さあ、お前の罪を数えろ!
仮面ライダーW(ダブル)とは、
2009年9月6日から2010年8月29日にかけてテレビ朝日系列にて放送された特撮テレビドラマである。
平成仮面ライダー11作目にして、シリーズ初の秋季スタートとなったシリーズでもある。
ニコニコ動画では、東映特撮ニコニコおふぃしゃるにて2016年7月10日より配信開始。
現在は全話有料配信されている。
Wの概要/平成第二期の幕開け
平成仮面ライダー10周年記念企画"秋の陣"にして、本シリーズ"第二期"の1作目。
仮面ライダーシリーズ初、2人の人間が1人の仮面ライダーとなる内容である。この設定は探偵・ハードボイルド作品でおなじみの「相棒」ネタから着想を得たと言う。これは、作品の世界観を構成する上でも重要な要素となっている。
前作・ディケイドが半年で終了したため、2月頃放映開始していた例年とは違い、秋季からの開始となっている。これは、「スーパー戦隊シリーズ」とストーリーや玩具のピークをずらすことで、新しいビジネスチャンスを探る為の方策でもあるという。製作スタッフにはチーフプロデューサーに「特捜戦隊デカレンジャー」などを手がけた塚田英明、メインライターに「ダイの大冒険」などの原作を手がけた三条陸を起用するなどほぼ一新されている。
Wのデザインは上記の設定ゆえに左右半身で色が違うという異色のフォームだが、造形自体は大きな複眼やあるフォームにおけるマフラー装備など今まで以上に昭和ライダーを意識したデザインになっている。左右のフォームの組み合わせは番組初期の段階で既に9つである。変身に使用するガイアメモリは本編で登場する以外にも食玩限定などで販売しているものや、歴代ライダーのものが存在したりするなど、今後のシリーズに繋がる”収集要素のあるアイテム”として定着した。
電王ほどコミカルではないものの、シリアスとコメディがバランスよくミックスされたストーリーの他、変形換装するライダーバイクやガジェットメカ等、低年齢層が興味を引くような要素が多数盛り込まれており、メインターゲットがよりライトな層に設定されている。その一方で、前述のライダーのデザインをはじめとした昭和ライダーのオマージュも多く、それ以外の層の視聴に対しても大いに耐えうる出来となっている。
また、劇場版では既に定着していたコメディアン枠がTVシリーズで初めて設定された作品であり、ザ・プラン9のなだぎ武がレギュラー出演していた。その後コメディアン枠は宇梶剛士「オーズ」で一度途切れるが、「フォーゼ」のアンガールズ・田中卓志→「ウィザード」のKABA.ちゃん小倉久寛と受け継がれ、「鎧武」でも山口智充がレギュラー出演となった。
仮面ライダーのTVシリーズがBlu-rayソフト化されるようになったのは、本作の後番組であるオーズが初である。後に2013年になってから本作のTVシリーズがBlu-rayBOX化され発売された。
Sを語ろう/紐解かれるあらすじ
エコの街「風都(ふうと)」。
風が豊富に吹く土地で、いたるところに風車が回っている。
街の人たちは“我が街”を愛し、今日も街に生きている。だが、一見平和に見えるこの理想都市の裏側では、奇妙な犯罪が横行していた。
「ドーパント」……USBメモリのようなアイテム「ガイアメモリ」を突き刺すと人間は、そう呼ばれる超人になるという。
ドーパントが起こす奇怪な事件の数々に、警察も無力。陰謀に満ちた街で、
憎しみを解き放てるのは、
この2人しかいない!左翔太郎。ハードボイルドを標榜する「ハーフボイルド(半熟野郎)」。
フィリップ。脳内に「地球の記憶」を有する謎多き魔少年。
個性的なC/風都に生きる人々
