満州アヘンスクワッドとは、原作:門馬司、作画:鹿子による漫画である。
概要
第二次世界大戦前の満州国を舞台にした麻薬クライムサスペンス。
『コミックDAYS』にて2020年4月9日から2021年9月16日まで連載され、次いで『週刊ヤングマガジン』に移籍し、2021年43号より連載を再開した。
2022年12月時点で単行本の累計部数は140万部を突破している、ヒット作の一つ。
あらすじ
昭和12年――
満州国関東軍の気弱な新兵の日方勇は、中国人の少年を助けようと近づいた際、隠し持っていた銃で撃たれ右目の視力を失う。
前線に出れなくなった勇は「鍬の戦士」として農業義勇軍に就くも、そんな中、母親がペストに感染。
高価な治療薬が必要になった勇は、偶然にも義勇軍の処分場で極秘に育てられていた阿片芥子を発見する。
意を決して阿片を造った勇は、中華民国最大の秘密結社・青幇の阿片窟に出向き、売り込む。
途中、日本人に阿片が作られたら商売あがったりと殺されそうになるも、勇の人柄と彼が作る阿片の質に眼を付けた青幇のメンバー・麗華が組織を離反。
勇は半ば流されるまま阿片の製造に手を染め、各地で売りさばいていくも、その決断が様々なものの運命を狂わせていく。
主な登場人物
日方勇とその一味
日方勇
アヘンの密造に手を染めることになった気弱な日本兵。片目を失って以来、嗅覚が向上した。勉強熱心で意外と行動力もある。
麗華
色仕掛けを得意とする中国人で本作のヒロイン。青幇の首領の1人・杜月笙の娘。自身が根城としていた青幇のアジトに単身乗り込んで来た勇と彼が造った高純度の阿片に眼をつけ、組織の呪縛から逃れると同時に満州国の王者の座に着くため、勇と手を組む。冷徹な策略家で、敵に取り入っては阿片漬けにし、手中に収めていく。
リン
青幇にこき使われてアヘンの売人をしていた日本人の少女。見たことを瞬時に記憶し決して忘れない瞬間記憶能力を持つ。両親がすでに死去していると知り、組織を離れる。勘違いから勇に惚れている。
バータル
四か国語が話せる用心棒役のモンゴル人。女好き。得物はサーベル。
キリル・メドヴェージェフ
逃し屋をして生計を立てているロシア人。
関東軍・満蒙開拓義勇軍
長谷川圭人
若くして憲兵伍長になった拷問と西洋の詩が好きな優男。
熊田岩男
補助憲兵として長谷川の部下になった元農業義勇軍の監督官。長谷川の拷問を初めて見た際はひいていたが、金に眼がくらみ自身も拷問に手を染めてゆく。
青幇
満州映画協会
古尾貫央
満映の社長。
李姚莉
満州一の美女と呼ばれる映画スター。透き通るような歌声の持ち主。10歳の時に両親に連れられて満州にきた生粋の日本人だが、中国人として売り出されている。本名は山内洋子。モデルは李香蘭。
白系露人事務局
アレクセイ・ロジャエフスキー
ロシア人から「皇帝」と呼ばれる白露事務局局長。
ニーナ
ロシアから亡命してきた、白露事務局で秘書をしている女性。
関連動画
関連リンク
関連項目
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