エクリプス(競走馬)とは、1764年生まれの競走馬。現在の種牡馬の実に9割以上の父系祖先である。
気性難の元祖として有名。
父マースク 母スピレッタ 母父レギュラスという血統。というより、父系の5代前にダーレーアラビアンを持っているということが重要。現在残るダーレーアラビアン系は全てエクリプスを経由している。そのため、エクリプスこそをサラブレッドの「始祖」とする考えもある。
とにかく当時「ランニングホース」呼ばれていたサラブレッドの原型競走馬として異常なほど強かったらしく、その戦績は18戦18勝とも26戦26勝とも言われている。
当時はヒート競争と言って、同じ馬同士で、同じ馬が2~3回以上勝つまで何度も何度もレースをするという形式が主流だったのだが(距離も3000m以上が多かった)、エクリプスはあまりに強過ぎて次のヒートが行われない(220m以上の大差が付くと勝負ありとして次のヒートが行われなかった)事がままあったという。
それどころかあまりに強過ぎて他の馬が逃げてしまい、単走でのレースが8回以上行われたという。
「Eclipse first, the rest nowhere(エクリプス一着、他の馬はどこにもいない)」という言葉は現在では「唯一抜きん出て並ぶ者なし」という意味のことわざとして使われている。
エクリプス(Eclipse)は日蝕の意味であるが、現在、いろんな固有名詞(三菱・エクリプス(日本)とか)で使われる場合には大体馬の方の名前を元にしている。
競馬の歴史に現れた最初の超名馬、それがエクリプスである。
ところがこの馬、サラブレッドの始祖だけあって、恐ろしく気性が荒かった。
どんだけ荒いかというと
デニス・オーケリという男はギャンブルで金を使い果たして流刑になり、それなのに運良く戻ってきて恩赦になり、ギャンブルで大儲けし、金の力で大佐の称号を手に入れ、ついにはエクリプスを買い取って馬産家としても大成功したという、なんというか、英国紳士って?と首を傾げたくなるような人物なのだが、この人物の助言が無ければエクリプスは去勢されていたのかもしれない。そうすればエクリプスの種牡馬としての成功は無かったわけで、つまりこの山師は競馬の歴史を変えたということになる。
種牡馬入りしてからは活躍馬を無数に出し、活躍したのだが、意外な事にリーディングサイアーになった事は無い。
当時猛威を振るっていたヘロドとその直仔ハイフライヤーに阻まれたからである。当時はむしろヘロドと配合する牝馬の父として重要視されていたくらいだ。
エクリプスとハイフライヤーの仔があまりに走るために、この両馬の産駒は特別な負担重量を背負わされる事もあったというのだから、当時のイギリス競馬界にどんだけ猛威を振るったのかが分かろうというものである。
18~19世紀中頃にはヘドロ系に押されがちだったエクリプス系だが、次第に勢力を伸ばし、19世紀末に出たセントサイモンの決定的な成功により一気に逆転(もっとも、現在主流なのはファラリスから伸びたライン)。現在ではエクリプス系でない種牡馬を探す方が難しいような状態になっている。
エクリプスは1789年に25歳で死亡。死亡後、解剖され、精密なスケッチが残されている。当時としてはかなりの大型馬であったこと、心臓が他の馬の平均より1.5倍も大きかったことが知られている。現在でも骨格が一応残っているのだが、なぜか各地に4つもあるそうだ。
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最終更新:2025/12/10(水) 14:00
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