『それでも世界は美しい』(それでもせかいはうつくしい、Still world is beautiful)は、椎名橙による日本の漫画作品。『花とゆめ』(白泉社)にて3回の読み切りを発表後、2012年2号から連載開始。
2014年4月5日より26時20分からテレビアニメが放送中。
あらすじ
雨を降らせる能力を持つ「雨の公国」の第四公女・ニケ・ルメルシエ(ニケ)。ジャンケンで負けてしまった彼女は嫌々ながらも国のため、「晴れの大国」の太陽王・リヴィウス一世(リビ)に嫁ぐことに。
しかも、即位して3年で世界を征服したと聞いたが、会った相手は、なんとまだ子供であった。さらに、くだらない理由で、雨を降らせろと要求され、反発するニケ。
しかし、共に危機を乗り越え信頼を深め、ニケは、自らの意志でリビのそばに残ることを決意する。互いに愛し合い、支え合いながら、共に歩むニケとリビ。やがて、2人は正式な婚約者となり、運命の輪が回り始めるのだった。
感動×愛×ファンタジー。太陽と雨が一つに合わさる、光と雨のディスティニーロマンス。
登場人物
晴れの大国
主要なキャラクター
- ニケ・ルメルシエ
- 声 - 前田玲奈
- 主人公。東方にある貧乏な鎖国国家「雨の公国」の第四公女。四人姉妹の末娘。活発で庶民の娘のような感覚を持つ、スタイル抜群の碧眼・茶髪の少女。雨の公国の自治を認めることと引き換えに、太陽王であるリヴィウス一世の元に嫁ぐこととなった。
- ニケを含め、雨の公国の王家一族は天候を操る能力を持ち、特に「アメフラシ」と呼ばれる雨を降らせる能力に特化している。
- 一国の王女であり「世界王の妻」となる身であるが、そのことを鼻にかけない明るく優しい庶民的な性格。
- リヴィウスに対しても敬語を使わない。
- リヴィウス一世 / リヴィウス・オルヴィヌス・イフリキア / リビ
- 声 - 島崎信長
- 「晴れの大国」の少年王。即位して僅か3年で世界征服を果たした世界王だが、まだ12歳の少年。黒眼・黒髪。暇を持て余し、雨を見たいという理由で雨の公国に姫を1人寄こすよう要求した。
- 通常の一人称は「俺」。式典や謁見際の一人称は「余」だが、「私」や「俺」になることもある。
- 当初は、退屈しのぎで反抗的なニケを妻として迎え入れたが、敵対派閥に暗殺されそうになったところをニケに救われ、それ以来ニケを必要とし手放せなくなり、何かとニケに依存する面が多くなる。
- ニール
- 声 - 杉田智和
- 太陽王の首席秘書官でリヴィウスの理解者。
- リヴィウスの考えることに関しては、彼にはお見通しであり、ニケに、リヴィウスが太陽王となった経緯やニケを自国へ送り返した意味などを説明した。
その他のキャラクター
- シーラ
- 声 - 潘恵子
- 故人。「晴れの大国」の先王の側室でリヴィウスの母親。元は少数部族の娘で、下層階級の出身。3年前に暗殺された。バルドから好意を寄せられていたため、暗殺される前にリヴィウスを彼に託した。リヴィウスに守りの指輪を遺していった(後、この指輪は、ニケに伝えられるが、刺客により真っ二つに壊される)。
アニメオリジナルキャラクター
- ミーナ
- 声-浅川悠
- 宿屋の近くで倒れていたニケを家に引き入れた。ニケと間違われて誘拐されるが、ニケに救出される。
- リーザ
- 声-加藤英美里
- ミーナの妹。人懐っこく、おちゃめな性格。ニケと一緒に王都に向かうキャラバンを探してくれた。
- 宿屋の主人
- ミーナとリーザの父親。宿がいっぱいだったためにニケの宿泊を断ったが、宿屋の近くで倒れていたニケを自宅で介抱した。
雨の公国
- ニケ・ルメルシエ / ニケ
- #晴れの大国を参照。
- ミラ、ニア
- 声 - 伊瀬茉莉也(ミラ)、茅野愛衣(ニア)
- ニケの姉。ミラは第一公女で、ニアは第二公女。2人は仲が悪いが、リヴィウスが太陽王と知るなり意気投合し、彼を着せ替え人形にして遊んでいた。
- カラ
- 声 - 寺崎裕香
- 第三公女でニケの一番下の姉。
- テテル
- 現公王で、ニケの父親。。
設定および用語
地名・勢力関連
- 世界
- 太陽王・リヴィウス一世が統一しているが、それぞれの国は併合されておらず、雨の公国のように自治を認められている国や、湖(ウミ)の王国のような晴れの大国の同盟国もある様子。
- 晴れの大国
- 太陽王・リヴィウス一世が統治する国。名の通り年中晴れており、雨が降ることはない。最新技術で生活用水等の確保に問題はないらしい。
- ニケ曰く、朝日はとても強烈。
- 雨の公国
- この物語の主人公・ニケの母国。世界の最東に位置し、常に雲と濃霧に覆われ、以前は、吟遊詩人の歌の中にしか存在しないとされていた、辺境の神秘の鎖国国家。
儀式・機関
- アメフラシ
- 君主が臣民のために施す神聖な儀式。
- 雨を呼ぶには歌を調合する必要があり、それを求める人間の想いと術者の想いが呼応し、術者に世界の美しさを実感させなければならない。歌を調合するには、その土地の気候、風土、景色などを自分の中に入れ、基本のメロディにアレンジを加えライムを乗せなければならず、術者が世界に感応しないと雨はおりない。
その他
- 太陽王
- この世界の支配者・世界王のこと。作中での現・太陽王は、リヴィウス一世。
関連動画
外部リンク