未完成商法とは、業界の闇である。
概要
この商法は主にゲーム業界で用いられ、簡潔に言うと未完成のままゲームを発売し、DLCや拡張パックの購入を半強制的に行わせることで、プレイヤーに多重の出費を負わせる商法である。バンダイナムコが発売するゲームに多いため、バンナム商法という呼ばれ方もある。
PlayStation Storeやニンテンドーeショップなどのデジタル配信プラットフォームなどでダウンロード版を購入することでゲームをプレイすることが可能になるなど、インターネット環境の普及とともに、ゲーム業界でもネットを介した様々なサービスが提供されている。PCゲームであれば、steamなどのデジタル配信プラットフォームの他、各メーカーのミラーサイトが該当する。その中で該当するサービスが「Ver.アップデート」と「DLCの提供」である。
前者の場合、たいていが発売後に何らかのゲーム進行上の不具合が修正されたり、ゲーム内の何らかの要素が追加されるといったものになるのだが、その進行上のデータ(ボイスやスチル、テキストなど)がそもそも発売時点でゲームファイルに含まれていないことが解析によって明らかにされた事例がある。(特に美少女PCゲームなどでは、修正ファイルのサイズが分かりやすいため顕在化しやすく、GB超えの修正ファイルをギガパッチと呼ばれることもある)
未完成で発売されたゲームではあるが、たいていは修正パッチの適応でバグが酷くなるバグは出なくなるので、そこまでゲームの評価を下げることはないため問題になりにくい。真の問題点は後者の「DLCの提供」の部分にある。
ちなみに、本当に未完成どころかゲームの体を成していないゲームで代表的なものでは、レコムのジャンラインなどがある。
未完成商法
DLCではゲーム本編で語られなかった後日談や、キャラクターの衣装やスキン、新規で実装した新しいキャラを使用できるようになるといった、様々な形で追加要素を実装できるのが強みとなっている。
だが、「ゲーム単体ではキャラや世界の謎が十分に語られず、DLCのストーリーを読むことが前提となる作りのストーリー」であったり、「事前の告知なく章立て形式のストーリーとなっており、特定の章以降は追加購入が必要」であったり、「キャラクターが売りのゲームで、衣装やスキンを大量にDLCとして用意」するなど、明らかにゲーム単体で未完成な状態であり、欠落した部分を補うために更なる追加購入をさせるゲームが未完成商法と呼ばれ、問題となることがある。チャーシュー面のチャーシュー抜きみたいなものである。
代表的なものでは、バンダイナムコのテイルズオブゼスティリアなどがあるが、CSソフトばかりではなくソーシャルゲームでも同様の事例があるらしい。
原因
原因としては、資金調達を重視した結果であったり、シリーズ周年期にゲーム発売を合わせたいが間に合わず、DLCとして遅れる口実にしつつ売上確保に繋げるためであったり、外注と下請けの関係上、問題があった場合でも表に出して延期をすることができなかったなど色々あるが、いずれも非公式の推測となるため原因は定かではない。
関連項目
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