キャプテンとは、ちばあきおによる漫画である。
1972年2月号から1979年3月号まで「月刊少年ジャンプ」に連載された野球漫画。特定の主人公はおらず、1年ごとに変わる墨谷二中の個性的なキャプテンたちを主人公に、墨谷二中が強豪として成長していく姿を描く。それまで主流だった「魔球や特殊打法といった漫画的な表現」が無く、欠点を持ち合わせた等身大のキャラクター達が汗水流しながら努力し成長していく」のが特徴で、当時のスポーツ漫画としての新たなスタイルを築き上げた。
1973年から1978年まで「週刊少年ジャンプ」にて高校野球を舞台とした本作の初代キャプテン・谷口タカオを中心に描いたスピンオフ作品「プレイボール」も連載がスタート。墨谷二中のキャプテン・野球部のメンバーの一部が墨谷高校に進学するのも特徴。(ただし1978年で連載が止まる)
1977年には少年ジャンプ系列としては初めて「第22回小学館漫画賞」を「キャプテン」「プレイボール」で受賞。本作の累計発行部数は1900万部、プレイボールを含めると3200万部となる。
1980年にはテレビアニメ「キャプテン-白球にかけろ!ぼくらの青春-」を放送。当初はスペシャル版として単発放送されたが、反響が大きく8月に水曜ロードショーにて2時間のスペシャル版「キャプテン-熱闘再び!墨谷対青葉-」が放送。墨谷二中対青葉の再試合が新たに追加された。1981年には劇場版が公開。1983年にテレビシリーズ化された。全26話で谷口が墨谷二中野球部入部から第4代キャプテンイガラシが夏の地区予選で江田川中と対戦するまでが描かれている。1985年には東京国際映画祭で劇場版が公開されている。
2007年には実写映画化が公開される。
2017年からは学研出版より「部活空色ノベルズ」シリーズの一つとして山田明著者、小説版「キャプテン-君は何かができる-」を発刊。内容は谷口キャプテン時代をベースとしている。また丸井・イガラシキャプテン時代をベースにした小説版も発刊。サブタイトルには主題歌「君は何かができる」の歌詞の一部が採用されている。また漫画・アニメ版とは違い小説版には「舞台が現代版に合わせてるのでコンビニやSNSといった描写や言及がある」「谷口・丸井・イガラシのそれぞれの悩みを共有する同級生の女子がいる」また一部内容に差異があるなど、一部変更がある。
2019年から「グランドジャンプむちゃ」にてプレイボールの続編を描いたコージィ城倉が本編の続編として「キャプテン2」を連載開始。ちばあきお原案の続編を踏襲し、キャプテン最終回の続きから描いている。2021年12月からは「グランドジャンプ」へ移籍(ここでグランドジャンプで連載していた「プレイボール2」と合流する)現在連載中。単行本は2022年7月現在、既刊5巻。
野球の名門青葉学院で2軍の補欠だった谷口タカオは無名の墨谷二中に転校。それを知らない墨谷二中の野球部員は「青葉のレギュラーが転校してきた」とめちゃくちゃ期待されてしまう。2軍の補欠とは言うに言えなくなった谷口は父親の助けを借りて近所の神社で猛特訓を開始。その努力が実り谷口はキャプテンに選ばれる。その後も努力と根性で次第にキャプテンとしての才能を開花させ(というより指導者としての才能)チームも谷口の影の努力の影響を受け、時にはキツイ猛練習も耐える程強くなり、日本一をかけた青葉との再試合でついに青葉を破り日本一に輝く。その試合で谷口は指を骨折しボールが投げられなくなる。(漫画ではそのまま医者に行かず放置するが、アニメでは二度とボールを投げられない事を医者から宣告される。後にプレイボールで手術で指が直る事を告げられる。また漫画では指が曲がった状態で真っすぐに戻らない状態なのに対し、アニメでは指が曲がらない状態になっている)谷口は次期キャプテンに丸井を指名し、谷口は墨谷高校に進学する。
