サイボーグクロちゃんとは、講談社発行の『月刊コミックボンボン』で連載されていた横内なおきの作品。
及び、コミックを元にした同名のアニメやゲーム、CRなどの事。
概要
最強のサイボーグ猫・クロちゃんと、ゆかいな仲間とかっとんだ敵が繰り広げる、ハチャメチャなギャグマンガ。
ネコが二足歩行で歩き、ガトリング砲や大剣を持って大暴れする。
が、やけに大人向けのギャグや、シニカルで冷めた目線でのツッコミが随所にちりばめられており、単なるドタバタギャグとは違った独特の雰囲気を醸し出す。
加えて原作ではハードな暴力描写や鬱展開も多く、同時期に連載されていた『デビルチルドレン』と並んで、読者に児童向け作品らしからぬ強烈な印象を残した。
| 原作 |
単行本全11巻
番外編2巻
新装版全6巻 |
| アニメ |
全66話(全78話の予定だった) |
原作
『コミックボンボン』にて1997~2001年にかけて連載された。
連載当初は、サイボーグに改造されたクロを巡るドクター剛やその他ゲストとのドタバタギャグバトルを中心に描いており、突拍子も無い展開⇒のほほんとしたオチ、といった展開が定番となっていた。
しかし、コタローやマタタビといった途中加入のレギュラーキャラとそれを巡るエピソードが概ね出尽くした頃(2000年頃)になると、ドクター剛とミーくんの過去編などに代表される、横内なおき特有の陰湿極まりないエピソードが徐々に展開していき、一応少年漫画なのにも関わらずアニメ化の際に自主規制されてしまうような過激な台詞やグロシーンが増加した。
(余談だが、同時期のデビルチルドレンも過激かつ退廃的なグロシーンが増加し、更にメダロットもメダルの独自研究展開が始まり子供置いてけぼりの内容に突入するなど、ボンボンにいよいよこれホントに児童誌か?といった路線にハマっていく作品が相次いでいた。)
中盤以降も要所でのギャグや、コミカルな絵柄もあってある程度和らげられているものの、目玉をくり抜かれる、腕や首がもげる、何故か唐突に女湯突入のシーンが挿入される(作者のお気に入りだ!)など、アニメ化の際に製作現場を悩ませたであろう要素が満載である。
そして後半になるにつれその傾向は増していき、終了したため時期が合わずアニメ化されなかったゴロー編は本作の陰湿さの象徴とも言えるエピソードであり、イジメ・児童虐待・親殺しなど、益々どす黒い内容を大真面目に取り扱うようになるなど、どう見ても笑って読める内容ではなくなった。が、それはファンにとっては魅力となっている部分でもあり、ニコニコではアニメ版でカットされたり変更された部分をむしろ惜しむ様子も見られる。
後半は陰湿な演出が目立ったものの、登場人物の台詞は概ね「理不尽な境遇に対する抵抗」や「逆境に負けない」といったニュアンスのものが多く、大人になっても根強く愛好しているファンも多い。「復刊ドットコム」などでも単行本の復刊を願う活動が続いていたが、2012年、『コミックボンボン』連載作品の再刊行の動きに伴い、セレクション復刻版が2巻刊行された。
そして2015年より、とうとう新装版が刊行。1巻ごとに書きおろしの新エピソードも追加され、絶賛発売中である。
トリビア
- クロちゃんは最初クロネコではなくトラネコだった。
- めぐみさんは最初星野ナナという名前で婦警さんだった。しかも登場回で鈴木と結婚するエピソードになっていた。
- コタローは病気の母を持つ自殺願望持ちの暗い少年だった。ヤクザが処分に困ったチャカでいつも遊んでいるという相当危ない設定で、あげく病気で動けない母を馬鹿にした教師を撃ち殺しにいくというストーリーだった。まだ作者が新人でクロちゃんの方向性も定まっていなかったせいかボツられたそうだ。これは後のゴローに設定が継承された。
