あー、総理大臣がこういう目に遭ってんだ

「あー、総理大臣がこういう目に遭ってんだ」とは、日本の総理大臣が爆弾テロに遭ったことを知った人物による、他人事みたいな感想である。

概要

ニコニコ大百科にはこの爆弾テロ事件の記事が存在していないために事件自体をおさらいしておく。

2023年4月15日、当時の日本の総理大臣であった「岸田文雄」氏は、選挙応援演説のために和歌山県和歌山市の雑賀崎漁港を訪れていた。だが、演説を聞くために集まっていた人々の中には、岸田総理を害しようと企む一人の男が混じっていたのである。そして、その男は密かに隠し持っていた自作のパイプ爆弾を岸田総理に向けて投げつけた。

岸田氏の近くに落下したパイプ爆弾を視認した周囲のSPはすぐに岸田総理と逆方向に蹴り飛ばしつつ、防弾鞄を構えて岸田総理をかばいつつ、岸田総理を車の中に押し込んだ。爆弾を投げた男は二発目の爆弾をも所持していたが、すぐに周囲の漁師らによって取り押さえられた。

その後しばらくしてからパイプ爆弾は爆発し辺りは騒然とした。幸いにもこの爆弾では警察官や聴衆2名が軽傷を負ったのみであったが、しかしこの爆弾には破片となって飛び散らせるための金属類が仕込まれているなど殺傷力を増すための仕掛けが施されていた。事件後の周囲の点検では爆発現場から数十メートル離れた壁に破片が突き刺さっていたという。つまり、この爆弾で岸田総理や周囲の人物が致命傷を負ってしまう可能性も十分あったのである。

そして1年半ほどの年月が経過した2024年12月3日、岸田氏は生田よしかつ氏のYouTubeチャンネル「魚屋のおっチャンネル」の生配信に出演し、本事件について振り返り、当時の思いを語った。

• 第100代・101代総理大臣 岸田文雄登場！ 激動の3年間を振り返る【平・木原の地上波いらず】 - YouTube
• 爆弾事件を語る - YouTube　（岸田氏本人のYouTubeチャンネルでの、当該部分切り取り転載）

不思議と、なんかね自分が狙われたっていうね、なんか切迫感とか深刻さ、全然感じなかった。

あのねだから鉄パイプで、1.5m、2mもなかった、そこに転がってきてね。アッと思って見てて、そしたらみんな警察がワーとか言ってそのなんか、その鉄パイプ爆弾蹴飛ばして（笑）。ほれであとバーっと抱えられて、車の中押し込まれたけど。でもねなんか自分が狙われたとかね、命が危ないとかそういう切迫感がなくて、「あー、総理大臣がこういう目に遭ってんだ」とか言って意外と客観的に……。

と、まるで他人事かのように笑いながら話していたのである。あんた殺されるところだったんですけど……。

共演者は「笑いながら話すことじゃないですね」と苦笑交じりの突っ込みを入れつつ、「SPの皆さんが対象が早かったと」「総理がこの事態を認識する以前に、車に押し込められちゃったと」とフォローを入れていた。このフォローに対して岸田氏は

そうそうそう。鈍感な総理が気づくまでに（笑）

そう、ねっ、日本の警察は優秀だったと。

と自虐をまじえつつ、やはり笑いながら答えていた。

この放送では他にも、「この事件が起きたのにスケジュールを変えずに、その日に散髪に行ったと聞いたが」という質問もあり、それに対して

事件あって。なんか、投げられて、バーッとかSPに抱えられて、車の中押し込まれて。その後、和歌山県警かなんかの警察署に連れてかれて。で次これから後、日程どうするかって話で。「でもまあ、でもみんな待ってっから、続けてやろうよ」つって。それでずっと午後日程回して、ほんで東京帰ってきて。うん散髪行った。

と、「確かに散髪に行きました」と肯定していた。

これらの、肝っ玉が太いというべきか鈍感というべきか、「さすが総理大臣」というべきか、普通の人と感性が違うことを示すコメントは、当時のネット上で話題となった。

• 岸田前首相の爆弾事件回顧に「肝座りすぎてて草」の声　「なんか投げられて」「転がってきて」...帰京後はそのまま散髪へ: J-CAST ニュース
• 岸田前首相、爆弾事件をなぜか“笑顔”で語りネット騒然「無敵すぎｗｗ」「なんでこんな楽しそうなの？」 - スポニチ Sponichi Annex 芸能
• 「切迫感なかった」「その後散髪に」命狙われた岸田前首相、不思議の笑顔　和歌山襲撃事件 - 産経ニュース
• 「爆弾投げられちゃった」岸田元総理が爆弾テロ未遂を嬉々として語っていて鬼メンタルすぎる話…大隈重信の逸話っぽい - Togetter

関連項目

• 岸田文雄