場する。2021年には生誕50周年を迎え、世界観を一新した新作漫画『ミラーマン2D』が連載開始。
こぼれ話
- 漫画版ミラーマンは特撮版とは異なり、双眸がゴーグルで覆い隠されたデザインとなっている。
- 続編『ミラーマン・兄弟』も企画されたが没となり、それらの設定は『ジャンボーグA』に回された。
- ジャンボフェニックスのデザインを担当した美術監督の大澤哲三は、『ウルトラセブン』も担当していたが、ウルトラホークのデザインに不満を持っており、ジャンボフェニックスはウルトラホークを発展させたデザインとなった。
- パイロット版の主役は皮肉にも、後に『シルバー仮面』の主役を演じる柴俊夫。
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関連項目
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