Chromiumとは (クロミウムとは) [単語記事]

Chromium（クロミウム）とは、Googleが公開したオープンソースのコードベース、およびそれを元にしたプロジェクトの名称である。

曖昧さ回避

chromium - 原子番号24の金属元素「クロム」の英語名

概要

最初の公開は2008年 9月。Googleがオープンソースプロジェクトとして設立・公開したコードベース ^[1] が始まりである。以来、多くのユーザーや研究者により、日々更新や修正・改造が加えられたり、あるいはこれらをベースにした様々なブラウザが生まれたりしている。

Web ブラウザーの「Google Chrome」、およびOSの「Google Chrome OS」の元になったものとして一般的には知られているが、これが前身として直接的にChromeに変化したわけではなく、Googleはこのオープンソースプロジェクトのサイトで培われたソースコードやテスト情報を元にしてGoogle Chromeを開発しているだけである。

つまり「Chromium」それ自体はあくまでも、

オープンソースブラウザー/OSの名前であり、
オープンソースブラウザー/OSのコードベース（コードの集合体）の名前であり
オープンソースブラウザー/OSのプロジェクトの名前

……である。

どう違うの？

	Chromiumプロジェクト	Google
ブラウザー	Chromium	Google Chrome
OS	ChromiumOS	Google Chrome OS Chrome OS Flex

Chromiumプロジェクトのコンテンツは「Googleのソフトの無料版」という解釈がされることが多いが、そもそもChromiumは色んな人の手が入ったオープンソースのただのナマ素材である。

Googleのはその素材から使いたいものを抜き出して自分たちで完成させた料理に「Google」のブランドを付けた商品である。つまり全くの別物である。

のちにGoogleからは、公式で作った無料版として「Chrome OS Flex」がリリースされている。

Get Chrome OS Flex for PC or Mac - Chrome Enterprise

プロジェクトと派生品

Chromiumプロジェクトにおいて公式に取り扱っているものは2つだけである。

「派生品」とされているのは、このプロジェクトのソースコードをベースに、あるいは参考になるコード部分を抜き出して、それぞれの企業で独自に開発されたものである。なので、直接的にChromiumそのものをまるまる使ったわけではないため「Chromiumベース」という言い方や書き方がされている（その意味で言えば、Google ChromeやChrome OSも同じChromiumベースにして独自にビルドしたものをGoogleの商標を付けているだけなので、派生といえば派生だが）。