- マタタビ初登場回でマタタビの両目が健在なシーンがあるが、実は作者も最近ミスに気づいたらしい。
- 物語の舞台となる桜町は北海道にある設定で、作中では小樽港や泊原発を扱ったエピソードもある。
- セレクションには描き下ろしの新作エピソードが収録されているが、実は修正コマもたくさん存在するため、既にクロちゃんのコミックスを持っている人にも美味しい一冊である。すごい人気で急遽二巻目も出た。
- 児童誌マンガなのに、パチンコのタイアップ機種が奥村遊機から発売されている。ファンの大半が遊べない年齢層であったはずのこの作品が何故いきなりチョイスされたのかは不明。
- 作者の成りすましアカウントが出現して暴走していた時期があった。セレクション復刻版の刊行に伴って、本人がツイッターなどでの広報活動をスタートさせたおかげで、ファンはようやく安堵している。
- 本作の終了は、横内曰くクロちゃん以前に読み切りとして発表していた『ウッディケーン』の連載を開始する為だったという。しかし『ウッディケーン』は振るわず、僅か18話で連載を終了している。内容はクロちゃん後半に更に鬱を拗らせたような超ドス黒いものだったためさもありなん、という見方もあるが。
- 作者は『コミックボンボン』休刊後、アニメ『ファイアボール』の公式ページでロゴデザインを担当したり、Pixivでイラストを投稿したりと活動は続けていたのだが、本格的な漫画執筆からは離れていたという(『宇宙のガズゥ』前書きより)。
アニメ
1999年~2001年まで、テレビ東京系列で土曜朝8時より放送されていた。制作はテレビ愛知。
独自展開やマイルドな内容変更などが特徴。放送が休日の朝だったこともあって、「死ね」、「殺す」、「ハゲ」、「タジマヨーコ」など様々なネタが封印されている。
が、週休二日制でない頃の土曜朝という難儀な視聴時間帯の割には、予想以上の反響があった。本当は2クールくらいで終わる予定だったらしいが、放送が何クールも伸び、2年間のロングシリーズとなった。視聴率も鰻登りであり、制作会社にテレビ局から報告書が届いたほどだとか。
オープニングソングがガチガチのレゲエだったり、ミーくんと剛くんの過去エピソードはほとんどそのままだったりと、妙に冒険している部分も多い。無名時代の保志総一郎がとんでもない役を演じていたりすることでも一部で話題である。
監督は、『こち亀』や『べるぜバブ』を後に担当した高本宣弘。脚本にはタツノコプロ作品を数多く担当した山本優、メカニックデザインに『ドカベン』『ドラえもん』など数々の名作の作画監督を務めた飯村一夫と、やけに豪華なベタランスタッフが起用されていた。
また、『機動戦士ガンダム』のTV版の音響監督・松浦典良がキャスティングを担当しており、鬱病で声優業を休んでいた剛くん役の古澤徹を熱心に説得してまで声優業に復帰させたことで有名。
『星のカービィ』と今作とで声優の共通点が多いといわれるのは、どちらも松浦がキャスティングを担当しているからである。
打ち切り及びその後のメディア展開について
66話まで製作された段階で、残り12話の製作が、制作会社の資金繰りの雑さによって頓挫。作成されなかったエピソードもそうだが、特に最終話は再放送すらされない幻の作品となった。
確保された放送枠の残りは、過去エピソードの再放送で埋められた。
製作会社は『へろへろくん』のアニメも製作しており、コミックボンボン作品のアニメ化を担当する会社、といった感じの地位を確立しつつあったのだが、何故か倒産してしまった。当時の『クロちゃん』人気はピークこそ過ぎていたものの、打ち切りになるほど極端なものではなかったため、今なお納得していないファンも多い。
……これに関しては諸説あり、計画倒産だったという黒い噂も存在する。お金のために子供の夢と希望を奪ったのだとしたらサイテーの所業を言わざるをえない。
