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ユトリートライン

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 ゆとりーとラインとは、名古屋ガイドウェイバス・志段味線の愛称である。

 名古屋市東区の大曽根駅から、守山区の小幡緑地駅までの6.5Kmを結ぶ路線。小幡緑地駅以東は一般道路を走行し、守山区の中志段味から春日井市の高蔵寺駅までを結ぶ。

 専用の高架区間を走行する間はれっきとした鉄道である。そこ、バスだろとか言わない。

概要

 一言で言うなら、「バスから鉄道に直通運転する路線」である。都心部では専用軌道の高架道路を走り、郊外では一般道路を走行する。全線に渡ってJR中央線と並走しており、一部は地下鉄名城線、名鉄瀬戸線と並走している。

 ゆとりーとライン高架区間下の一般道路は渋滞の名所であり、この渋滞を避けることによって走行時間を短縮し、定時制の確保、また高密度で安定的なダイヤの設定を可能にしている。曰く、「バスと鉄道の利点を組み合わせた画期的な交通システム」

 開業からしばらく赤字だったが、平成18年度以降は、高架区間の営業係数は黒字をキープしている(ただし平面区間の営業係数は開業以来ずっと赤字である。平成26年度の平面区間の営業係数は119)。高架区間全駅での一日の乗車人数は11,064人(平成26年度)であり、開業前の予想乗車人数12,600人に徐々に近づいている。

 高架区間の運営は名古屋ガイドウェイバス株式会社が行い、平面区間の運営とバスの管理・運転は名古屋市交通局・大森営業所(この大森営業所は名鉄バスが委託運営をしている)が行っている。2009年9月までは名市交、名鉄バス、JR東海バスが共同運用をしていたため、他社の運転手同士でのやり取りなど、他では見られない珍しい光景を見ることが出来た。

系統一覧

  • 大曽根駅~小幡緑地駅
  • 大曽根駅~小幡緑地駅~中志段味
  • 大曽根駅~小幡緑地駅~志段味サイエンスパーク~中志段味
  • 大曽根駅~小幡緑地駅~中志段味~上志段味~高蔵寺駅
  • 大曽根駅~小幡緑地駅~竜泉寺口(龍泉寺・節分祭開催時)
  • 印場駅~上島(東)~中志段味~上志段味~高蔵寺駅(出入庫系統)

2009年9月まで瀬戸みずの坂発着(大曽根駅~小幡緑地駅~志段味支所前~瀬戸みずの坂)が運行してた。

駅一覧(高架区間)

 駅番号  駅名 接続路線 周辺施設等
Y01 大曽根駅
  • JR中央線
  • 名鉄瀬戸線
  • 地下鉄名城線(市役所、栄方面)
  • 徳川園
  • オズモール
  • オゾンアベニュー
Y02 ナゴヤドーム前矢田駅
  • 地下鉄名城線
  • ナゴヤドーム
  • イオンモールナゴヤドーム前
  • 東図書館
  • 東スポーツセンター
Y03 砂田橋駅
  • 地下鉄名城線(本山、八事方面)
  • 名古屋高校
  • 至学館高校
Y04 守山駅
  • 名鉄瀬戸線(守山自衛隊前駅)
  • 守山図書館
  • 守山生涯学習センター
  • 陸上自衛隊守山駐屯所
Y05

金屋駅
(旧 守山市民病院)

  • 守山いつき病院
  • もりやま総合心療病院
  • 瓢箪山古墳
Y06 川宮駅
  • 大永寺
  • アサヒビール名古屋工場
Y07 川村駅
  • 道風記念館
  • 十五の森
Y08 白沢渓谷駅
  • 白沢渓谷
  • 小幡緑地西園
Y09

小幡緑地駅
(守山スポーツセンター)

  • 小幡緑地本園
  • 守山スポーツセンター
  • 龍泉寺
  • 唐九郎記念館
  • 八竜湿地
中志段味・高蔵寺駅方面に直通(平面区間)

バス停留所一覧(平面区間)

