濃尾地震は1891年(明治24年)10月28日に発生したM8.0の直下型地震である。内陸部を震源として発生した地震の中では国内史上最大の地震である。M8.0以上の直下型地震は、この地震以降現在に至るまで起こってはいない。
別名:「美濃・尾張地震」。またこの地域の名前とかけて、「身の終わり地震」とも呼ばれた。
概要
- 発生日時:1891年(明治24年)10月28日午前6時37分
- 地震規模:M8.0
- 震源地:根尾谷
- 最大震度:7(濃尾平野北西部) ※現在の震度階級で表記
- 地震の種類:直下型地震
- 余震回数:720回(内訳:烈震4回 強震40回 弱震660回 微震1回 鳴動15回)
- 被災地:愛知県・岐阜県・滋賀県・福井県
- 死者数:7273名
- 負傷者:17175名
- 全壊住居:14万2177戸
明治24年、政府が富国強兵を掲げて日本国にて西欧化・近代化を進めていたころに濃尾地震が発生した。この地震は東は東北地方、西は九州という広い範囲にて観測された。その中でも震源域を含んでいた岐阜県濃尾地方や周辺地域である福井県・愛知県・滋賀県では大きな被害を受けた。岐阜市や大垣市などは軟弱な沖積平野上に町があったためかなり多くの家屋が倒壊し、火災が発生した。(岐阜市における倒壊家屋数:3742戸) さらに地震発生の時間がかなり悪かったためか(午前6時ごろ、大半の人が家にいた)、倒壊した家屋で圧死した人が多くなってしまった。
震源域にある根尾村水鳥地区(現在の岐阜県本巣市)では、数十kmに渡って断層帯が露出した。ちなみにこの断層は日本における最古の地震断層として記録されている。この露出断層帯が根尾谷断層である。ちなみに根尾谷断層は「日本の地質100選と特別天然記念物に指定されている。最大6mもの高低差が生じた地震断層である。
なお公益社団法人日本地震学会によると、濃尾地震の余震活動(有感地震)は1世紀以上たった現在でも続いていると公表している。
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