- 左翔太郎(ひだり しょうたろう)/仮面ライダーW(左) - 桐山漣
- フィリップ/仮面ライダーW(右) - 菅田将暉
- 鳴海亜樹子(なるみ あきこ) - 山本ひかる
- 照井竜(てるい りゅう)/仮面ライダーアクセル - 木ノ本嶺浩
- 鳴海荘吉(なるみ そうきち)/仮面ライダースカル - 吉川晃司
- 刃野幹夫(じんの みきお) - なだぎ武
- 真倉俊(まくら しゅん) - 中川真吾
- ウォッチャマン - なすび
- サンタちゃん - 腹筋善之介
- クイーン - 板野友美 (AKB48)
- エリザベス - 河西智美 (AKB48)
- 園咲琉兵衛(そのざき りゅうべえ)/テラー・ドーパント - 寺田農
- 園咲冴子(そのざき さえこ)/タブー・ドーパント/Rナスカ・ドーパント - 生井亜実
- 園咲若菜(そのざき わかな)/クレイドール・ドーパント - 飛鳥凛
- 園咲霧彦(そのざき きりひこ)/ナスカ・ドーパント - 君沢ユウキ
- 井坂深紅郎(いさか しんくろう)/ウェザー・ドーパント- 檀臣幸
- 加頭順(かず じゅん)/ユートピア・ドーパント-コン・テユ
- シュラウド - 幸田直子
- 全身黒ずくめ、包帯巻きの女。アクセルメモリ、アクセルドライバー、エンジンブレードを開発した。復讐のため照井とフィリップを支援し、「究極のW」に仕立て上げようとした。
最初は翔太郎をWの片割れと認めていなかったが、Wの片割れ候補だった照井が憎しみを振りきってアクセルとして戦うことを選び、翔太郎を認めるようになる。
鳴滝探偵事務所のダーツで遊んで(?)いたり、照井の訓練のためとはいえ特訓場とバイクを用意し、態々岩石に爆破装置を仕込んだりと見かけによらず遊び心がある。荘吉とは幼馴染であり、彼のためにスカルメモリ、ロストドライバー、専用ビークルスカルギャリーを開発する。(荘吉にフィリップ救出を依頼したのも彼女である)
- 全身黒ずくめ、包帯巻きの女。アクセルメモリ、アクセルドライバー、エンジンブレードを開発した。復讐のため照井とフィリップを支援し、「究極のW」に仕立て上げようとした。
- ガイアメモリ(声) - 立木文彦
紡がれるS/エピソード
Dとの邂逅/探偵と破壊者
「劇場版仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー」ならびに、「劇場版仮面ライダーディケイド&W MOVIE大戦2010」にて共演。前者では特撮お馴染みのゲスト出演であったが、同年冬に上映された後者においてはCパートにてディケイドと共闘している。
ファイナルフォームライドは「仮面ライダーW」。Wをセンターラインで分離し、通常2人で1人のWを2人存在させる事ができる。この際、ジョーカージョーカーを翔太郎が、サイクロンサイクロンをフィリップがそれぞれ担当している。
後述にあるように、劇場版「AtoZ 運命のガイアメモリ」にてロストドライバーを用いて変身する仮面ライダージョーカーとは異なり、どちらもダブルドライバーを装着している。
Mへ広がれ/劇場版、Vシネマ、漫画への展開
劇場版
仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ
2010年8月7日より公開の劇場版。
時系列的には第44話から第45話の間に起きた事件を描いており、「真の最終話」と言うわけではないが、これまでの登場人物とドーパントが至る所に登場し、シリーズ総決算としての姿勢も強い。
2010年9月5日より放送開始予定の新シリーズに登場する「仮面ライダーオーズ」も、前回のWと同じく、本放送に先駆けて初登場する。タットッバッ!タトバタットッバッ!
