女の子になりたい男の子、二鳥修一と、男になりたい女の子、高槻よしのを中心に、その周囲で様々に巻き起こる人間関係を描いたストーリー。
原作
2002年12月号よりエンターブレイン発行の月刊誌『コミックビーム』にて連載開始し、現在は完結している。
単行本は全15巻が刊行されている。
平成18年度(第10回)文化庁メディア芸術祭マンガ部門・審査委員会推薦作品。
アニメ
2011年1月~3月まで、フジテレビ「ノイタミナ」枠にてテレビアニメが放送された。
- 監督 - あおきえい
- シリーズ構成・脚本 - 岡田麿里
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 牧野竜一
- メインアニメーター - サトウミチオ
- 美術監督 - 伊藤聖
- 音楽 - 神前暁(MONACA)、岡部啓一(MONACA)
- OPテーマ - 「いつだって。」 ダイスケ
- EDテーマ - 「For You」 Rie fu
- アニメーション制作 - AIC Classic
- 製作 - 「放浪息子」製作委員会
登場人物(キャスト)
アニメ版は原作5巻冒頭の『中学生篇』からスタートしているが、ここでは小学生篇の遍歴も掲載する。今後の展開のネタバレとはならないものの、気になる方はご注意下さい。
- 二鳥修一 (CV:畠山航輔)
- 『ぼくのゆめ……』
- 女の子になりたい男の子。整ったルックスの持ち主で、いざ女装すると本当に可愛い女の子にしか見えない。小学校時代、隠れて女装していることを千葉さおりと高槻よしのに知られてしまったことをきっかけに、さおり、よしのと友達になる。小学校時代は男装したよしのと一緒に遠くの街で秘密のデートを繰り返していた。おとなしい性格だが、ここ一番の所では肝が据わっており周囲を驚愕させることも。中学生になり、否応なく訪れる自身の身体の成長に苦悩する。友達からの名前の呼ばれ方は「二鳥くん」、「にとりん」、「シュウ(くん/ちゃん)」。
- 高槻よしの(CV:瀬戸麻沙美)
- 『どうして着たい服を着てはいけないんだろう』
- 男の子になりたい女の子。修一と同じく昔からひとりで男装をしていたが、修一の秘密を知ってからは互いの秘密を共有する間柄となり、修一を倒錯デートへと誘い出す。背が高くかっこいいため、女の子から「高槻くん」と呼ばれている。小6の夏に修一から告白されたが、「恋愛のこととかまだよく分からなくて」断ったことがある。修一と同じく、自身の身体の成長に苦悩する。
- 千葉さおり(CV:南里侑香)
- 『殺してやる、みんな死ねばいいわ』
- 感情の起伏が激しく何者をも恐れない「デンジャラス・ビューティー」。いちばん最初に修一の隠れた性癖を知り、その後よしのも加わって三人で遊ぶようになる。小6の夏に修一に告白するも、修一からよしのが好きだと言われてしまい、3人の仲がこじれてしまう。ごく一部の好きなもの(主に修一)をのぞくと嫌いなものが多すぎるため、誠からは「生きづらそうな人だね」と評されている。愛称は「さおりん」。
- 佐々かなこ(CV:南條愛乃)
- 『どっちともなかよくしてごめんね……』
- よしのの幼稚園からの幼ななじみ。修一とよしのの秘密はまだ知らない。明るく友達思いで天真爛漫を絵に描いたような性格だが、度々自分の周りで友人関係がこじれるため、その解決に奔走するあまり泣いたり頭を抱えたりキレちゃったりの苦労人。難しいことを考えるとアタマがカユくなる。愛称は「ささちゃん」。
- 更科千鶴(CV:千葉紗子)
- 『明日私服の気分だったら私服で来ちゃうかも』
- 中学校で修一たちと知り合う。明るくさばさばとした性格で、思った事は隠さず言いやりたいことは即実行する行動の人。中学校の入学式に学ランで登校し、「着たい服を着ればいい」と思いながら行動に移せていなかったよしのの度肝を抜く。名前を裏切らず本当に蕎麦屋の娘。愛称は「ちーちゃん」
- 白井桃子(CV:豊崎愛生)
- 『ちーちゃんの悪口言わないで!』