VHSも一応発売されたものの、セル用は27話までで、28話以降はレンタル専用であり、53話あたり以降に至ってはそれすらも販売されなかった。
もちろんDVD化はなされておらず、企画制作元が倒産している以上、将来的なメディア化も残念ながら望めない状態にある。
ただ、ニコニコでは大抵の話数がうpされており視聴が可能。もちろん無断アップロードだが、企画制作元がいない以上、権利者削除の可能性も低い状態にある。
2010年、テレビ愛知限定で再放送が開始された。これにより、一応、テレビ愛知が権利を持っているらしいことが明らかになった。
そして2014年12月には、CSチャンネルのアニメシアターX(AT-X)での再放送が開始された。HDチャンネルでの再放送が開始されたことから、未放送分含めた完全DVD化への期待が高まっている。
2017年現在、Amazonプライムビデオ、dアニメストアなどの各種動画配信サービス上にて、制作納品された全66話が公式配信されており、会員であれば容易に視聴することが可能となっている。
トリビア
- ドクター剛役の古澤徹は先のエピソードから剛くんを気に入っており、もう一回クロちゃんをアニメ化した時に演じたいとしばしば語っている。
- 剛くんの義手やマタタビの目玉は実は設定上意図的に無視されていて、剛くんの義手は付け替え式のメカハンド、マタタビはアイパッチの中に普通の目があるというものになっていた。意味ないじゃんと思うかもしれないが、そこは朝アニメなので仕方ない。
- キッド編の第一話(改造拳銃の話)をどう朝アニメ風にアレンジするか、スタッフもかなり苦心していたと思います。(By作者)。
- 実は作者もいろいろアイデアを出していた。マタタビの眼帯に原作にはない留め具があるが、これなどは作者の提案。
- 2016年、新装版の刊行に合わせて、古沢や高本監督などが集ってトークショーを開催した。
主要登場キャラクター
- クロ(声:坂本千夏)

![クロ クロ]()
![クロ クロ]()
- サイボーグの体を持つ、最強の黒ネコ。
- 普段はサイボーグであることを隠すため、中国製ぬいぐるみを被っている。ジーさん「中国人じゃったんか!」。
一人称は「オイラ」。性格はマイペースだが、意外とお人好しで、お節介。そしてツンデレ。
かつては雑種の黒猫だったが、ある日野良犬のプーリィに告白しようとしたところを剛の襲撃を受け半殺しにされ、勝手にサイボーグ猫にされる。以前から飼い主であるフジ井家の老夫妻を猫離れした力で強盗や空き巣から守っていたため、剛から目をつけられてしまう。
武器はドラム型のガトリング砲、盲腸の辺りに収納されている何でも切れる剣、全身に装備されたミサイルなどを装備している。原作ではロケットパンチを使ったこともある。156km/hで走ることができる。
生身の頃はゴッチの仕切る野良猫集団に身を置き、改造拳銃で人間を仕留めたことからキッドと呼ばれていた(当時から既にただの猫ではなかった)。ただ、その名前で呼ぶのは仲間内ではマタタビだけで、普段は『クロちゃん』と呼ばれる。
- ミー(ニャンニャンアーミー1号)(声:手塚ちはる)
- クロとは違い、生身の面影ゼロなサイボーグ猫。剛の右腕で、当初はクロとはライバル関係にあったが、割と早い時期から普通の友人と化した。
一般的には「ミーくん」と呼ばれる。一人称は「僕」だったり「俺」だったりと安定しないが、どちらかというと「僕」タイプ。
生身の体の時、自分の母親を殺した遺伝子犬パトラッシュに復讐を挑み、返り討ちに遭って四肢断裂という重傷を負うが、剛によってサイボーグとして蘇った。このことから剛に対して深い恩義を感じているため、「親友」「家族」という言葉ですら足らないほどに仲が良い。また、剛の夢を叶えるためには自分の身を省みない。