2代目キャプテンとなった丸井は、春の大会で新入部員近藤を抜擢するが1回戦で敗退してしまう。しかし丸井の性格が災いしチームが空中分解、丸井はキャプテンを排斥されてしまうが次のキャプテンに適切な人がいない事から再度キャプテンに任命される。春の大会の屈辱を晴らすべく、また宿敵青葉を倒すべく、36校との練習試合に全勝する為の強化合宿を実施。しかし練習内容が谷口キャプテン以上にハードなものとなり(ここで墨谷二中名物?素手キャッチが登場する)そのほとんどが脱落してしまい練習試合当日の朝の時点で総勢82名だった部員が11名になってしまう。そして迎えた36校練習試合で強化合宿が功を制し見事全勝する。夏の地区大会予選では見事決勝まで進み、決勝戦では宿敵青葉との対決となる。試合は延長18回までもつれ込み、死闘の末青葉に勝利するも、メンバーは全ての体力・気力を出し切った事、また11名という選手層の薄さが災いし、翌日からの全国大会出場は危険せざるを得なかった(小説版では全国大会に出場するも初戦敗退が描かれている)この試合で丸井は野球部を引退。次期キャプテンにイガラシを指名し、丸井は朝日高校へ進学する(のちに墨谷高校へ編入する)
高校進学後も、墨谷二中の練習や試合に顔を出し、大会ではベンチ上からアドバイスを行ったり応援をリードしたりしている(たまにベンチに入ったりするが審判員にことごとく注意され観客席に戻っている)また丸井が所属する朝日高校軟式野球と墨谷二中の練習試合を組んだり、イガラシがキャプテンの時には夏の全国大会制覇の強化合宿に一緒に参加し、コーチや炊事洗濯等の部員の身の回り世話をしたりと、影ながら野球部を支えている。またアニメプレイボールではイガラシにキャプテンを引き継いだ後、墨谷高校との壮行試合の相手をする事となり、谷口・丸井・イガラシ・近藤が勢揃いする回が設けられている。(丸井はこの壮行試合を仕切った為か、試験勉強を疎かにしてしまう)
3代目キャプテンに指名されたイガラシは、まずは既存部員・新入部員を一気にふるい落とすテストを実施し、そこから実力者を選ぶ事を実施。その結果新入部員含め11名までに絞り(のちの出来事で18名まで増える)春の選抜へのレギュラーメンバーを編成。(ふるい落とされたメンバーはグランドの端で自主練習となる)優勝を目指し丸井キャプテンよりもさらに厳しい1日10時間の練習メニューを組む。学校以外にも夜間は工場の明かりがもれる空き地で練習をするなどかなりハードな練習内容となっている。しかしイガラシ自身の「勝利への執念さ・実力至上主義」が仇になり、メンバーの一人である松尾の保護者から練習への参加に反対が起こったり、新聞記者の取材で過酷な練習内容が新聞に公にされましまい学校に抗議の電話が来るようになる。学校側もこれを問題視とし父兄で会議が開かれたりと、練習内容に疑問の目が向けられるようになる。さらに追い打ちをかけるかのように練習中に松尾が大怪我を負う事態が発生(漫画ではメンバーの素振りしたバットが松尾の額に当たり切傷、アニメでは松尾が練習中にふらつき倒れた際に腕を骨折)事態を重く見た校長がイガラシに春の選抜を棄権するように指示、イガラシもそれを了承し夏の大会に向けて再出発を図る。
松尾の一件以降、練習時間に制限をかけられた野球部は丸井から「江田川のエース井口が恐ろしく成長した」との情報受け、江田川を想定した練習を盛り、込みいよいよ夏の予選に挑む。1回戦・2回戦と圧勝するもののイガラシは手放しで喜べず「いつか些細なミスでチームの勢いが崩れてしまう事、連戦圧勝でナインの気持ちが抜けている事」をどうにかならないかと悩んでいた。それを見た丸井が自身が所属する朝日高校軟式野球部との練習試合を組む。それはナインの浮ついた気持ちを立て直す為の作戦で、墨谷はこの試合で大敗してしまうも、強敵との実践がなかった墨谷にとって貴重な経験を得る事になる。そして迎えた決勝戦は江田川との対戦となった(準決勝で江田川対青葉との試合だったが江田川が勝利した)激戦の末墨谷が江田川を倒し全国大会への出場を決める(アニメではここで終了となる)
全国大会制覇へ向けて10日間の強化合宿を挑む事になった墨谷は丸井が強化合宿に合流、さらに以前練習試合を行った朝日高校と再度練習試合を組むなど、実践に近い合宿となった。(丸井はこの強化合宿後に墨高への編入試験を受ける)
そして臨んだ全国大会で見事夏の大会全国制覇を成し遂げ、イガラシは野球部を引退。次期キャプテンに近藤を指名し、イガラシは墨谷高校へ進学する。(詳細は後日筆記)
(4代目キャプテン近藤は後日筆記)
これ以降は「キャプテン2」へと続く
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最終更新:2025/12/06(土) 08:00
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