力学とは、力の釣り合いや物体の運動と力の関係を論ずる物理学の分野である。何々力学と名のつく物理学の分野は多い。
単に「力学」というと大抵はニュートン力学を指す。→ ニュートン力学
力学(mechanics)は大きく静力学(statics)と動力学(dynamics)に分けられる。
静力学は力の釣り合いを論ずる。その歴史は古く、古代ギリシャにまで遡ることができる。梃子の原理についての著作を残したシラクサのアルキメデスなんかが有名。
動力学は力と運動の関係を論ずる。17世紀にガリレオ・ガリレイ、アイザック・ニュートンらによって打ち立てられた。近代科学はここから始まったといわれる。
また、対象とする物体の扱いの違いでは次のように分けられる。
質点・剛体の力学 質点は物体の大きさを無視して位置のみを考慮する近似。剛体は大きさも考慮に入れるが変形は考えないという近似である。「力学」の教科書で扱う範囲がこれ。
連続体力学は変形まで考慮に入れたもの。これは次の二分野に分かれる。力をかければ変形するが力を除くと元にもどるような固体を扱うのが弾性体力学。気体や液体のようにそれ自体で形を待たないものを扱うのが流体力学である。
20世紀になって相対性理論や量子論という、ニュートン以来の力学の枠組みを超えた物理法則が発見された。これらと対比する意味で、旧来の力学をニュートン力学と呼ぶ。
相対論的力学 アルバート・アインシュタインの相対性理論は時空の概念を一新するものだった。それに伴い力学の法則も変更を受けた。E=mc2という関係式が有名。
量子力学については当該記事を参照されたい。量子力学の成立期にはヴェルナー・ハイゼンベルクの行列力学とエルヴィン・シュレディンガーの波動力学という見かけの異なる二つの理論があった。これは単なる形式の違いで物理理論としては同等であることが後に示された。量子力学との対比では、ニュートン力学(さらには相対論的力学もひっくるめて)を古典力学と呼ぶことが多い。
物理学の分野で力学と名のつくのはまだある。
電気力学(英: electrodynamics, 仏: électrodynamique)は電磁気学(electromagnetism)の別名。アンドレ・マリ・アンペールが提唱した。アンペールは電流間に働く力について研究し、ニュートンの万有引力の法則のように、電磁気の力の定量的な法則の確立を目指した。
解析力学は力学の法則を数学的に整備したもの。ラグランジュ形式、ハミルトン形式なんかが有名。
熱力学(thermodynamics)は「仕事」のような力学で定義される物理量が登場するが、体系としては全くの別分野である。
統計力学は原子・分子の従う力学の法則から物質のマクロな性質を引き出そうとする分野。
天体力学は天文学への応用。太陽系の惑星、衛星、彗星などの運動を力学で計算する。歴史的にはここからニュートン力学が始まった。
他にも工学等の応用分野で力学と名のつくものは多い。航空力学、構造力学、材料力学などなど。
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最終更新:2025/03/13(木) 15:00
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