デコのおまわりさんとは、バニラマリンPによる、「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」を題材にしたiM@S架空戦記シリーズ(アイドルマスター シンデレラガールズを含む)である。
「オホマス」という愛称でも呼ばれる。(オホーツク×アイマスのコラボ動画なので)
「東京湾 晴海埠頭に男の死体が上がったとの知らせを受けたあなた(=水瀬伊織)は、部下の歌鈴を連れ、現場に駆け付けたのだった…」
時は昭和62年。東京で発生した殺人事件は、やがて北海道の広域にまたがる連鎖殺人へと発展する。隠された過去の事件の影もちらつく中、果たして伊織たちは真相にたどりつくことができるのか…?
バニラマリンPのデビュー作。2013年2月連載開始。
本作は、オホーツクに消ゆのストーリーにもとづき、警察官として事件解決を目指す伊織たちの奮闘を描く長編Novelsm@sterシリーズである。
主人公は水瀬伊織。その相棒は道明寺歌鈴である。登場人物は非常に多く、アイドルマスター、アイドルマスター シンデレラガールズ、オホーツクに消ゆ、その他のアドベンチャーゲーム(ファミコン探偵倶楽部、山村美紗サスペンスシリーズなど)などから多数の人物が登場し、総数は100人以上におよぶ。
というのも、本作では、警察関係者が非常に多く登場し、その人間模様が大きな見どころとなっているのだ。一般的なサスペンス系アドベンチャーゲームでは、主人公は探偵だったり、警察官であっても探偵的な感覚で、ほぼ単独で情報収集から推理、事件解決までを成し遂げるものが多い(オホーツクに消ゆの原作も例外ではない)のに対し、本作では、オホーツク原作のストーリーを尊重しながらも、現実の警察により近い描写がされており、東京と北海道の警察が捜査本部を設置し、組織的に事件の捜査にあたっており、伊織はその中における一匹狼的な立場で、組織の論理に翻弄されながらも揺るがぬ情熱を源に真相究明を目指す位置づけである。
警視庁と北海道警、豊洲・釧路・北見・知床清里などの警察署、公安、検察などの各組織が一致団結して連鎖殺人事件の解決にあたる…はずであるが、実際には「解決」の定義は人それぞれ。独力で真相究明を目指す者もいれば、組織的な捜査を重視する者もあり、保身に走る者もあり、出世を目指す者もあり、組織全体の利益を考えて動く者もあり、政財界と癒着している者もあり、中には事情があって露骨に捜査妨害を図る人間までいる。そんな「敵は犯人だけではなく、内部にもいる」状況が生みだす、ギスギスした人間ドラマは、本作最大の見どころの一つである。
アイドルたちは警察官、民間人のどちらも、腹に一物を抱えていることが多く、見る人を選ぶかもしれない。動画各回の冒頭では、「このシリーズはアイドルが死んだり、ひどい目に遭ったり、とんでもない外道だったりする可能性がありますので、そういうのが嫌いな人は気をつけてください。」との注意書きがある。第三十一話の主コメでは「(この)注意書きは今のところほとんど現実化していません。」としているが、何を信じるかはあなた次第である。
シナリオは緻密で丁寧。オホーツク原作のクオリティの高さもあるが、バニラマリンPの創作による独自要素においても、伏線のはり方から回収まできっちり見事に行われている。一方で、アイドルマスターのネタをふんだんに盛り込んだコメディ・ギャグ要素も豊富であり、見る者を飽きさせない。
本作では警察組織の内部事情が非常に詳しく描かれており、一般人には少しわかりにくいかもしれない。本作の第二十七話・第三十七話は「解説編」となっており、そこで詳細な説明があるので、理解の助けになるだろう。ただし、それぞれの話数時点までのネタバレが全面的に含まれるため、先行して解説編だけを見ることはお勧めできない。ご注意いただきたい。
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この項目は、本編最新話までのネタバレが満載です。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
現在編集中。今後:27話・37話解説編に登場した人物の解説を追記予定。
本編の主人公。オホーツクに消ゆ原作の「ボス」に相当。30代前半。独身。
有資格者(キャリア組)の警視であったが、過去の不祥事(ポートピア事件の犯人隠匿)により、所轄に左遷されてしまった。そのせいか、かなりやさぐれた性格をしている。
晴海埠頭で発生した増田文吉の殺人事件の捜査を始め、道明寺歌鈴ら少人数の仲間とともに東京と北海道をまたにかけて捜査を展開する。組織の事情により同事件の捜査本部が解散した後も、組織の支援が得られない絶望的な状況ながら、ほぼ独力で捜査を続け、強い熱意をもって真相究明を目指していく。
そのせいもあって捜査手法はかなり強引であり、恫喝、脅迫まがいの聞き込みも辞さない。過去に逮捕歴があり、本編内でも無茶な捜査がもとで逮捕されかけたり逮捕されたりする。それでも懲りずに、警察官に対しても民間人に対してもツッコミまくりである。いおりんのツッコミマジ最高!
