H.266(ITU-T H.266)またVVC(Versatile Video Coding)とは動画圧縮規格の一つである。Joint Video Experts Team (JVET)によって2020年7月6日に策定された。策定の経緯によりVVCの呼称が使われることが多い。
概要
H.265/HEVCの後継規格としてより効率の高い動画圧縮規格を目指し開発された。H.264からH.265への改良と同様に約50%の圧縮効率向上を目指すとしている。ITU-TとMPEGが策定したH.264に引き続きテレビ放送はもちろん、ストリーミング、ネット配信で使われることが想定されている。
H.265/HEVCが立ち上げ時に事業者から忌避されることになってしまったストリーミングも強く意識されている。ライバルであるAV1がパテント問題の透明化を主張したようにH.265ではパテントプールの分裂、特許使用量の不透明さが問題となっていた。H.266/VVCでは策定委員会のITUとMPEGが合流しJVETになったりと混乱を避ける努力が払われている。その一つとして今まで通り2つの規格、2つの呼称となるのはH.265と同様だが、MPEG側の命名規則に統一する流れがあり、MPEG側の呼称であるVVCと呼ばれることが多くなっている。
関連項目
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