生身の頃から二足歩行で立ち、料理が得意というクロやマタタビ同様化け猫的センスを持っていた。元猫がなんだったかは不明だが、生猫時代からとっても可愛い。
クロよりもメカメカしいキャラクターで、本来はカッコイイ系のはずだが、こういった家庭的で健気な要素からファンや視聴者からは萌えキャラとしての見方が強い。アニメでミーくんを演じた手塚ちはるの「剛くーん!」という呼び方もそれに拍車を掛けている感がある(特にアニメ版デビルミー回の冒頭は必見である)。
- 剛万太郎(声:古澤徹)
- ロボット工学を得意とする科学者。自称「天才科学者」。通常は「剛」、あるいは「剛ハカセ」と呼ばれているが、ミーくんだけには、「剛くん」と呼ばれている。
一人称は普段が「ワシ」(初登場時は「ワタシ」)。ミーくんと話すときや若い頃は「僕」。キレたりすると「俺」も使うなど、多重人格のきらいがある。
この世で許せないものは「ふとったネコ」と「切りそこなったタクアン」らしいが、たぶん一話だけ。もともとは世界征服を狙う悪の科学者だったが、それも序盤だけだった。
アトランティス大学でロボット工学を勉強していたが、学費が払えず21歳で大学を辞めさせられ、住居も追い出されてホームレス生活を送っていた時期にミーくんの命を実質二度も救った。ミーくんとは一心同体の仲。生活面では剛はミーくんに依存している感が強い。
学校を途中で辞めさせられたため、実際に博士号は取っていないが、皆から「博士」と呼ばれている。
戦闘力は皆無なのにも関わらず、鎧武者姿になったりアサルトライフルなどの銃を武器として使うこともある。が、戦果を上げた場面はない。アニメではロケットランチャーなどを使ったこともある。
基本的には「マッドサイエンティスト」で「悪党」じみているが、本質的にはお人好し。
物語中もっとも姿が変わっていった人物。後半はもはやただのボールである。
- コタロー(声:小松里歌)
- クロの大ファンで、IQ200の天才的頭脳を持った少年。特に機械工学においては剛に並ぶ腕を持つ。
一人称は「僕」だが、サクラをする時などに身元がバレないようにするためか、「俺」を使うことも。
賢すぎる頭脳を持て余すばかりで世間と向き合えない歪な少年として登場したが、クロ達との出会いで自分らしい生き方を見つけ、親友であるダンクを助けてもらってからは剛の助手となっている。
常にクロに似た着ぐるみ(クロちゃんスーツ)を被っているが、これには防弾効果や絶縁効果がある(クロ曰く「抜け目がない」)。一方、運動神経は4歳児並みで握力も弱い。
- 天才的な頭脳は、同じく天才科学者であった父親譲りのものだが、その父のせいで母親が逃げたため、彼を毛嫌いしているところがある(後に和解)。
原作では無限エネルギー装置を完成させ、クロの最後の武器として渡した。
- マタタビ(声:大本眞基子)
- クロが「キッド」と呼ばれていた頃の親友、あるいは悪友。隻眼のトラ柄の猫。
メインキャラクターの中では唯一の生身だが、それでもクロと渡り合う実力を持っており、正真正銘の化け猫である。
事故とはいえクロに右目を奪われてしまっており、そのことがキッカケで現在はクロとは犬猿の仲。ことあるごとに喧嘩しているが、親友であった彼に「復讐するわけでも許すわけでもない」接し方をマタタビなりに探したうえでの結論である様子。時が経つにつれ同居するようになり、憎まれ口を叩き合いながらも絶妙なコンビネーションを見せる。
かつて一人称は「俺」だったが、時代劇経由で人語を覚えてからは「拙者」を使うようになる。ちなみに初めて覚えたのも「せっしゃ」だった。
