リゾット・ネエロとは、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の登場人物である。
CV:根岸朗(PS2ゲーム「黄金の旋風」)/黒田崇矢(PS3・PS4ゲーム「アイズオブヘブン」)/藤真秀(テレビアニメ)
ジョジョの奇妙な冒険・第5部「黄金の風」の登場人物。
ギャング組織「パッショーネ」内「暗殺チーム」リーダー。28歳。
長身の男性で、白黒反転した眼が特徴。ファッションも全身モノクロ調で統一されている。
性格は冷静沈着、洞察力に長け、不測の事態においても端然と対処する非常に優れた暗殺者である。
作中では一度きりの戦闘での出番だったが、強敵揃いであった暗殺チームのリーダーに相応しい優れた判断能力・戦闘能力により、プロシュート兄貴などと並んで高い人気を受けるキャラクターである。
14歳の時、いとこの子供が飲酒運転に巻き込まれ死亡。社会は犯人を数年の刑で済ませるが、それを許せなかったリゾットは4年後の18歳の時、ドライバーを暗殺する。それ以後、裏の世界で生きていく事になる。
やがて21歳になりスタンド能力が発現すると、組織に仕える暗殺者として敵対する者をことごとく始末してきた。任務を失敗したことは一度もなく、腕利きの暗殺者として、組織の暗殺者を束ねるリーダーになる。
しかし「暗殺」という仕事内容ゆえ、組織内では道具として利用されるのみでボスの信頼は得られず、重要な縄張りは決して与えられなかった上に、得られる報酬も任務のリスクに反してわずかであったりと、冷遇を受けていた。
ボスへの反感を募らせていた暗殺チームでは、とうとうソルベとジェラートの2人が組織内のタブーとされた「ボスの正体」を暴くために行動を起こしてしまう。後日、暗殺チームの元へ「生きたまま足先から輪切りにされ額縁に収められた遺体」(→輪切りのソルベ)が届き、組織へ反逆した者の悲惨な末路を見せつけられたリゾット達は、不本意ながら組織の飼い犬として隷従することとなった。
しかし、ボスの娘(トリッシュ)の存在発覚により契機が訪れる。娘からボスへ繋がる手掛かりを暴き、ボスを暗殺して組織と麻薬ルートを乗っ取るべく、リゾットは残る6人のメンバーと反旗を翻した。そしてボスの命により娘を匿うブチャラティチームとの抗争に至る。ブチャラティ達とは動機こそ異なるものの、「ボスを始末する」という同じ目的を持つ者同士が殺しあう皮肉な状況であった。
共にボスを裏切った仲間は全員討死し、残るは自身のみとなった状況においてもリゾットは諦めていなかった。ブチャラティ達がボスと決別した後も単独での追跡を行っていたが、その折にヴィネガー・ドッピオという少年と遭遇する。はじめは彼を無害な一般人の少年だと思っていたリゾットも、周辺を飛んでいたエアロ・スミスの飛行音に感づいた事で彼がスタンド使いと察知し、戦闘体勢を取る。
不審な動きを取るドッピオに対し、リゾットは磁力を操るスタンド「メタリカ」の力でドッピオの体内の血液中の鉄分を刃物へと作り変え、身体の内側から突き破らせるえげつない攻撃を仕掛ける。ドッピオも何者かの指示を受けながら応戦し、磁力の能力を逆利用してリゾットの右足を切り飛ばす。激しい攻防を経て、ついにリゾットはボスの正体がドッピオの裏人格であることを確信する。
思いがけぬ最終標的との遭遇に、この機を逃すまいとドッピオの息の根を止めにかかるリゾット。だがその復讐心が僅かな油断を招いた。ボスの素顔が顕になろうとするその時、ボスが誘導したエアロ・スミスの機銃で背後から全身を撃ち抜かれてしまう。
命運尽きようとする今際の際、ディアボロに取引を持ちかけられるがリゾットは聞き入れず、自らのスタンドを憑依させたエアロ・スミスにより道連れを図る。だが真の能力を発動させた「キング・クリムゾン」には通用せず敗北、死亡した。
ボスへの反逆叶わずに暗殺チームは全滅となったが、「暗殺チームの誇りは失わずに命を断った」と、ディアボロも彼の壮絶な戦いぶりには敬意を表していた。
作中では珍しい主人公チーム以外のキャラ同士の戦闘であり、組織のボスと暗殺部隊リーダーの一騎打ちという熱い展開もさることながら、戦闘を通して作中初めてボスの正体を見抜いてみせたことや、暗殺者が復讐者になってしまったがゆえ初めて殺しを失敗したこと、対立しながらも目的は同じだった主人公チームとリゾットにとって最悪の形で三つ巴が交わったこと、ナランチャの横槍がなければリゾットが勝利していたかもしれないがナランチャがいなければボスの正体には気づけなかった皮肉など、総じて運命を感じさせる展開が多く支持を受けている対決カードである。