例年通り同時期放送のスーパー戦隊シリーズ「天装戦隊ゴセイジャー」との抱き合わせ放映であり、3D版、2D版の両方で公開された。
あらすじ
ミュージアムとの接触を終えた財団Xのヘリが何者かに襲撃され、新型メモリ『T2(Type2)ガイアメモリ』がAからZまで26本、街にばら撒かれた。
襲撃したのは、謎の傭兵集団「NEVER」。そのリーダー、大道克己は<E>=『エターナル』のメモリを奪取し、最凶のライダー、仮面ライダーエターナルに変身し、仲間とともに風都を占拠しようとする。
その頃、雨の漏る鳴海探偵事務所に、国際特務調査機関員、マリア・S・クランベリーが現れ、NEVERの企みを伝え、阻止するよう依頼する。引き受ける翔太郎達だったが、フィリップはマリアに母=シュラウドの面影を見て困惑する。
一方、街ではガイアメモリが猛威を振るっていた。何も知らない一般人の下にもメモリが現れ、次々と彼らをドーパント化させていく。NEVERの残りのメンバー4人にもメモリが渡り、強力なドーパント達が街中で暴れだす。
かつて戦ったはずのドーパント達と戦い続けるWとアクセル。しかし、エターナルメモリのマキシマムドライブである「旧型メモリの機能停止」という恐るべき能力により、戦闘不能に陥ってしまう。さらには、マリアの正体を巡って葛藤するフィリップと翔太郎の間で衝突が起きてしまい……。
登場人物(劇場版のみ)
- 大道克己(だいどう かつみ)/仮面ライダーエターナル - 松岡充
- 泉京水(いずみ きょうすい)/ルナ・ドーパント - 須藤元気
- 羽原レイカ(はばら れいか)/ヒート・ドーパント - 八代みなせ
- 芦原賢(あしわら けん)/トリガー・ドーパント - 出合正幸
- 堂本剛三(どうもと ごうぞう)/メタル・ドーパント - 中村浩二
- マリア・S・クランベリー - 杉本彩
登場ライダー(劇場版のみ)
さらに、人々の声援と願いが巻き起こした風都の風が、新たなライダーを生む……。
登場ドーパント
- ルナ・ドーパント
- ヒート・ドーパント
- トリガー・ドーパント
- 右腕に強力なスナイパーライフルのようなものを装備した青色のドーパント。仮面ライダーアクセルと戦う。
- メタル・ドーパント
- サイクロン・ドーパント
その他、テレビシリーズでこれまでに登場したウェザー・ドーパント、バイオレンス・ドーパントなども登場する。しかも、その中のいくつかの正体は……。
用語
仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE
仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGAMAX
→「MOVIE大戦」記事参照
仮面ライダーW RETURNS
仮面ライダーアクセル
仮面ライダーアクセルこと照井竜が主役のスピンオフ。
2011年4月8日(金)DVDレンタル開始、同月21日(木)DVD&Blu-ray発売。
仮面ライダーエターナル
夏の劇場版にて登場した、仮面ライダーエターナルこと大道克己が主役のスピンオフ。
主題歌は大道役である松岡充がボーカルを務めるロックバンド、SOPHIAが担当する。
2011年7月8日(金)DVDレンタル開始、同月21日(木)DVD&Blu-ray発売。
風都探偵
2017年8月7日発売分から、漫画雑誌「ビッグコミックスピリッツ」にて、本作の正式な続編と明言された漫画「風都探偵」の連載が開始された。
漫画と言う形だが、メインライターの三条陸が脚本を担当、デザインも寺田克也が担当と、本編のメインスタッフがそのまま関わる。作画は佐藤まさきが担当。
Oを観たか/ニコニコ動画と仮面ライダー
例によって本編を使った動画はミュージアム、財団Xら各種組織の管轄下にあるニコニコの運営によって抹消の対象となる。
2012年9月21日(金)より、東映特撮ニコニコおふぃしゃるにおいて『ネット版 仮面ライダーW FOREVER AtoZで爆笑26連発』の公式配信が行われている。TVシリーズも2016年7月10日(日)より配信開始。
集めるべきG/関連商品
変身玩具
なりきり玩具
フィギュア
DVD・BD
CD・書籍
集えF達よ/関連チャンネル、関連コミュニティ
風が繋ぐL/関連項目
- 特撮
- 風都探偵
- さあ、お前の罪を数えろ
- 嫌いじゃないわ!
- ガイアメモリ
- ロストドライバー
- ドーパント
- 財団X
- 風都
- W-B-X ~W-Boiled Extreme~
- Cyclone Effect
- Finger on the Trigger
- Nobody's Perfect
- スーパーヒーロータイム
- ニチアサキッズタイム
- 人造人間キカイダー(半分こ怪人的な意味で)
- 超人機メタルダー(同上)
外部リンク
これで決まりだ!
- 31
- 0pt