名前の由来は『マタタビの木(人間でいうところの酒やタバコ、あるいはドラッグ)』を幼い頃からやっていたことから来ている。そのためか脳みそが若干トロけてしまっており、「世界一快楽に溺れやすい猫」とクロから言われてしまう。
マントの下に無数の武器を隠し持っている。切り札は「すてるすブーメラン」。
幼少期から周囲より「化け猫」扱いされるほどの器用さを持ち、クロ曰く「国宝級」。生来の手先の器用さを活かして大工の棟梁から大工仕事を覚えた。
アニメではスタッフに嫌われてるのか留守率が多いが、原作ではちょくちょく出番があり、ギャグ率が増えていった。
- ナナ(声:綱掛裕美)
- コタローが、電気スタンドを基にお手伝いロボットとして作った電球ロボット。本作のヒロインに位置する存在。一人称は「アタイ」で、ちょっと姉御肌。
体は小さく、クロちゃんの座高に及ぶかどうかの程度。尻尾に600Wの電球が付いている。
お手伝いロボットとしての仕事ができず、一時はコタローにスクラップにされそうになったが、クロに助けられて一目惚れし、クロの追っかけとして成り行きで達の仲間に加わる。
嫉妬深くワガママで、思い込みがとても激しく、精神的にとても打たれ弱いが、たまに底力を見せる。
今風に言うとウザ可愛いキャラクターであり、アニメでは原作以上にメイン扱いにされていた。
クロが彼女に恋心を抱いているかは不明だが、生い立ちが不憫なためか、クロにとって放っておけない存在になっているのは確かである。
料理の腕が壊滅的に悪く、クロちゃんやミーくんの身体の一部が爆発したり、集団食中毒と言われたりする。
- ダンク(声:千葉一伸)
- 元は動物園のライオンだったが、コタローと脱走を試みて故郷へ帰ろうとした時に撃ち殺され、剛くんによってサイボーグ化する。
いつも困ったような顔をしていて、それに見合って性格は気弱で優しい。そして純粋でありコタロー思い。
ライオンなのに犬みたいに「アオーン」と鳴く。お前ネコ科だろ!
おまけにサイボーグ化したのにも関わらず人語はしゃべれず、基本は四足歩行。
後にコタローの父親によって改造され、ようやく頭からパネルを出して会話をするようになる。
体自体はかなり器用で、ジェスチャーがやたらと上手い。どういうわけか、コマネチのポーズをとるための専用装置を搭載しており、自身も気に入っていたが、終盤でとうとう取り外されてしまっている。
- 鈴木一郎(声:森川智之)
- 独身、ガンダムヲタク、サーキットの狼世代という根暗な設定を抱え込んだ、さえない小学校教師。アニメによると25歳。
一人称は「僕」で、特にキレたりしない限りは人に敬語を使うが、敬意があるかどうかは怪しいところ。
車でハイウェイを走行中、ミーくんと戦闘中のクロと出会い、ロボット好きであったことからクロを師匠としていきなり(衝動的に)慕うようになる。ドライビングテクニックは超一流で、以後、そこだけはクロ達に重宝される。
生徒達からは「たいして役に立たない」ことから連邦軍のMSになぞらえて「ジム」と呼ばれている。だけど本人は「ぼかぁゲルググが好きなんっすよぉぉぉぉぉぉ!」らしい、なんのこっちゃ。
どちらかというと熱血教師だが、生徒からはヲタということから「何か事件起こしそう」と言われている。実際そう呼ばれても仕方ないほどガンプラに入れ込んでいる。
同じ趣味を持つ消防士のめぐみと出会ってからは密かに想うようになり、最終回でようやく結婚を果たす。
山を持っていたことから家は裕福な方だったらしいが、山自体が売ってもたかが知れる代物だったり、その割にアパート暮らしだったりと、本当にたかが知れた家で育ったらしい。
- めぐみ(声:吉田小百合)
- ガンダムヲタクの消防士。鈴木と徹ガンするほど筋金入りで、消防車は一度ゲルググに改良されたことがある。