磁力を操作するスタンド。虫程度のとても小さな姿で、本体であるリゾットの体内に数多く群生している。スタンド像としてはかなり珍しいタイプ。蠢きながら「ロオオオオオ――ド」と鳴く。
磁力により相手の体内に存在する鉄分を操り、体内で刃物(カミソリ、ハサミ、ナイフ等)を精製し、内から身体を切り裂く。磁力を用いるため、相手に接触する事無く攻撃が可能。体内からの攻撃であるため、物理攻撃に非常に高い耐性を持つイエローテンパランスやホワイトアルバム相手だろうと有効であり、いかなる防御も意味を成さない。
攻撃を受けた相手は裂傷のダメージに加え、血中の鉄分の欠乏により赤血球が機能不全を起こし、酸素欠乏症でやがて死に致る。
また、砂鉄を身に纏う事で周辺の景色に擬態し光学迷彩のように姿を晦ませる事もでき、高い攻撃力と隠密性を兼ね揃えたまさに暗殺特化のスタンドであるといえる。
磁力の応用として、切断された自身の右足を磁力で接合するという治癒法も見せたほか、大地(土砂)や植物、湧き水など自然中の物質に含まれる鉄分から大量にナイフを精製し対象へ集中砲火を浴びせるなど、多くの利用法が描写された。“磁力”という汎用性のある能力ゆえに、暗殺や戦闘のみならずあらゆる用法を見出せるスタンド能力である。
第3部でも磁力を用いるスタンド「バステト女神」が登場していたが、バステト女神は人間自身を磁力体質に変えてしまう能力であり、同じ系統ではあるが攻撃方法も攻撃力も大きく異なる。
名前の由来はアメリカのヘヴィメタル・バンド「metallica」。作品中でスタンドが発している「ロオオオオオ――ド」という呻き声も、同バンドのアルバム「Load」に由来する。
第5部の後日談を描いた小説「恥知らずのパープルヘイズ」では、組織の構成員であるムーロロ(小説版オリジナルの登場人物)がソルベとジェラートの事をディアボロへ密告した一方、リゾット達がディアボロへ復讐戦を挑むよう仕向けたり、ペリーコロが焼却処分したライオン像の写真を復元するなどして暗殺チームに手を貸す事で、どちらが勝ってもいいように仕向けていたとされている。
PS2ゲームソフト「黄金の旋風」でも登場…するのだが、ゲームが主人公一行視点で展開する事情もあり、敵キャラ同士の対決であったリゾット戦はまるまるカットされ、死体でのみの登場となってしまっている。一応ギャラリーモードやドラマCD(サウンドトラックCD)にて、彼の見せ場を音声でのみならば楽しむ事ができる(かなり端折られているが)。
ジョジョファンの有志によって製作されたフリーゲーム「ディアボロの大冒険」でも敵キャラの1人として登場。
原作と同様に不可視状態でディアボロに接近しながら、離れた間合いから磁力攻撃でカミソリやハサミなどを吐き出させ一定量のダメージを与える攻撃を繰り出してくる。この攻撃はリゾットの射程距離内(3マス以内)にいる限り何度でも発動し、さらに防御力に関係なく常に一定量のダメージを受けるのでヘタな敵よりも無視できない存在となる。加えて常時不可視状態であり、しかも不規則に移動するので敵の位置の特定が難しいのも厄介。
ちなみにリゾットの磁力攻撃を防ぐには、こちらもメタリカのDISCを装備して対抗するか、原作と同様でエピタフのDISCを用意するかしかない(時々、磁力攻撃を予知能力で自動回避してくれる)。特に前者のメタリカのDISCを装備すると、「透明な敵が見えるようになる」アイテムや能力を使用しなくてもリゾットの姿が常に視認できるようになるので便利である。
通常のダンジョンで登場するならともかく、敵が無限に強化されていきながら登場する隠しダンジョンではリゾットの磁力攻撃の威力もフロアの進行状態に比例して天井知らずに上がっていくので、深層まで探索する頃には原作さながらのシャレにならないダメージ量になる。そのため、隠しダンジョンでは同じ暗殺チームのギアッチョやプロシュート兄貴以上に「要注意な敵キャラ」の筆頭候補にリゾットの名を挙げるプレイヤーも少なくない。
要するに、本作でも原作同様でディアボロを大いに苦しめてくれる敵キャラに仕上がっている。
PS3ゲームソフト「オールスターバトル」では、スタンドの「メタリカ」のみが登場。
登場するシーンはローディング画面。理由はもちろん、鳴き声が「ロォォォ―ド」だからである…。
PS3/PS4ゲームソフト「アイズオブヘブン」ではサブキャラクターとして登場。