- 千鶴の保育園からの友人。千鶴にべったり懐いていて、他の人間が千鶴と仲良くなるのが面白くない。愛称は「モモ」
- 有賀誠(CV:井口祐一)
- 『声が低くなってからじゃ遅いんだよっ』
- 小学校時代から修一の男友達で、修一とよしのの秘密を知っている。修一と同じく女の子になりたいと思っているが、修一と違い自身の容姿がコンプレックスになっている。全キャラクター中でも随一の乙女心の持ち主で、ロマンチスト。他人の相談事には達観した視点で的確なアドバイスが出来るが、自分のこととなるとウジウジしがち。恋愛対象が男性であると自覚していて、その点も修一とは正反対。愛称は「マコちゃん」
- 二鳥真穂(CV:水樹奈々)
- 『お前は女になりたいってのか!?』
- 修一の一つ上の姉。ティーンズ雑誌のモデルをやっている。強気な性格で修一からは恐れられている。修一の女装癖を知っていて、女の自分より可愛い事に嫉妬してついいじめてしまう。ただ内心では修一のことを弟として大事に思っている部分もあるようだ。
- 末広安那(CV:堀江由衣)
- 『弟、泣かせた……』
- 真穂と同じモデル事務所に所属する。真穂と仲が良い。物怖じせず近寄りがたい雰囲気を持つが、実際には素直で純情な性格。修一に対しては、からかったりじっと観察していたりと何かと興味を持っている。「かわいい」の基準が独自性。
- 瀬谷理久(CV:松岡禎丞)
- 真穂の彼氏。もともと真穂が気になっていた男の子だったが、二鳥家で女装していた修一に気を惹かれてしまい、デートにまで繰り出すが修一に正体を告白され愕然とする。そののち、少しづつ真穂と打ち解け、付き合うことになる。
- 二宮文弥(CV:水原薫)
- さおりが通う教会で知り合う少年。年齢はひとつ上。修一並みの整ったルックスながら自信家でデリカシーに乏しく、アプローチをかけているさおりからは「奥ゆかしさがない」と徹底的に嫌われている。
- 税所 学(CV:中井和哉)
- 修一たちのクラスの担任。生徒第一に良かれと思ってやる事が次々と裏目(特にさおりにとって)に出てしまう。同僚からも生徒からも、いじられ役。
- ユキさん(CV:本田貴子)
- オカマ。苦悩する修一やよしのの相談に乗ったり、時にはアドバイスをする。そもそもは倒錯デート中だったふたりをナンパした事で知り合う。「女の子になりたい」と思いながらも周囲に理解者が居なかった自身の小・中学時代をふたりに投影する面もある(アニメ版では原作よりも「当時いじめられていた」側面が強調されている)。
- しーちゃん(CV:藤原啓治)
- ユキさんの小学校時代の同級生。ユキが長年想いを寄せていた男性だったが、成人後、諸々あって再びユキと再会し、現在は付き合っている。アニメ版と原作で大きくキャラクターデザインが異なるほか、「小学生時代にユキを(積極的に)助けていた」という描写が足されている。
- 土居伸平(CV:吉野裕行)
- 修一・よしのと同じ小学校・中学校の同級生。6年生の時に修一とよしのの交換日記を岡と一緒に奪い取り、全員の前で朗読したことからメインキャラ全員に天敵扱いされている(さおりを殴ったこともある)。中学2年生で再び修一とクラスメイトになり、あるきっかけから修一と急接近することになる。友人の岡曰く、「嫌なやつだけど時々いい人」。
関連動画
関連項目
- 青い花 - 同じ原作者で先にアニメ化された作品。こちらの主役コンビである高部あいと儀武ゆう子は、今作でもそれぞれ麻衣子、佐藤環のモデルコンビで起用されている(末広安那役の堀江由衣も「青い花」でメインキャラを演じており、モデルの3人を演じるのは全員「青い花」出身)。
- 漫画作品一覧
- 2011年冬アニメ
- アニメ作品一覧
- ノイタミナ
外部リンク
フジテレビ「ノイタミナ」 下段 | ||
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屍鬼 | 放浪息子 | あの日見た花の名前を 僕達はまだ知らない。 |
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