サトノレイナス(英:Satono Rainas)とは、2018年生まれの日本の競走馬である。鹿毛の牝馬。
馬名の由来は冠名+「女王達」(スペイン語)。
同期の白毛のアイドルホースと2度の激闘を繰り広げ、底知れぬ末脚を見せながら、僅か5戦、重賞未勝利でターフを去った。
父はご存知ディープインパクト。母バラダセールは南米アルゼンチンで活躍し、11馬身差で圧勝した亜オークスことセレクシオン大賞を筆頭に重賞を3勝している。全兄サトノフラッグは弥生賞を勝利し菊花賞で3着の実力馬。冠名からわかる通り全兄ともどもオーナーは里見治氏で、当歳時にセレクトセールにて1億円で落札され、デビュー前から大きな期待を背負っていた。
アーモンドアイでおなじみ国枝厩舎に所属し、同厩舎のトレードマークである白いシャドーロールもしっかり装着している。
6月と早い時期に東京競馬場・芝1600mの新馬戦にて鞍上クリストフ・ルメールでデビュー。中団からレースを進めつつ外に持ち出し、直線で差し切って国枝厩舎では珍しく(アーモンドアイすら負けた)デビュー戦を勝利で飾る。
間を空けて次走は10月のサフラン賞(1勝クラス)。後方からの競馬となったが直線一気で余裕の差し切り勝ち。だが、結局これが最後の勝利となった。
3戦目にしてGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズに挑戦。1番人気は既に無敗で重賞2勝を挙げていた白毛馬ソダシ。レイナスは同じく3連勝・重賞2勝のメイケイエールを僅差で抑え、ソダシに次ぐ2番人気に支持される。
道中は中団でソダシの後ろでぴったりとマークし、直線でソダシが馬群を抜け出して空いたスペースを内から猛然と追いかける。一度はソダシをかわして先頭に出るも、なんとソダシが最後のひと伸びで差し返し、外から迫るユーバーレーベンとメイケイエールを振り切るように2頭並んでゴール。
真ん中ソダシか、内からサトノレイナス、その外からメイケイエール、ユーバーレーベンも差を詰めてくる!
内を通ってルメールだ! サトノレイナス、ソダシ! ソダシかサトノレイナス!
白毛馬の夢か! それとも内からクリストフ・ルメールか!
接戦! 大接戦!
結果は首の上げ下げでハナ差の2着。白毛馬初のGⅠ勝利という歴史的快挙の引き立て役となってしまいはしたが、この激闘で翌年の牝馬クラシック戦線でもソダシとともに本命と目されることになる。
明けて3歳、ソダシともどもトライアルは使わずGⅠ桜花賞へと直行。ここでもソダシと人気を争い、次こそは差し切るだろうと期待を背負って直前で1番人気に入れ替わって2021年GⅠの1番人気は勝てない呪いを被った。
大外18番からスタートで出遅れ、最後方で我慢しながらの競馬となる。メイケイエールの暴走でハイペースになったことで後方待機が功を奏し、たっぷり溜めた末脚が直線で爆発。圧倒的な豪脚で追い上げるが、あと一歩、クビ差ソダシに届かず2着。またも歴史的記録を前に敗れる結果となってしまった。
阪神JF、桜花賞と続いた接戦で強烈に印象を残し、当然牝馬三冠戦線でソダシに雪辱を果たすことが期待されたが、次走はまさかの日本ダービー。ちょうどウマ娘ブームと重なり認知度が高まったウオッカを想起させるローテーションで話題を呼んだ[1]。国枝調教師は数々のGⅠ馬を手掛けながら未だ獲れず、里見オーナーもまたサトノダイヤモンドで逃すなど、両者にとってダービーは悲願だったのである。
迎えた日本ダービーでは不利と言われる8枠16番を引くも話題性もあって人気を集め、重賞未勝利、中距離経験のない馬としては異例の2番人気に。ゲートが開くとキャリア初の好スタートを決め、スローペースに落ち着いた先団に取り付く。しかし、後方からディープモンスターとアドマイヤハダルがポジションを上げてきたことで行きたがり、3コーナーで早くも先頭に並びかける展開に。この早仕掛けが災いし、直線でエフフォーリアとシャフリヤールにかわされ、ゴール直前にはステラヴェローチェとグレートマジシャンにも差され5着。悔いの残る結果となってしまった。
秋は秋華賞からジャパンカップを目標にしていたが、8月に放牧先のアクシデントで右トモを骨折していたことが9月に発覚、無念の休養に入る。珍しい箇所の故障のため陣営も復帰に関してはなんとも言えないとのことであった。
ソダシ、ユーバーレーベン、アカイトリノムスメ、メイケイエールら同期のライバルたちがそれぞれに栄光と挫折とを味わう中、復帰を目指していたサトノレイナスだったが、結局年が明けた2022年2月に競走馬登録を抹消、引退となった。通算5戦2勝、GⅠ2着2回。
国枝師も「順調にいってたらアーモンドアイに近いところまでいけていたと思う」と語るほどの豪脚と素質とを見せながら、故障に泣いて重賞未勝利のまま惜しまれつつターフを去ることになったサトノレイナス。今後は繁殖入りするとのことで、その豪脚を受け継ぐ子たちが母の夢を継いでくれる日が来ることを願いたい。だが、2022年は脚部不安から種付けを見送り、2023年から繁殖牝馬としての活動を開始。サトノクラウンを初年度はつけたようで、順調にいけば2024年には第1子が誕生する予定である。
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
*ウインドインハーヘア 1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | |
Lady Rebecca | |||
Burghclere | Busted | ||
Highclere | |||
*バラダセール 2008 鹿毛 FNo.7 |
Not for Sale 1994 黒鹿毛 |
Parade Marshal | Caro |
Stepping High | |||
Love for Sale | Laramie Trail | ||
Museliere | |||
La Balada 1999 鹿毛 |
Confidential Talk | Damascus | |
Confidentiality | |||
La Baraca | Mariache | ||
La Bambuca |
掲示板
119 ななしのよっしん
2024/05/12(日) 17:50:14 ID: ymIi+UD8LL
レイナスが1勝クラスで負かしたテンハッピーローズがヴィクトリアマイル制覇!古馬のレイナスも見たかったなあ
120 ななしのよっしん
2024/05/13(月) 02:08:18 ID: j0N8LoJmAH
この世代のお牝馬から強いマイラーがごろごろ出てくるの面白いな
121 ななしのよっしん
2024/11/23(土) 00:42:15 ID: o3aKpCo2e5
今年の配合相手はイクイノックスだったんだな
ブラックタイドとディープインパクトの全兄弟クロスは
サンデーとハーヘアのクロスと見なすこともできるけれど
かなり思い切ったインブリードで未知数なところがあるから注目しておきたい
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最終更新:2025/04/24(木) 14:00
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