「……人類って面白い。
力のカケラを授けただけで、またあの歴史を繰り返すとは」
「観察を続けようかしら。
私、この子たちの将来には期待しているわ」
セイレーン(アズールレーン)とは、スマートフォンアプリ『アズールレーン』に登場するキャラクターおよび勢力。
『アズールレーン』における人類の敵。
物語の舞台である「地球と類似した水の惑星」に突如として出現した怪異で、その圧倒的な力で同惑星の人類の多くを殲滅した。2個体が確認されており、その内の一つは「テスターα型」という名前である。
日本版では詳細な被害は語られていないが、大陸版のストーリーによると当時の人類総人口の91%が失われたらしい。
このセイレーンという人類共通の敵の出現に、当時の世界各国はそれまでの各国家間で生じていた問題を棚上げし、一丸となって対抗することを決定。最終的に連邦国家「ユニオン」、王政国家「ロイヤル」、軍事国家「鉄血」、君主制国家「重桜」の4大海洋国家を中心とした軍事連合《アズールレーン》を組織するに至る。
アズールレーンならびに艦船少女たちの活躍により、人類は徐々に戦線を押し戻し、やがてセイレーンを人類の生存圏から退けることに成功するが、完全な殲滅までには至らなかった。
その後、アズールレーンは対セイレーン戦における今後の方針の意見対立から内部争いを起こすようになり、ついには「鉄血」の連合からの脱退および新勢力《レッドアクシズ》の結成、「鉄血」の方針に賛同した「重桜」のレッドアクシズへの鞍替えなども相まって、人類はセイレーンそっちのけで「人類の今後の在り方」を巡って二大勢力の武力衝突(事実上の戦争)を引き起こしてしまう。
完全に蚊帳の外にされたセイレーンたちは、そんな人類の在り方を「面白い」と評し、陰ながら両陣営の戦いの行方を観察することにする。
――以上が『アズールレーン』本編における大まかなストーリーで、上記のとおり2017年11月現在のところはストーリー中のイベントでちょっとばかり顔を出す程度の存在に留まっている。
ただし、大陸版でのみ行われたとあるイベントにおいて、ついにボスとしてプレイヤーの前に姿を現したことから日本版でも今後プレイヤーたちの前に敵としてその姿を現すことは間違いないだろう。
現行の技術では歯が立たないほどの技術力を持っており、蚊帳の外にされてもなお強大な存在。「駒」と呼ばれる戦闘艦艇を保有しており、チェスになぞらえた名前が付けられている(ビショップ、クイーン等)。
黒い船体に赤い模様が特徴的で、なんと空母Queenは双胴である。セイレーン本体と比べると脅威度は低いとされている。
(以下ネタバレのため反転)
ゲーム中の世界とは異なる平行世界の未来から来訪・来襲した存在。かつて自分たちの世界の過去で起きた「大戦」と呼ばれる戦争の記録《レコード》を有する。
実は艦船少女を生み出す「メンタルキューブ」を生み出した張本人。すなわち、全ての艦船少女たちの造物主である。
プロローグにおいて彼女たちが語っていた「力のカケラ」とは、このメンタルキューブに他ならない。
「人類に敵対的な存在」でありながらも、同時に「人類がいなければ種族として生きていくことができない存在」で、自分たちと人類のパワーバランスを調整するためにメンタルキューブと艦船少女を作り出し、これを人類に意図的に流出させた。
(このことから、彼女たちが存在した未来では人類は彼女たちの手によって絶滅もしくは彼女たちの活動圏からは一切の姿を消してしまったことがうかがえる)
つまり、ストーリー開始までの出来事は「セイレーンによる世界規模の壮大なマッチポンプ」ともいえる。
しかし、自分たちがもたらした力(艦船少女)で人類が自分たちそっちのけで戦争を起こすことまでは想定していなかった模様。
このようなことをしてまで人類を存続させようとする理由は現時点では不明だが、何らかの目的があっての行動であることは判明している。
また、彼女たちにも生みの親である「創造主」が存在し、その創造主の命令により活動しているようだ。
(以上、ネタバレ・反転終了)
「こうでもしなければ、私たちがこの時代に戻る意味なんてないもの。
ふふふ……」
名前の由来はギリシャ神話に登場する半人半鳥の怪物「セイレーン」。
ゲーム中に登場するセイレーンには海洋生物を思わせるフォルムをした者も存在するが、これは元ネタのセイレーンが中世以降「海辺に住まう怪物」ということから半人半魚(人魚)として描かれるケースが現れるようになったため。
さらに蛇足であるが、叙事詩『オデュッセイア』においては主人公・オデュッセウスを誘惑できなかったショックから海に身投げするセイレーンの姉妹が登場し、この姉妹のうち最も美しい美貌と歌声を持っていたパルテノペーは海神・ポセイドンからその死を惜しまれ、死の間際に現在のイタリア沿岸部に流れ着き、同地の人々の手によって葬られた。
やがて人々は彼女を女神として祀り、彼女を葬った地に彼女の名前に因んだ都市「パルテノペ」を建設。自らをパルテノペ人と名乗るようになった。
この都市・パルテノペこそが現在のイタリアの海洋都市・ナポリであり、パルテノペ人が現在のイタリア人の先祖であるという。
『アズールレーン』において第二次世界大戦の枢軸国に相当するレッドアクシズが「セイレーン由来の技術を取り込んでいる」という設定を持つのは、もしかしたらここから来ている可能性がある。今のところイタリアを元ネタにした国家はゲーム中にまったくもって登場していないけどな!
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最終更新:2025/12/08(月) 11:00
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