CVは黒田崇矢が担当。
2018年から放送開始されたテレビアニメ版では暗殺チームの他の面々と一緒にアニメオリジナルの出番や描写が大きく追加されているのだが、中でもチームのリーダーたるリゾットは他のキャラ以上に本編中の活躍が補完されている。
具体的には暗殺チームの回想シーンに始まり、ブチャラティ達にメッセージを伝え拳銃自殺したペリーコロの死体と彼が持っていた写真の燃えカスを調査するシーン、並びにメローネやギアッチョたちがトリッシュを追跡する裏でパッショーネの技師を捕らえペリーコロが持っていた写真を復元させる場面(そして技師の片目と片手を拷問で潰す際にメタリカの能力が断片的に登場する)など、多くのオリジナル描写が描かれファンを歓喜させ、原作未読の視聴者には得体の知れない強敵ぶりを印象づけた。
アーケードゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー」では、2021年9月8日より参戦キャラクターとして「リゾット・ネエロ」が追加される。第5部がゲーム化されてから苦節19年、3Dアクションゲームとしてついにプレイアブル化する。
キャラクタータイプとしては、奇襲に向いた「撹乱タイプ」とされているが、通常攻撃は鉄分を操ってメスを生成して射出するため、「射撃タイプ」に近い攻撃性能を持つ。
他のキャラと比べて足音の擬音の表示範囲が狭く、擬音を出さないしゃがみ歩きの速度が少し速い。さらにスキル「砂鉄の迷彩」によって他のプレイヤーからは全く見えない透明化状態にできる。攻撃を含めた他のスキル発動時は解除され、また擬音は表示されるのでしゃがみ歩きは必要だが、吉良吉影の「シアーハートアタック」やホル・ホースの「曲がる弾丸」のような自動追尾できるスキルから完全に回避できる。ただし、原作通りナランチャの「CO2スキャン」には見つかってしまう。
残り体力が70%未満だと「磁力の縫合」によって自動回復できる他、切り札となるアルティメットスキル「メタリカの侵入」は至近距離に近づかなければ発動できないものの、成功すれば原作のように体内から鉄分を奪って移動速度を低下させ防御力を無視した継続ダメージを与える。
操作難易度は難しいとされているが、原作同様の姿を消した暗殺がゲーム上で再現できる。
掲示板
621 ななしのよっしん
2024/01/21(日) 21:26:19 ID: bUu3FKtnxu
スタンド像が無くて本体や他の物質と一体化してるスタンドならホウィール・オブ・フォーチュンとかオアシスがいるからあまり珍しくないけど、スタンド像があって、かつ自分の体内にスタンドがいる(像がある=一体化はしてない)パターンは結構珍しい気がする
オアシスとかでさえ能力の都合上本体の外にはみ出てる部分がある(はず)なのに、完全に体内に隠れてるところに他のスタンドとの違和感を感じる
まるで自分の一部を切り離して利用するのが前提かのような自虐的な感じというか…
あとパール・ジャムは他人の体内にいる(入る)パターンだったな
622 ななしのよっしん
2024/08/29(木) 14:22:29 ID: bCFWxdjO8m
殺人を犯したからといって普通は裏社会には入らない。
勿論本人の性格もあると思うが、他にどういう事情があればそうなるのか考えてみたのだが、返り討ちで親族に危険が及ぶ可能性があったため、死んだなどと偽って表の社会から完全に身元を消す必要があったからなら分かる。
しかし裏社会に入らなければ、さらに洒落にならないレベルの人殺し(しかも職業)にならずに済んだのにとは思ったが、5部はこういう世界でしか生きられない人達の哀しさが描かれているので仕方ない。
623 ななしのよっしん
2025/01/26(日) 15:31:30 ID: aA7vMc23HU
メタリカで色んなスタンド使い抹殺してると思うと強い上に頭良いよね
提供: 羊羹
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提供: サダ@名前変えないで3年耐える
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急上昇ワード改
最終更新:2025/03/14(金) 08:00
最終更新:2025/03/14(金) 08:00
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