職場/交通危険予知とは、多くの会社が推奨している安全活動の一環である。
職場危険予知、交通危険予知と2種類ある所が多いと思われる。
概要
KY、職場KY、交通KYとも。(KYとは、危険予知のアルファベットの頭文字。危険の「K」、予知の「Y」)
職場のQCサークル員の当番が、チーム内に職場や公道の写真やイラストを展開し、
何が危険か?どんな災害が考えられるか意見を出し合い、危険に対する予知力、発見力を高める活動である。
そして、指摘された危険に対する、対策方法を議論しあう。
と、規則を決めていく。
また、普段何となく過ごしがちな会社生活に喝を入れ、緊張感をもって仕事を行なわせる意味合いもある。
あまり大きな声では言えない概要
例によって、自主的、自発的活動を行なわなければならないと言う、日本語として矛盾している事が前提である。
とは言え、自分自身の身体を守る能力を高める活動である為、活動を行う事に異議があるわけでは無い。
じゃあ、大きな声で言ったら良いじゃない
言えぬ…ッ、言えぬのだ…ッ!!明らかに不毛な活動だから・・・。
では、一体何が問題なのか?
会社によっては活動方法に差がある為、絶対、と言う訳ではないが、致命的な欠点がある。
それは、写真、イラストは必ず危険が一目瞭然である事が暗黙の了解となっている。
「どう好意的に捉えても、明らかにそれは駄目だろ常考」と言う感じの写真やイラストを求められる。
また複数の危険がある場合は、必ず連鎖する可能性を持たせなければならない。
単独での危険要因が駄目な理由は不明だ。連綿と受け継がれる伝統らしい。
したがって、これらの条件を満たす場面は限られてくる。
- 後ろ向きで荷物を運んでいる先には、道具を通路に撒き散らしている作業者がいる。
- 視界を遮る荷物を運んでいる人の横で、駆け足で移動している人がいる。
- 今にも崩れそうな荷物の横で作業をしている人が居る。
- 運転手は携帯を使用しながら運転しており、横断者に気付いていない。
- 右折待ちをしていたら対向車線が途切れたので、右折先の状況を確認せず急いで右折した。
- 渋滞でイラついており、急に車線変更をしようとしているが、ミラーの死角からはバイクが来ている。
と、まぁ、こんな感じで小学生でも即答できる危険要因が並べられる。
そしてその小学生でも即答できる要因に対し、良い大人があれこれ対策案をだす。
小学校の学級会か!?とノスタルジックに感じる程、実に不毛な時間であり、
「俺は一体何をやってるんだろう???」と思う事もあるが、コレが最も仕事をする上で理に適っているのだ。
何故か?そうしないと、対策が立て難くいし、また、会議に時間が掛かるからである。
仕事が山積みな最中、時間を割いてやる為、必然的に難しいお題はNGになっていったのである。
それと、最大最悪の障害もある。勿論、QCサークルである。
QCサークル活動の会議の時間は慢性的に不足気味な為、
この辺の活動を削ってQCに充てないと仕事が回らないのだ。
そんな訳で、お世辞にも危険予知能力を鍛えられる活動ではないので時間の無駄なのだ。
結果
会社は言う。
「安全に対する活動をしているのに労働災害、交通事故が減らないのは、安全に対する意識が低いからだ!」
半分は正解であろう。確かに安全に対する意識は低いかもしれない。
しかし、その意識を奪い取るのは、
職場/交通ヒヤリハットとQCサークル活動と言うアホなシステムのお陰じゃないか!?
そういうセリフは自主的義務活動を明確に労働と認めてから言え!
注意
危険予知を略してKYと呼ぶ事がある。上記概要で述べた通りだ。
これから社会人を目指す学生さんや、転職を考えている人には注意して貰いたいが、
決して先輩社員に「これって空気読めないの略ですか?www」等と言ってはいけない。
そんな事を言えば君の今後の立ち居地が確定してしまう。まさしく「KY野郎」として。
先輩社員がそう言っているなら構わないが、決して自分から切り出してはいけない。
基本的に社会人は心が疲れている。誰もが思っている事を容易に口に出す事は控えた方が良いだろう。
関連項目
- 5
- 0pt