サンライズの超過駆動とは、アニメ「境界線上のホライゾン」における、所謂サンライズの本気である。
そもそもの話、一体何故サンライズ程の会社が「境界線上のホライゾン」を作ることとなったかというと、次回作を決める打ち合わせの現場に来ていた8スタジオのスタッフ達が、既刊や前作の「終わりのクロニクル」を読んでいたらしく、何を作ろうかと話し合っていた中、度胸ある人物が「こ、これとか、どうでしょう……?」と挙げてみた所「よし、やるか!」となったらしい。
そのあまりの厚さゆえ、信者であるカワカミャー達をも驚愕させ、「鈍器」という果たして名誉なのか汚名なのか良く解らない称号を持つ原作を隅々まで読み込み、是非アニメ化したいと原作者・川上稔(以下、氏)に直談判したというサンライズ。
担当編集どころか氏にまで正気を疑われ、「クロの方が楽ですよ」「損しますよ」と念を押したにも拘らず、「楽かどうかじゃなくホライゾンを作りたいのです」「損しないようにします」と言い切り、氏もその執念に観念したのか、『原作準拠』という条件を提示し、アニメ化を承諾した。(サンライズ側でも原作通りにやろうと決めていたようだが)
ここでいう『原作準拠』とは『解釈や、画面内の距離などによる省略はあってもアニメ版アレンジという簡略化は無し』という事であり、緻密な設定、細かな動き、キャラによって違う感情の起伏からオパーイの揺れ方まで、一切の表現を原作通りに行うと誓ったのだった。
製作会議で監督の小野学氏や、シリーズ構成の浦畑達彦氏も加わり、これは手を抜いてはいけない、と確信した氏は、(趣味で)あらかじめ作っていた武蔵などの3Dプロジェクトや設定類などをサンライズに送り、同じく協力した絵師のさとやす氏と共に完全監修を行なった。また、プロデューサーや監督、脚本らから「原作の表面をなぞるのはやりたくない」と言われ、原作最終巻までのプロットを伝えてあるとのこと。実に羨ましい。
ちなみに、氏が資料提供した内、紙媒体のものは800ページ以上。積み上げると電撃文庫MAGAZINEよりも高い。(それでも紙媒体の総資料の約半分である)これに加えてサンライズが「ここの資料が足りない」と言うと翌日のうちに作ってくるんだから恐ろしい。氏曰く「寝なきゃいいんですよ」いや寝てください頼むから。
こうして、昼から明朝まで会議をし、監督やプロデューサーや構成等のスタッフと氏が毎回原作を朗読して、台詞の取捨選択を行なったり、5話の製作に四ヶ月かかったり、9話の高嶺舞を氏がシューズでダンス創作をして畳一枚ダメにしたり、アフレコ現場でも、先に原作を読破していた主演の福山潤氏や中田譲治氏などが率先してほかのキャスト陣に解説したり、「示威行動」と言う場面で「じいこうどう!?」と色めきだったりして、約一年の時を経て完成したのがこのTVアニメ「境界線上のホライゾン」、通称『ホニメ』である。
2011年秋アニメの一つとして放送を開始し、氏も、ネット配信も含め週に計4回の解説を行い、原作未読者からも「サンライズ初のライトノベルアニメ化」とあって注目されていたが、やはりその膨大なオパー(ズドン!・・・・・・設定や多彩なキャラクターは受け入れられにくく、3話まででギブアップする視聴者は多かった(原作でも一巻上は鬼門だものね。仕方ないね)。
しかし、4話放送後、何とか生き残った視聴者達から次々と高評価が上がり、9話放送後には以前の評価が一転、かなりの好評価を得たのだった。そして極めつけは、10話放送中に氏が漏らした一言である。
『サンライズにやってもらって良かったー!!!』
こうして、サンライズ初のライトノベルアニメ化は成功に終わり、続く「アクセル・ワールド」そして、「境界線上のホライゾン」の第二期に期待が高まっている。『サンライズの超過駆動』とは、映像化なんて夢のまた夢だと思っていたカワカミャー達の、驚きと尊敬とバカじゃねえの、という思いと、精一杯の感謝の意が込められているタグである、と思う。
MADはこちら↓
そんなわけで滅茶苦茶頑張ったサンライズのためにBDやサントラを買って奉納するといいよ!
サンライズの超過駆動に関するニコニコミュニティを紹介してください。
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最終更新:2025/12/09(火) 06:00
最終更新:2025/12/09(火) 05:00
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