  • 中志段味行き
    • (小幡緑地駅-)竜泉寺口-竜泉寺-吉根口-下島-吉根-上島(西)-上島(東)-志段味西小学校-荒田-天王橋-志段味支所北-中志段味
  • 志段味サイエンスパーク経由・中志段味行き
    • (小幡緑地駅-)竜泉寺口-竜泉寺-吉根口-下島-吉根-上島(西)-平池南-太鼓ヶ根-東尾張病院-長廻間-吉根住宅-玉野川学園-志段味スポーツランド-志段味サイエンスパーク-穴ヶ洞-島の口-天王橋-志段味支所北-中志段味
  • ■高蔵寺行き
    • (小幡緑地駅-)竜泉寺口-竜泉寺-吉根口-下島-吉根-上島(西)-上島(東)-志段味西小学校-荒田-天王橋-志段味支所北-中志段味-藤塚-寺林-上志段味-新東谷橋南-東谷橋-高蔵寺駅
  • 出入庫系統
    • 印場駅-旭桜ヶ丘-東尾張病院南-東尾張病院-太鼓ヶ根-平池南-上島(東)-志段味西小学校-荒田-天王橋-志段味支所北-中志段味-藤塚-寺林-上志段味-新東谷橋南-東谷橋-高蔵寺駅

廃止になった系統

  • 瀬戸みずの坂行き
    • (小幡緑地駅-)竜泉寺口-竜泉寺-吉根口-下島-吉根-上島-西小学校前-荒田-天王橋-志段味支所前-雨池-西原-南原-公園西口-森林公園-乗馬倶楽部前-水野団地-ききょう台-瀬戸みずの坂
  • その他、名称が変更されたバス停留所
    • 農協支所前→新東谷橋南

歴史

  • 2001年(平成13年)
    • 03月23日 ゆとりーとライン開業
      • 大曽根駅~小幡緑地駅、~中志段味、~高蔵寺駅、~瀬戸みずの坂
  • 2002年(平成14年)
    • 04月01日 路線追加(大曽根駅~志段味スポーツランド・志段味サイエンスパーク~中志段味)
  • 2003年(平成15年)
    • 12月13日 名城線が延伸(砂田橋駅~名古屋大学駅)
  • 2004年(平成16年)
    • 03月15日 信号無視の車両と衝突事故を起こす。
    • 10月06日 名城線が延伸(名古屋大学駅~新瑞橋駅)
  • 2005年(平成17年)
    • 04月14日 乗車人数1000万人達成。
  • 2006年(平成18年)
    • 03月28日 ドーム前イオンが開業。
  • 2007年(平成19年)
    • 11月15日 上り線、大曽根駅手前にて脱線事故を起こす。怪我人等はなし。
  • 2008年(平成20年)
    • 05月17日 乗車人数2000万人達成。
  • 2009年(平成21年)
    • 10月01日 名鉄バス、ジェイアール東海バスが運行から撤退。瀬戸みずの坂線を廃止。
  • 2010年(平成22年)
    • 12月01日 守山スポーツセンターが開業。小幡緑地駅にこの路線初の副駅名が付く。
  • 2011年(平成23年)
    • 02月11日 ICカード乗車券manacaを導入
    • 04月11日,17日 開業10周年企画を実施。
  • 2012年(平成24年)
    • 03月31日 平面区間のバスロケーションシステムの運用を停止。
    • 04月21日 TOICAとの相互利用サービス開始。
  • 2013年(平成25年)
    • 03月23日 Suicaとの相互利用サービス開始。
    • 04月01日 守山市民病院の民間譲渡により、守山市民病院駅が金屋駅に改称。
    • 04月10日 ゆとりーとラインに初の新型車両が導入される。
  • 2014年(平成26年)
    • 03月20日 電光掲示板が更新される。英語でのアナウンス等が追加。
    • 09月01日 消費税増税を受けて、運賃が変更される。
  • 2016年(平成28年)
    • 01月29日 ICカードの全国相互サービスが拡充される。

利用状況(高架区間)

  • 年度別乗車人数(名古屋市統計年鑑より)
乗車人数(人/日)