一人称は「私」。だが男勝りで勝気な性格をしており、クロ相手にパイプで戦いを挑んだことがある。あと「チンコチョンギルゾー、チンコチョンギルゾー」。
鈴木と結婚するが、初夜の時、不法侵入してきたクロちゃんとミーくんに危うくパンツを脱がされそうになるなど、結婚後も苦労は絶えない。しかし夫婦そろって新作ガンプラのために朝から並ぶなど、オタクはノンキである。
結婚後(番外バトル)は寿退職したのか、消防士としてのシーンは一度も描かれていない。
何故かクロのことを「クロの助」、ミーくんのことを「ミー太郎」と呼ぶ。鈴木のことを「イチロー」と呼ぶ数少ない人物。
- 岡田チエコ(声:半場友恵)
- 鈴木の小学校に転校して来た女子生徒。超能力を持っている。母譲りの超能力に関しては、テレパシー、サイコキネシスなどいろいろ使える。原作では他者を失禁させたり、生物を破裂させたりすることも可能であるなど結構エグいモノを持っている。
普段はネックレスである程度超能力を封印している。が、それを解くと見境がなくなる。
「超能力ですって!今時!」(byジュリエット)
髪型は風が無いのに常に靡いている。これを馬鹿にされると怒る。
暴走したクロによって百年の恋を台無しにされたことを恨み、復讐を果たそうとしていたが、落ち着いてからは冷静な突っ込み役になった。
五郎(ゴロー)との出会いで新たな目標を見つけ、彼が人間に戻ってからは五郎と付き合い始めたようであり、一緒にUFOを呼び出したり、ゴローの父親の面倒を見たりしている。
- 長瀬五郎 / ゴロー
- 父親から虐待を受けていた男の子。原作限定キャラ。キャンプ場でチエコと出会い、クロ達と交流を深める。
レーサーになるのが夢で、タコメーターが宝物。負けず嫌いで不良な性格だが、根は優しい。
虐待されているため背中に大きい傷跡がある。マタタビ曰く「負け犬の傷」。まぁ所詮は猫の戯言だが。
自分で起こした山火事で死に掛け、剛とコタローによってバイオロボットにされる。
ゴローの際はバイオメタルのおかげでどんな形にも変形出来るロボットになったが、「ピガー!」しかしゃべれず、精神年齢はかなり低い。
しかし最後はチエコの呼びかけでちゃんと人間に戻り、それからは髪を染めたり、チエコと一緒に父親にお弁当を届けに行ったりしている。
テレビ版ではそのシビアな設定のおかげで結局登場することのできなかった不運なキャラクター。
また、番外バトルでもその扱いにくさからなのか、最初の1話の表紙部分にしか登場しなかった。
- ロミオ(声:岡野浩介)
- 電柱のような宇宙人。かつては召使いロボットだった。とりあえずウザキャラ。
忙しい人に説明すると「ウザイ電信柱」。
性格が悪いので友達がいない。そのくせ他者を遊びに巻き込む。何コイツ本当にうぜぇ。
結婚式でも自業自得な人生を逆恨みしてクロ達に復讐を吹っ掛けるなど、人を不快にさせるために生まれてきた電柱であるといっても過言ではない。だが上には上がいる(妻)。
遺跡でパートナーのジュリエットと再会し、毎度リア充っぷりを見せつけていたが、9巻で結婚する。
一人称は「私」だが、あまり礼儀正しくは聞こえない。いわゆる慇懃無礼なキャラクター。
コスプレが趣味で、『銀河鉄道999』に登場するメーテルのコスプレをしたこともある。これはアニメ版でも実現した珍しいパロディである。
ロミ「ミーくん、機械の身体は欲しくないかい?」 ミー「間に合っとるわい!」
- ジュリエット(声:吉田小百合)
- ロミオと同様、電柱のような姿をした宇宙人。かつては召使いロボットだった。ロミオより1.5倍ウザイ感がある。
どんな理由が原因なのか(一郎の祖父によって半ば封印状態にされていたからかと言われているが、よくわからない)、鈴木一郎に対して何かと敵意を示す。
