てるとたいぞうとは、『笑う犬の生活 -YARANEVA-』『笑う犬の冒険 -SILLY GO LUCKY-』において放送されていたコント兼大河ドラマである。主演は内村光良(ウッチャンナンチャン)と原田泰三(ネプチューン)。
一人の刑事「てる」が、ある日バディを組んだ相棒の「たいぞう」を意識するようになってしまい
禁断の同性愛に目覚める様子を面白おかしく、そしてどこか切なく哀愁ある雰囲気で描いた名作ホモコント。
同時期に発表された小須田部長、ミル姉さんと共に番組の顔ともいえる人気シリーズである。
タイトルに「たいぞう」とあるが、実はたいぞうの出番は僅か3回で、以後は下記の通りヒロイン(と呼んでいいのか?)も代替わりしている(演じているのは一貫して原田泰三)。
当時の小中学生や高校生で、この作品が最初に触れたBLドラマだった、という人も多い。(当時のフジテレビバラエティはボキャブラ天国のさぶネタを筆頭に結構な確立でホモネタが混じっていた)
相棒が二代目となった「たいしろう編」からはストーリーはさらに深化し、昼ドラ顔負けの愛憎劇が繰り広げられ、第三部にあたる「みちのく編」では本格的なロケまで行われるなど、コントの枠を超えた「もうひとつのフジテレビ深夜ドラマ」と呼んでも過言ではない出来だった。実際、劇中でも「これはコントなのかドラマなのか!?」という台詞がある。
そして、てるを演じている内村の本物のゲイさながらの迫真の演技から一時期ホントに「原田とホモ恋愛関係にあるのでは?」という噂さえ立っていた(番組公式本の原田へのインタビューでも「え? 内村さんとのホモ疑惑? 秘密です(笑)」などと答えていたので一種のネタでもあった)。
念のために書いておくが、この当時独身であった内村も笑う犬シリーズの番組完結後に結婚し、現在は2児の父である。よって、ウッチャンはゲイではない。列記としたノンケである。
そもそもこのコントは笑う犬シリーズの記念すべき第一回放送(1998年10月14日 午後23時)のファーストコントとして放送された作品で、DVD第1巻も、このコントで当時放映済みだったものをほぼ網羅したもの(てるとたいぞう 完璧版を銘打っていた)であった。
笑う犬の復活となった2008年版は内村の「再開するには、まずはてるたいからやりたい」というたっての希望により、再びこのコントがファーストコントに選出されている。
番組中ではゴールデン進出後も続編が作られ、最終的には第5部まで制作される超ロングランとなり、番組が続く限り物語も続くかに思われた。
しかし、第5部は僅か1回で打ち切りとなり、以後続編が製作されないまま未完の大作となった。
後に2008年、2010年に単発の笑う犬が放送された際には後日譚的なストーリーが展開された。
また、初期はほぼ2~3週に1話ぐらいの割合で放映されてストーリー進行も比較的早かったが、ゴールデン進出後は同性愛を扱ったことが災いしてか、放送回数が激減し、長いときでは4ヶ月ほど間が開いたことすらあった。(元々笑う犬のコントは事前にどのコントが放映されるか、はあまり事前にオープンになっておらず、インターネットのコミュニティも今ほど発達していなかった当時は新聞や予告などで予測するしかなかった)。
後にこのコントを意識したと見られる作品「ビバリとルイ」というものが同じフジテレビの『ピカルの定理』で放映されていた。
全3回。1998年10月14日、28日、11月18日放送。
路上で張り込みを続ける刑事の「てる」と「たいぞう」
しかし、てるにはある秘密があった。いつしか、同僚であったたいぞうを「男」として意識してしまう自分が。
差し入れのたいぞうが口にした缶コーヒーを一気飲みしたり、双眼鏡を探してポケットに手を入れるたいぞうに感じてしまう自分が・・・
容疑者を発見し、追いかけるたいぞう、そんな彼を追うてるは一言「恋してるっ!」
その後、アパートでの張り込みでは図らずも妬きもちを感じてしまったり、ついには口付けすら交わそうと試みるが、失敗。
そして、ついに組織のアジトに潜入した二人だったが、敵に追い詰められ絶体絶命。
夕日が倉庫を照らす中、初めて銃を抜いたたいぞうに「人を撃つ為でなく、護るために使え」と刑事としてもっともらしい事も言っていたが、負傷した手の傷を吸うたいぞうに対してついに気持ちが抑えきれなくなり、口走った。
「たいぞう、俺はおまえのことが・・・す・・きだ・・・」
しかし、たいぞうはてるの突然の告白に対し「わかってました」と笑顔で答え、「なんて言っていいのかわからないけど、すごくうれしいです」と二人の心が通じ合った瞬間だった。
応援のパトカーのサイレンが聞こえたと思ったそのとき、たいぞうの胸を一発の銃弾が貫いた。
「たいぞう、たいぞーう!!」
動かなくなったたいぞうを胸に抱え、夕日の中、てるは最初の恋人の亡骸の前で涙に暮れるのであった。
全4回。1998年12月2日、16日、1999年1月20日、2月10日放送。
たいぞうが殉職して暫く後、墓参りに訪れたてるの下に死んだはずのたいぞうに瓜二つの男が現れる。
彼の名は「たいしろう」。亡くなったたいぞうの弟で彼も兄と同じ刑事であった。
「好きだったんでしょ? 兄貴のこと。」と刑事を辞めようとするてるを引き止めるたいしろう。
そして「兄貴のことなんか忘れろよ」とたいしろうはてるを抱きしめるのだった。
しかし、たいしろうは兄のたいぞうとは少し違っていた。
暴力団ヤマネ組の情報を敵側に渡し、金を得る、犯人を見逃す代わりに荒稼ぎした金をネコババするなどおおよそ刑事とは思えない策略家的な一面を持っていた。
コートを嗅いでも「やっぱりたいぞうと違う」と感じていた。
そんな中、てるとたいしろうの関係は女刑事ちなつを巻き込んだ三角関係に発展。
ちなつとてるの思いは「悪事をやめさせたい」という共通の事項ではあったが、互いに「彼のことを一番理解しているのは自分だ」と譲らない。
しかし、てるを選んだたいしろうに対して逆上したちなつは自害を試みる。
それを止めようとしたたいしろうは彼女の発砲した銃弾に倒れる。
「たいしろう、たいしろーう!!」
皮肉にも兄のたいぞうと同じく、凶弾を受けた後にてるの胸の中で息を引き取るたいしろう。
そして、金を集めていた理由が全てボランティア団体への寄付であったことを語ると後事を託して旅立った。
たいしろうのロケットペンダントにはてるの写真が入っていた。
このたいしろう編の途中では年跨ぎがあったため、新年の挨拶にてるとたいしろうが登場し、ラブラブカップル(?)ぶりを炸裂させたことがあった。
てるとたいぞうに関するニコニコ動画の動画を紹介してください。
※放映当時はVHS全盛期だったが、DVDの黎明期と重なったため、当時珍しかったDVDでもコント集が発売されている。
てるとたいぞうに関するニコニコミュニティを紹介してください。
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最終更新:2025/12/08(月) 22:00
最終更新:2025/12/08(月) 21:00
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