レゲエとは、ジャマイカ発祥のクラブミュージックのことである。
特徴
今となっては細分化されているので例外もあるが、大まかな特徴を挙げるなら偶数拍にアクセントとなる音を配置し、リズムを強調するのが特徴となっている。それはドラムやベースといったリズム隊だったり、キーボード、ギター、ホーンセクションなど楽曲によって様々である。スカとロックステディから発展した音楽と言われている通り、両者の音楽を組み合わせたり、進化させたのが現在までに演奏されているレゲエと言える。
また、歌詞もメッセージ性が強いのも特徴。いわゆる違法薬物やラブソング、政治批判などが代表的。それゆえの摩擦も起こることもある。これについては後述で触れる。
歴史
レゲエが生まれる前、当時のジャマイカではメントと呼ばれるダンスミュージックが流行していた。だが、1950年代に突入するとラジオの電波に乗ってアメリカから聞こえてくるジャズとR&Bに熱中する人々が増える。当時は家で楽器やレコードを楽しむ家庭が少なかったジャマイカの人々は野外ディスコで音楽を楽しむようになる。当初はサウンドシステムの進化とバトルが眼科に繰り広げられたという。
そんな折、レコードストックが切れるという深刻な事態が発生。そこで、コクソン・ドットはオリジナル音楽を製作すべく、レーベル「スタジオワン」を設立。当初はジャズやR&Bの模倣だったが、次第にスカへとオリジナリティのある音楽へ進化。これがイギリスでも人気となり、デュークリードも対抗レーベルとして「トレンジャーアイル」を設立。スカが水面下で加熱する中、スカよりゆったりしたロックステディが誕生する。1960年代から70年代にかけて、ダブが発明されたり、DJが誕生したりと、後のレゲエにとっては重要となる革命が起こる。そして、ボブ・マーリィの登場でレゲエはより成熟していき、いよいよジャマイカやイギリスだけの物ではなく、世界的なものへと進化していく。
だが、ボブ・マーリィがなくなった後は牙を抜かれたような音楽が量産される。代わりにジャマイカのDJたちがダンスホールレゲエブームを巻き起こす。当初は本島だけであったが、次第にダンスホールレゲエも認知されるようになり、ついにはヒップホップと融合したレゲトンが誕生となる。このように、レゲエは時間をかけて世界的なポップスへと成長。
レゲエをめぐる問題
前述の項目で少し触れたが、実はレゲエの歌詞が原因で揉め事が起こることがあるのだ。一応、大雑把にまとめるが詳しい内容は各自、ググった方がわかりやすいだろう。
ラスタファリ運動
ジャマイカでは労働者階級と農民を中心にして発生した宗教的思想運動、ラスタファリ運動を支持・実践しているミュージシャンが存在している。アフリカ回帰主義者であり、大麻を神聖な植物であると主張(これはアフリカ宗教を調べれば裏が取れます)、アイタルフードの実践、母国語+アムハラ語の習得、異性愛主義が大きな特徴である。これにより、白人至上主義者と揉める事がある。
大麻
一応、現在のジャマイカでは大麻使用は違法なのだが、それを乗り越える苦難として取り上げたり、開放しろと曲を通じて訴えるミュージシャンも存在する。事実、大麻をやってジャマイカで逮捕されたケースもある。ラスタファリ運動もあり、この問題はまだまだ起こると思われる。
ゲイフォビア
おそらく一番目にする問題がこの問題だろう。ラスタファリ運動でも異性愛を尊重する動きはあるが、それ以上にゲイバッシングを行うレゲエミュージシャンは多数いる。これは植民地時代が長らく続いたことによる母系社会化と相対的な男性の地位低下等のジャマイカ特有の社会的、歴史的事情の影響があるため。長らくゲイバッシングの歌詞を発表するミュージシャンが多かったが、多数の同性愛団体・人権団体らが抗議したことに加え、「Stop Murder Music」というキャンペーンにより、今後は同性愛嫌悪を助長する歌詞を歌う事を止め、同性愛者に対する暴力に反対するとの合意書「レゲエ特別配慮規定 (Reggae Compassionate Act)」に署名(ミュージシャンによっては書簡を公開)するミュージシャンが出たので、今後は起こらないだろう・・・そう思っていた時期が僕にもありました。現実はそんなに甘くなく、ブジュ・バントンとビーニ・マンはこの署名を否定。またもレゲエシーンと同性愛団体・人権団体の対立が表面化して、いまだに未解決の問題となっている。
ニコニコ的に要約するなら「レスリングシリーズや淫夢動画なんて消せや。BL、百合、レズ、ホモなんてしねばいいのに」と高らかに主張し続けているミュージシャンがいるのが現状。ただ嫌うだけならまだしも、実際に暴行事件を起こすケースもある。さらには同性愛嫌悪を隠さずに攻撃する楽曲を発表する人物もいる。こればかりは表現の自由と人権問題の狭間をダイレクトに問いかける内容なので、他の音楽家たちには頭の痛い問題だろう。
日本・ニコニコでのレゲエ
もちろん、レゲエ楽曲を流している動画もたくさんあり、そのジャンルは様々である。オリジナルもあるので、ぜひレゲエタグで探ってほしい。日本では織田裕二の『Love Somebody』、Kinki Kidsの『フラワー』、MEGARYUの『Day by Day』、湘南乃風の『純恋歌』、三木道山の『Lifetime Respect』、MINMIの『シャナナ』がヒット曲として認知されている。ニコニコ動画でヒットしたレゲエは『Just a game』がある。今後、ニコニコ動画でどのように普及するか・・・今後のリスナーの気まぐれ次第といっていいだろう。
関連動画
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関連項目
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