女であるが、ある武士のようなチョンマゲ。ロミオ曰くポニーテールだが、チョンマゲにしか見えない。佐々木小次郎のコスプレだと思われている。が、主人の地底人も似たようなチョンマゲをしていた。
ロミオ以上に高飛車で礼儀知らず、それでかつ自己中心的。アニメではそのウザさに磨きがかかっているが、ロミオより他者を考えた行動を取ろうとしたこともある。ただの天然さんなのかもしれない。
- ジーサン(声:菅原淳一) / バーサン(声:こおろぎさとみ)
- 本作最強(生命力的な意味で)のキャラクター。クロとマタタビの飼い主である老夫婦(ただし2人はマタタビを「トラ」と呼んでいる)。名字は「フジ井」。
倒れていたクロを偶然拾い、生きる意味を与えた人間で、クロが最も大事に思っている夫婦。が、あまりにもボケが酷いためクロは相当呆れている。特に何事にも動じない図太さにはクロもたじたじである。クロはサイボーグになった後でも2人がそれに気づかないように振舞っており、マタタビにも強要している。
そのボケっぷりは酷く、明らかに猫としておかしい場面を目撃しても「便利な猫」で片付けてしまう。それどころかガラクタ修理をクロに任せてしまうほどである。そんなネコいねぇから!
また順応性が異常に高く、鯨の体内でさえも和める程である。
2人とも極度の方向音痴で、ジーさんにいたっては日本地図と世界地図の区別すら出来ないほど致命的。そういう意味でバーさんはまだマシな方である。
- ヒロスエ(声:保志総一朗)
- ミーくんの恋の悩みを解消するために剛が造った犬型の初恋ロボ。計画では従順でおしとやか、男のためにすべてを捧げる女の鑑というタジマヨーコが怒りそうなフレーズのメス犬となるはずだったが、ミサイルを積んでいたり、足がキャタピラになったり、なんでも溶かす液を吐いたりして暴走してしまい、逆にミーくんを失恋させてしまう。
剛本人はあくまで「初恋ロボ」として開発したつもりだったが、結果としては、奇しくも彼の発明品の中でトップクラスの戦闘力を持つロボになった。
ちなみに声優は誤字でもなんでもなくあの保志総一朗である。
- オーサム(声:鷹森淑乃) / コサム(声:吉田小百合)
- 剛博士の作ったクロを倒すためのマシン。名前の通りオーサムが親機で、コサムが子機。しかし子機のコサムは「オーサムコサム」のギャグをやりたかっただけであまり使えない。
最初、剛は「ビッグ(大)・サム」「スモール(小)・サム」と呼んでいたが、この名前は全然呼ばれなくなってしまった。2機共なんでも溶かす液を吐くことができ、飛行も可能。
剛の勘違いで自爆装置を発動させられてしまったものの、ミーくんの機転によって救われ、以降度々登場した。
オーサムには母性が何故か組み込まれており、何かとコサムを心配している。
邪悪なものに支配され、「夫の保険金はいくら出るかしら」という言葉を吐いたことがあるが、夫役のロボットはいない。
- ニャンニャンアーミー
- ドクター剛によって結成された5体のエリートサイボーグ軍団。リーダーは1号のミーくんが務めていたが、大王デパートの戦いで離れ離れになってしまい、以降は2号がリーダーを務める(しかし仕切っていたのはほとんど4号)。
防水加工をされなかったクロと違い、彼らは完全防水仕様で、水深限度は20000m。6号以降も当初はいたが、クロが脱走した時にすべて破壊された。
2号は手足が伸びる、3号は萌えキャラ、4号は短気、5号は「戦闘力たったの3か、ゴミめ」程度の戦闘力な個体である。
- 実はニャンニャンアーミーを主役とした漫画のラフ案が存在する。
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関連項目
- 漫画作品一覧
- アニメ作品一覧
- コミックボンボン
- 横内なおき
- ロボットポンコッツ