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荒巻淳(あらまき あつし)とは、「火の玉投手」と呼ばれた元プロ野球選手のことである。故人。

概要

1926年11月16日生まれ。大分県大分市出身。

大分商業学校に進学し、全大会に出場するも1回戦負け。

卒業後、大分経済専門学校へ進学。全大会決勝で23奪三振を奪う快投で一躍全区の投手となる。

その後、地元の星野組に就職。1949年都市対抗野球大会では、快速球を武器エースとして活躍、チームの全制覇に貢献し、最優秀選手に送られる戸賞も受賞した。

この活躍で様々な球団が争奪戦を繰り広げ、最終的にはプロ野球参入が決まった毎日オリオンズに入団することとなった。

初年度の1950年には26勝8敗、防御率2.06の大活躍でチーム優勝に貢献。最多勝最優秀防御率タイトルを獲得し、ベストナインと新人王にも選出された

だが、2年社会人時代に痛めた古傷に加え、前年の酷使が祟り肘も負傷し成績が低迷。防御率こそ悪くなかったものの、1951年は10勝、1952年は7勝と苦しんだ。

ここで速球の投球スタイルから多変化球を使い分けて打者を打ち取る技巧に転向し、これが見事にハマる。

1953年に17勝、防御率2.14と復活日米野球でも完投勝利を挙げた。

以降も1959年まで7年連続で15勝以上を挙げ、防御率も2点台前半と非常に安定した内容で毎日エースとして活躍した。

1962年コーチ兼任選手として阪急ブレーブスへ移籍。この年の登板は2試合にとどまり、この年限りで現役を退いた。

その後は1965年まで阪急投手コーチを務めた後、解説者を経て、1970年ヤクルトアトムズの一軍投手コーチに就任。

しかし、1971年オープン戦期間に病に倒れ、同年5月12日肝硬変のため死去。享年44歳。

1985年野球殿堂入り。

人物・エピソード

新人時代は快速球で打者をねじせる投球スタイルから、ヤンキースの名投手であったボブフェラーの異名になぞらえて「火の玉投手」と呼ばれた。故障による低迷以降は技巧スタイルチェンジし、制球の高さやキレのあるカーブスライダー、そして当時としてはしいチェンジアップなどを駆使し、投球術で打者を打ち取っていった。

新人時代は快速投手として知られているが、社会人時代スライディングの際に手首を骨折し本来の球速に戻りきっていなかった。本人も「社会人時代が一番速かったと思います」と振り返っている。

実は俊足であり、日本シリーズランニングホームラン記録している。また、代走として出場したこともある。

通算成績

投手成績

通算:13年 登板 完投 完封 勝利 敗戦 セーブ ホールド 勝率 投球回 与四球 奪三振 失点 自責点 防御率 WHIP
NPB 508 85 16 173 107 --- --- .618 2202.2 458 1069 695 546 2.23 1.04

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