シスタートウショウとは、1988年生まれの日本の元競走馬・繁殖牝馬である。
父トウショウボーイ、母コーニストウショウ、母父ダンディルートという血統。父は天馬と称された超快速の名馬にして内国産種牡馬の雄。母は4戦未勝利で名牝シラオキの牝系。後に一族から女傑ウオッカが現れている。当時トウショウ牧場ではシラオキ系の生産馬の成績が振るわなかったため、一度は牧場から整理されそうになったが関係者が残しておいたという逸話を持つ。母父はフランス馬で引退後に種牡馬として輸入され、8歳で早世したがトウショウ牧場の牝馬と多く交配されて活躍馬も多数輩出した。代表産駒にビゼンニシキなどがいる。
放逐されかけた母から生まれた馬であったが、優れた馬体で期待を集めたというシスタートウショウ。3歳(旧表記。現2歳)12月にデビュー、初戦を快勝し早速期待に応える。明けて4歳(現3歳)の福寿草特別では馬体重-16kgながら、上がり最速の末脚で2馬身半差で完勝。桜花賞トライアルのチューリップ賞(当時はOP戦)も格の違う競馬で2馬身半ちぎり捨て、3戦3勝で桜花賞に挑む。
阪神競馬場が改修のため京都競馬場開催となった桜花賞。無敗のトライアル勝者であるシスタートウショウだが4番人気という低評価。というのもこの桜花賞、5戦全勝のイソノルーブルに加え、ノーザンドライバー、スカーレットブーケ、ミルフォードスルーと牡馬混合も含めて重賞2勝している馬が3頭もおり、当時「史上最高」と喧伝されたほど群雄割拠の様相を呈していたのである。1番人気にイソノルーブルが支持され、GIIIペガサスSを圧勝し3連勝で乗り込んできたノーザンドライバーが2番人気、GIIIクイーンカップで圧勝しているスカーレットブーケが3番人気と続いた。本馬が4番人気で、ミルフォードスルーはOPアネモネSで不覚を取り5番人気での出走だった。
スタート前、イソノルーブルが落鉄し、打ち替えもできず右前脚が裸足のまま発走するアクシデントが発生。そのためかイソノルーブルは逃げを打てず2番手からの競馬となる。対して本馬は五分のスタートから中団前目の好位置。人気馬が前に陣取り100m57秒台のハイペースとなる中でも落ち着いて追走し、3コーナーから早めに仕掛けられ直線入り口では早々に先頭に立つ。疲弊した人気馬を置き去りにし、後方から1頭追ってきた伏兵ヤマノカサブランカも悠々と振り切って2馬身差の勝利。その後15年破られないレースレコードを打ち立て、無敗の桜花賞馬となった。鞍上の角田晃一は3年目の初GI勝利。トウショウ牧場にとっては本馬の父トウショウボーイ以来15年ぶりの八大競走勝利となった。
桜花賞の圧勝から大本命で迎えたオークス。しかしシスタートウショウはゲートで出遅れ最後方からの競馬を余儀なくされてしまう。しかも前走落鉄したまま5着に敗れた「裸足のシンデレラ」イソノルーブルがスローで逃げるという苦しい展開。それでも後方でじっと我慢し、大外を回って直線を向くと末脚が爆発。外から猛然と追い上げ、逃げ粘ったイソノルーブルと並んだところでゴール板を通過。しかしイソノルーブルがハナ差だけ逃げ切っており、シスタートウショウは5戦目にして初黒星を喫した。
その後シスタートウショウは夏の休養中に屈腱炎を発症し長期休養。1年半以上を経た'92年12月に復帰したがクラシック当時の実力は既になく、'93年9月まで7戦して勝ち星を挙げられず、再度脚部不安を生じたため引退した。
トウショウ牧場に戻って繁殖牝馬となったシスタートウショウは11頭の子どもを出産したが、うち3頭が生後すぐに亡くなり、初子もデビュー前に夭逝。デビューした産駒も準OPを勝ったトウショウパワーズが目立つ程度で、桜花賞で歯牙にも掛けなかったスカーレットブーケ(ダイワメジャー・ダイワスカーレット兄妹の母)やタニノクリスタル(タニノギムレットの母)らに大きく水をあけられてしまった。牝系も生き残った中で最後の牝駒であるシリウストウショウが繋ぐのみとなっている。
小顔で脚の長い流麗なスタイルと可愛らしい顔立ちから、グッドルッキングホースとして今なお絶大な人気を誇る。父譲りの速さと美しさを兼ね備えた「最強・最美のトウショウボーイ産駒」であった。
トウショウボーイ 1973 鹿毛 |
*テスコボーイ Tesco Boy 1963 黒鹿毛 |
Princely Gift 1951 鹿毛 |
Nasrullah 1940 鹿毛 |
Blue Gem 1943 鹿毛 |
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Suncourt 1952 黒鹿毛 |
Hyperion 1930 栗毛 |
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Inquisition 1936 黒鹿毛 |
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*ソシアルバターフライ Social Butterfly 1957 鹿毛 |
Your Host 1947 栗毛 |
Alibhai 1938 栗毛 |
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Boudoir 1938 芦毛 |
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Wisteria 1948 鹿毛 |
Easton 1931 鹿毛 |
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Blue Cyprus 1941 鹿毛 |
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コーニストウショウ 1977 栗毛 FNo.3-l |
*ダンディルート 1972 鹿毛 |
Luthier 1965 黒鹿毛 |
Klairon 1952 鹿毛 |
Flute Enchantee 1950 鹿毛 |
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Dentrelic 1965 栗毛 |
Prudent 1959 栗毛 |
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Relict 1958 鹿毛 |
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ローズトウショウ 1965 鹿毛 |
*テューダーペリオッド 1957 栃栗毛 |
Owen Tudor 1938 黒鹿毛 |
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Cornice 1944 鹿毛 |
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ワカシラオキ 1960 鹿毛 |
*ソロナウェー 1946 鹿毛 |
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シラオキ 1946 栗毛 |
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最終更新:2025/04/02(水) 03:00
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