イエス・キリスト 単語

334件

イエスキリスト

3.3千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE
これはリビジョン 1398463 の記事です。
内容が古い・もしくは誤っている可能性があります。
最新版をみる

イエス・キリストとは、紀元1世紀にパレスチナ宗教活動を行ったとされる、ナザレ(イスラエル北部)出身のユダヤ人男性である。

概要

アヤソフィア聖堂のイエス・キリストを描いたイコンいうまでもなく「キリスト教」における「キリスト」その人。「キリスト」とは救世主を意味するで、つまり「イエス・キリスト」とは「キリスト救世主)であるイエス」という意味の美称・尊称である。

その死後に子達やその流れをむ者たちによって彼の言行録が著され、後に「新約聖書」としてまとめられた。彼を視する宗教キリスト教」が誕生しこの新約聖書典として伝えたため、現在でもこの書物を通して彼の思想・行動伝説などを知ることができる。例えば、分け隔てのない償の(アガペー)を説いたことや、十字架での死と復活の伝承などが特に知られている。

伝えられる活動内容

大工ヨセフとマリアのもと、ローマ帝国の支配下にあったイスラエルのベツレヘムに生まれた。誕生日記録に残っていないため不明。「クリスマスはイエス・キリストの誕生祭である」と聞いたことがある人も多いかと思うが、誕生日がいつか分からないので、とりあえず12月25日に祝っているだけのことである。

おそらく30歳ごろに洗礼者ヨハネから洗礼を受け、以来、当時のユダヤ教に対し革的な運動をし始め、ペテロシモン)をはじめ多くの子と信者の信仰を得た。

おもに道徳的な導、つまり説教をし、とくに当時社会的に低い位置にある人々(奴隷婦、etc)の心を掴むのが得意だったようである。「(精的に)貧しいものは幸いである。神の国は彼らのものである」といい、「敵を愛し、自分を迫するもののために祈りなさい」と述べた他、「明日のことで思い悩むな」とった。

彼はまたたいへん機転がきく人物であったようで、たとえばユダヤ教の一であるファリサに「この貨はのものか、それともカエサルローマ皇帝)のものとして納めるべきか」と問われた時のエピソードは有名である。当時のユダヤ人ローマに支配されていたので、単純に「のもの」と答えた場合は権向かうものとして問題が生じる。逆に「カエサルのもの」と答えた場合でも権って信仰を曲げたとして宗教導者としての券が傷つく、つまり非常に答えにくい質問であった。これに対してイエスは、貨の銘がローマ皇帝であったため「のものはのものに、カエサルのものはカエサルに返せ」と答えたとされる。

イエスはまた十字架と切っても切り離せない関係にある。十二子(使徒)の一人、イスカリオテのユダ貨30枚でイエスを裏切ったのが原因し、十字架に掛けられて処刑されたのは有名だろう。イエス十字架で「人々の罪を贖う」形でこの世を去るが、これが十字架に処刑具としてではなくイエス贖罪という付加価値を与え、今日十字架の印を形成したのである。

特筆すべき点として、新約聖書に残されている子達が書き記した内容によれば、処刑されて数日経った後に復活を遂げたという。この復活を祝う日として「イースター」というお祭りもあるが、日付が毎年変わることなどが関係してか、日本においてはクリスマス較して格段にマイナーである。

上記の内容は『キリスト教』の項の『歴史』の段にも詳しいため、そちらも参照のこと。

名前の意味

まず「イエス」だが、これは古代イスラエルにおいて、とその子孫であるイスラエルの民に繋がる名である。ヘブライ語で発音するとヨシュアあるいはイェホシュア(Yehoshua)となり、アラム語ではそれが短縮されイェシュア(Yeshua)となる。これがギリシア語イイススと音訳され、日本イエスとなるわけである。本来は「ヤハウェ)は救いなり」を意味し、ヘブライ人の名前としてはごくありふれた名前であった。よって、他の「イエス」という名の者と区別するために、ナザレが出身地であったことから特に「ナザレのイエス」と呼ばれることもあった。

「キリスト」は冒頭に記載したように救世主を意味するである。これは古代ギリシアからの転用であり、正しくはクリストス(Khristos)と発音する。本来はヘブライ語マシーアハ(mashiah)と言い、「を注がれしもの」、すなわちで特別な存在という意味であり、これが救いと意訳されるのである。つまり、一種の称号である。

は救い、救世主、というこれらの二からなる名前であるから、イエス・キリストとは非常に宗教色彩のある名といえよう。イエス・キリストはまたギリシア語の同格表現であり、救世主であるイエス、もっといえば「を注がれしイエス」という表現であった。このことからイエスを「イエス・キリスト」と呼ぶことは、実のところイエスをこの世の救いと認めることと同義なのである。

イエスに対する考え

キリスト教においては教によるが、と同質あるいは受したそのものとして扱われている。またユダヤ教においても、イエス・キリストの権威を認める教がある。イスラム教では預言者の一人として教典に登場する。

イエスに対する考えや意見は古今東西異なるだろう。少なくとも当時のイスラエル、とりわけ彼がよく活動したガリラヤの周辺では、イエス救世主メシア)として多くの民に受け入れられていた。しかし一方で、ローマ皇帝や当時のイスラエル王であるヘロデ王らからすれば、「なる」以外を同じ人と見るイエス、および彼の思想や信者は危険因子であった。

キリスト教において

当然ながら宗により異なる。

カトリック教会正教会イギリス教会ルーテル教会、そして教会など、一般にキリスト教でイエス・キリストは以下のように解釈されている。

三位一体」についてだが、これは、イエス・キリストとは「なる」と「子(イエス本人)」と「霊」が一体である、という解釈である。つまりイエス・キリストはであり神の子であり霊である、一のということ。「神の子イエスなのにイエス? それに神様って一じゃないの?」と思うこと必至であろうが、ようはイエスとは、や人の組みを越えたすんごい何か、ということなのだろう。三位一体を教義として採用していない宗も少数ながらあるが、多数からは異端視され、「もはやキリスト教とはいえない」と見なされることも稀ではない。

イスラム教において

イスラム教では「預言者イーサー」としてマリア共々教典であるコーランクルアーン)に登場する。イスラム教ムハンマドを最後にして最高の預言者とするため、イエスの立場はもちろん最高位ではないが、モーセとほぼ同等の扱いを受けているようだ。

日本との関係

戦国時代フランシスコ・ザビエルらによりキリスト教日本に伝播した。ところがご存知の通り、イエス・キリストをとして日本に宣教しても、当の日本が「八百万」を信仰する土であったから、人々はイエス・キリストもまた数の々の一員として解釈した。現代でもこの考えのは少なくなく、キリスト教カルトとしてとらえ、故にイエス・キリストを偶像視するものもいないわけではない。

日本におけるイエス・キリストに対する考えは、現代のサブカルチャーにも独特の形で表れている。RPGカードゲーム漫画には長男性として登場することがある。→『聖☆おにいさん
またこれはキリスト教に対するものであるが、よく漫画アニメなどでは十字架騎士団が何かとかっこいいという理由で用いられることもある様子。他にも狂信的な神父戦闘力の高いシスターさんなどが登場する場合もあるようだ。
→『HELLSING』『とある魔術の禁書目録

関連商品

関連項目

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/04/25(木) 12:00

ほめられた記事

最終更新:2024/04/25(木) 12:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP