瀕とは、(危機や死に)差し迫るという意味の漢字である。
漢字として
- 意味
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以下の意味がある。現在は、差し迫る、の意味で使うことが多い。
- 〔説文解字〕の本字は𩕨で、〔説文・巻十一〕に「水厓なり。人の賔附する所なり。顰戚して前(すす)まずして止まる」(段注本)と、川を渡ろうとして近づくとき、進めずに顔をしかめて止まるとある。濱や顰を踏まえた解説である。
- 字形
- 水+歩+頁の会意。
- 金文の瀕は、水+歩+頁や川+歩+頁、川+歩という形である。また瀕は甲骨文・金文で、浜(濱)の意味や水際の儀礼の意味で使われている。そのため、川を渡る、もしくは川にそって歩く儀礼を表す字という説がある。頁に従う理由については、礼服を着て水際を歩くという説などがある。川+歩+頁という字については、順と隷釈する説もある。
- 〔説文〕は、渉+頁の会意としている。ほかに頻声の形声説がある。
- 音訓
- 音読みはヒン(漢音)、訓読みは、せまる、はま、そう。
- 規格・区分
- 人名用漢字である。2004年に人名用漢字に採用された。JIS X 0213第一水準。
- 部首
- 瀕は〔説文解字〕では部首である。瀕のほかに顰を収める。
- 語彙
- 瀕海・瀕近・瀕死・瀕水
異体字
- 𩕨は、〔説文〕の本字。
- 頻は瀕から分かれた字だが、現在では別の字として扱われている。
- 簡体字は濒。
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