ガタノトアとは (ガタノトアとは) [単語記事]

ガタノトア(Ghatanothoa)とは、Ｈ・Ｐ・ラヴクラフトが本業のゴーストライターとしてヘイズル・ヒールドの依頼で執筆した作品中で勝手に創造した神性であり、今日ではクトゥルー神話における古き者の一柱である。

概要

ガタノソアは軟体生物風の姿をしており、近寄る者を石化する力を持っている。肌に触れたら石になるとも、姿を直視すると石になるとも、言われている。石化した者は全身の細胞が内臓に至るまで石となり、脳と眼だけは永遠に生き続ける。石化した者の網膜に焼き付けられたガタノトアの姿を見ただけで、人間は気絶したり発狂したりする。

クトゥルーとイダ＝ヤアアの間に生まれた三兄弟の長男。但し、これには異説がある。三兄弟はクトゥルーの姉妹クタイギアの夫ラアブとクトゥルーの妻イダ＝ヤアアとの火遊びから生まれたと言うものである。

実際にガタノソアを目撃した人の話によると、巨大で触手があり、タコの目をした不定形で可塑性で、一部分は鱗で覆われており、一部がうねっており、不浄で非人間的な黒い混沌……と表現している。つまりタコっぽいということですか。

ガタノソアは原始的な人間の棲む頃のムー大陸の都市の穴の中に棲んでいるといわれている。ムー大陸が沈んだときにガタノソアも共に沈み、それ以来海底に幽閉されているのだといわれてる。

ただ、ルルイエが浮上することがあるようにムー大陸も浮上することがあるといわれ、沈まない日が来た時に起こるであろう悪夢を待ちわびているに違いない。

ガタノソアはロイガー族が崇拝しているといわれ、人間には崇拝されていないといわれる。ただ、太古の人間はガタノソアを恐れて人間を捧げていた、という伝説が残っているという。

ガタノソアを直視した場合には呪いを受ける。それは上記の通りである。人の体は硬化していき知能を有したまま盲目の状態で全身が硬直することになる。何かによって脳が破壊されなければその状況は死ぬまでつづくことだろう。

ガタノソアはときにガンタと呼ばれる触手のあるヒキガエルのような千の目を持つモンスターとして現われることがあるという。