氾濫(はんらん)とは、
のいずれかである。ここでは1について説明する。
「洪水」に意味が近いが、「洪水」は川の水量が普段より増えることも指すことがある一方、「氾濫」は水があふれ出ることのみを示す。そのため、「水量が増え河川敷が沈んでいるが、堤防は越えていない」という状況は「洪水」とされることもあるが、「氾濫」ではない。
台風や前線によって流域に大雨が降ると、その水が川に流れ込み、川の流量が急激に増水します。このような現象を洪水または出水(しゅっすい)といいます。
一般には川から水があふれ、氾濫(はんらん)(※1)することを洪水(※2)といいます。(※1)内水氾濫と区別するために、堤外地から流れ込む水による氾濫として外水氾濫ということもあります。
(※2)河川管理上、氾濫を伴わなくても洪水と呼ぶこともあります。
堤防が決壊したり、水が堤防を乗り越えたりして起こる氾濫を「外水氾濫」と呼ぶ。一方、河川に流れ込む小さな水路や、下水道の水があふれて起こる氾濫を「内水氾濫」と呼ぶ。氾濫が住宅地周辺で発生した場合、住宅が浸水し被害が出る。一方、局地的大雨によって低地や道路などが浸水したりする現象は冠水という。
川が氾濫して浸水しうる地域・地形を「氾濫原」と呼ぶ。広い意味では扇状地や三角州といった地形も氾濫原となり、「沖積平野」とほぼ同じ範囲を指す。一方、狭い意味では自然堤防や後背湿地といった地形がみられるところのみを「氾濫原」と呼ぶ。
気象庁では河川の氾濫に際して、注意レベルを5段階にわけており、2は氾濫注意、3は氾濫警戒、4は氾濫危険、そして5は氾濫発生である。
ただ、この氾濫発生によってすぐ深刻な水害が発生するとは限らない。氾濫にもタイプが色々あり、堤防を管轄する国土交通省では河川の水が堤防以外から乗り越える現象を溢水(いっすい)、堤防から乗り越える現象を越水(えっすい)、そして堤防を崩す現象を決壊(けっかい)と分けて呼んでいる。無論、被害が深刻になりやすいのは決壊であり、決壊が起きると一気に川の水が集落や市街地に流れ込み、家屋、施設の浸水だけでなく、流失などを招くことが起き、また、水嵩が一気に上がるため住民が溺死するリスクが高くなる。一方、溢水や越水だけで済み被害が最小限に食い止められる場合もあるが、特に越水は決壊につながりやすいので、決壊じゃないから安心できる、という基準ではない(そのため気象庁ではこれらは区分していない)。
なお、決壊が起きるメカニズムとしては浸透(滲透)、浸食(浸蝕)、そして洗掘(せんくつ)がある。浸透は川の水が次第に染み込み堤防の外に漏れていく現象、浸食は名の通り川の水が堤防を削っていく現象、そして洗掘は堤防の内部に穴を開けてしまう現象であり、最終的にはいずれも堤防の破壊につながっていく。一方で、集落が存在しないエリアに意図的に決壊させ、水を逃がしてしまうようにしたり、親水堤防といって、一定数量になると、わざと川の水を小出しにして放水路などに放出させるような堤防を築いている河川もある。
また、これらの河川の氾濫やそれに伴う洪水と、崖崩れ、土石流、地滑りといった土砂災害、そして高潮による被害を合わせ水害(台風、突風、竜巻など風による害を合わせ風水害という)が、津波はメカニズムが他と異なるために、地震災害の一つとして、水害とは分けて考えられている。
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最終更新:2024/11/24(日) 21:00
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