全体 大曽
根駅
ナゴヤ
ドーム前
矢田駅
砂田
橋駅
守山駅 金屋駅 川宮駅 川村駅 白沢
渓谷駅
小幡
緑地駅
2001年
5,288 2,401 370 307 402 407 280 338 349 434
2002年 6,225 2,888 432 350 459 501 337 390 414 454
2003年 6,941 3,029 474 596 518 558 412 422 444 488
2004年 7,529 3,009 513 915 552 607 486 434 485 528
2005年 8,392 3,169 572 1,220 590 691 561 497 511 584
2006年 9,163 3,280 934 1,255 626 731 636 530 545 627
2007年 9,332 3,467 877 1,231 611 730 666 536 574 641
2008年 9,756 3,655 902 1,310 611 753 709 568 602 647
2009年 9,706 3,708 862 1,240 616 755 722 583 628 592
2010年 9,804 3,728 853 1,385 637 738 744 585 607 527
2011年 10,031 3,831 892 1,376 631 723 773 585 588 632
2012年 10,282 3,932 901 1,420 630 750 795 606 606 642
2013年 10,704 4,084 928 1,479 631 812 817 637 627 690
2014年 11,064 4,223 939 1,554 653 846 840 660 627 721

 乗車人数(人/日)は、年度別乗車人数を、その年度の暦日で除したものとしている(小数点以下は四捨五入)。

 背景色が赤色になっている部分は、その駅の年度別乗車人数の最高値を示す。

車両

初代車両

平成13年の開業時、三菱ふそうと日野自動車の大型路線バス(エアロスター・ブルーリボンシティ)をベースにした専用車両を導入した。三菱ふそうはエアロスターKL-MP35J系M尺車、日野自動車はブルーリボンシティKL-HU2PME系をベースにそれぞれツーステップ化、案内輪の設置などを行った。当時既にノンステップバスやワンステップバスが普及し始めていたのにツーステップバスになったのは、案内輪を床下に格納する関係上スペースが必要になったため。なおツーステップバスはそのままでは車椅子での利用ができないことから車椅子リフト付の車両も用意されている。

見た目はどう見てもバスだが法律上はトロリーバス、つまり路面電車と同じ扱いである。だから自動車としての型式と一緒に鉄道車両としての形式も持っている。形式は以下のとおり

形式 メーカー 備考
GB-1000形 三菱ふそう 車いすリフトなし
GB-1100形 車いすリフトあり
GB-2000形 日野自動車 車いすリフトなし
GB-2100形 車いすリフトあり

動力は何れもディーゼルエンジンで、トランスミッションはGB-1000・1100形は米国アリソン・トランスミッション製の6速AT、GB-2000・2100形は独ZF製の5速ATを積む。

GB-1000形はJR東海バスと名鉄に、GB-1100形は名鉄に、GB-2000形とGB-2100形はJR東海バスと名古屋市交通局に納車された。JR、名鉄のガイドウェイバス撤退後は全車両が名古屋市交通局へ集められた。

平成25年までに全車が退役・廃車された。名古屋市交通局ではKL-代規制車は延長使用の対象となっており、同期の一般路線車は今も元気に走り回っているが、ガイドウェイバス用車両は走行距離が伸びやすく、12~3年での引退となった。引退後再起した車両はないと見られている。

2代目車両(現行車両)

2013年から導入が開始された車両。ベース車は日野自動車のブルーリボンシティハイブリッドで、やはりこちらもツーステップバス。かなりのゲテモノだが、一応メーカーのカタログラインナップにブルーリボンシティハイブリッドのツーステップ車はオプション扱いで載っていたことがある。

お値段は車両価格およそ3000万円に車体改造、案内輪の取り付け、車内の各種機器、税金諸経費が加わり1両あたり6230万円!超高級車である。

こちらも自動車としての型式のLJG-HU8JLG改、鉄道車両としての形式GB-2110形を持っており、全車両が車いすリフトありで納車されている。

動力はディーゼル・電気ハイブリッドで、トランスミッションは6速MT。第1世代の車両ではそれこそ高架区間では完全なハンズフリードライブとなっていたが、第2世代の車両ではクラッチ操作とシフトレバーの操作が必要になっている。
なおハイブリッド化により車体重量が増加しており、前後のホイールは軽量化のためアルミニウム製となっている。

2015年には増発用として3両が追加投入されているが、仕様は2013年導入車とほぼ同じ。

関連動画

 

外部リンク

関連項目

  • 新交通システム
  • 鉄道事業者・路線一覧
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