大刀洗平和記念館(たちあらい へいわきねんかん)とは、福岡県朝倉郡筑前町にある博物館である。
ちなみに「太刀洗」「大刀洗」と表記ぶれがあるが、もともとの地名は「太刀洗」だったのが明治時代の書類申請の際に「大刀洗」と間違えて受理されてしまったとかなんとか。
現在の筑前町と三井郡大刀洗町、朝倉市にまたがる地域にあった大刀洗陸軍飛行場は東洋一と謳われる規模の飛行場で、大刀洗陸軍飛行学校も設置されていた。
地元の建設業者の渕上宗重氏がその陸軍飛行学校の分校が設置されていた鹿児島県の知覧特攻平和記念館をたまたま訪れて感銘を受け、分校の知覧には記念館が建てられているのに本校のあった大刀洗には関連施設が建てられていなかったことを残念に思い設立に向けて奔走することになった。
当時の時代の空気では公的機関からは色よい返事が貰えなかったが、甘木鉄道の無人駅化のために取り壊される予定だった旧国鉄からの太刀洗駅の駅舎を借り受けられることになり、1987年(昭和62年)に私設の博物館として開館する。
大刀洗平和記念館に展示されている機体が現存する世界で唯一のものである。
1996年(平成8年)博多湾から引き揚げられた九七式戦闘機が寄贈される。この機体は特攻出撃を命じられて満州から知覧へ向けて移動中のエンジントラブルで不時着、放棄された機体で、戦闘によるものではないものの長らく海中に沈んでいたので激しく損傷していた。
メーカーに修復・復元費用を問い合わせてみたところ、1億円以上かかるということで(ここでも公的な支援はないことは言わずもがなである)、自分たちの手で修復することにし、1/10に抑えたとか。
1年かけて清掃、修復された機体の欠損部分はグラスファイバーで補われていて、車輪は漫画家の松本零士氏から新品が寄贈されたという。
2005年に夜須町と三輪町が合併し筑前町となる。この合併の特例債を利用して町立の博物館が建てられる運びとなり、2008年(平成20年)に大刀洗駅を利用した旧館は閉館となり、「大刀洗レトロステーション」と看板が掛け変わった。
レトロステーションにも戦前・戦時中の資料が展示されている他、野外には航空自衛隊の退役した練習機T-33が展示されている。
2009年(平成21年)旧館の向かい側に、新館が「筑前町立大刀洗平和記念館」として開館、飛行機の格納庫をイメージしたカマボコ型の建物となっている。
新館開館にあわせて民間有志が所有していた現存する唯一の零式艦上戦闘機三二型が寄贈された。
幻の戦闘機として知る人ぞ知る「震電」は、この大刀洗で開発されていた。[1]。
2024年には「ゴジラ-1.0」に合わせた企画展が開かれ、撮影に使用した衣装などの小道具が展示された(2024年3月まで)。その後クラウドファンディングを募って撮影で用いられた実物大模型を購入、2024年7月から常設展示されている。
館内の資料は、九七式戦闘機・零戦三二型・震電のみ撮影が許可されていてニコニコ動画にも動画が投稿されている。
周辺には陸軍飛行場関連の施設や遺構、大刀洗町側にある大刀洗公園には戦時中の機銃掃射の弾痕が現在でも残る菊池武光公の像(太刀洗の地名の由来となった武将)が建っている。
↑この動画は旧館時代のもの。
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最終更新:2025/07/20(日) 00:00
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