伊織のパートナーとなる豊洲署の巡査。オホーツクに消ゆ原作の黒木、シュンに近い役割を果たす。21~22歳。
新米の警察官。増田殺害事件が発生した時、豊洲署で浮いた存在となっていた伊織を誘って共同で捜査に乗り出す。
捜査に臨む態度は純真でひたむき。「オホマスの癒し」ともっぱらの評判。北海道での捜査時、千早の介入を受け伊織は一度捜査をあきらめかけるのだが、真実を追い求める道明寺の必死の説得により伊織が翻意し、以降二人は支援をほぼ得られぬまま孤独で無鉄砲な捜査を行うことになる。つまり、伊織の暴走のきっかけを作ったのは道明寺ともいえる。
モバマスの歌鈴同様、ドジっ子属性があり、「ひ、ひゃい…」「ふええ…」が口癖。増田殺害事件の初動捜査において道に迷い、高田馬場まで7時間もかかるというわりと致命的なやらかしをしている。
「みこみこ☆センサー」と呼ばれる鋭い直感を持ち、犯人像や重要な証拠品の存在などを理屈抜きで見抜くことがある。
警視庁の刑事部長。警視監、49歳。
正義感が強く、連鎖殺人事件の真相究明に積極的。
増田の事案に関し、当初は捜査リソース不足のためやむをえず、自殺と認定しての幕引きと捜査本部解散を認める。だが後に天海春香国家公安委員長と綾城完治警視総監の圧力がかかると、それに屈さず、一度解散した捜査本部を再度設立してまで事件を解決するよう主導する。新田には北竜会の捜査を命じた。ちなみに、伊織逮捕後の釈放に一役買ってもいる。
一政治家の圧力で殺人事件の真相が隠蔽されたという事実を作ってはならないと主張するが、先鋭的な正義感は現場の事情を省みないものとして一部の部下からは煙たがられてもいる。
警視庁刑事部捜査一課十津川班のリーダーと思われる。
櫻井桃華刑事部長の意向を受けた新田哲二課長の指示により、北竜会の捜査を行う。
警視庁刑事部捜査一課十津川班所属と思われる。
北竜会の捜査を行う実働部隊となるもよう。
道警の保安部長。警視正。
薬銃課の麻薬密輸事件が発覚すると、当時の課長補佐であった本田未央を呼び出し、厳しい態度で詰問、糾弾を行う。
厚生省からの出向であり、三浦あずさ警務部長に二流官庁と揶揄されるなどするとぶちきれた。
道警の警務部参事官、監察官室長、首席監察官。警視正。
麻薬密輸事件を受け提出された本田未央の辞表を受理せず、未央に「元部下に売られている」現状を告げる。
三浦あずさのことは「意に沿わない部下に対しては冷酷」と評する。
道警の警務部長。つまりナンバー3。警視長。
やはり三浦あずさに対しては含むところがある模様。
北見警察署・防犯課係長。道警本部の薬銃課に所属していたことがあり、そこで麻薬の横流しや自己使用に手を染めていた。その件が発覚して検察の取り調べを受け、薬銃課の組織的関与を認める遺書を残し、川沿いで自殺した。
釧路中署の巡査部長。25歳。昇任試験を一発でクリアした有望株で、近い将来の転属も決まっている。
釧路中署長の密命を受け、北海道まで来た伊織たちに同行し、その捜査に協力する。だがそれは見せかけて、間違った方向へ誘導しようとする「スパイ」であった。もっとも本人にはあまり演技にやる気が見られず、伊織から「大根役者」と呼ばれる始末。
署長との電話が盗聴され、伊織たちに捜査妨害がバレると、素直に謝罪し、その後は心を入れ替えて(?)本心から伊織たちの捜査に協力するようになる。釧路中署長から「任務」の終了を宣言されないのをいいことに、長期間にわたって伊織と同行を続け、のうのうとメインキャラクターの座を射止めてしまった。
どんなときも飄々とし、その場のノリで生きる人物。メタネタを多用する、伊織一味のボケ&ときどきツッコミ担当。
後任の釧路中署長。もと道本の薬銃課課長であり、おとり捜査を装った警察による麻薬の密輸、裏金作りを主導していた。自らも裏金を着服し、金におぼれていたという、本作に登場する警察官の中でも筋金入りの悪党。
事が露見して釧路地検に逮捕されそうになると、釧路中署内でピストル自殺を遂げてしまった。
警察庁長官。すなわち階級としては警察組織のトップ。
当初は天海春香国家公安委員長の圧力を苦々しく思い、春香に対して田崎道警本部長のふるまいに関してとりなす姿勢を見せていたが、一連の麻薬密輸不祥事発覚を受け、田崎の辞任を認めた。本件に関しては自らの管理責任も認め、春香の意向に逆らえなくなってしまった。
警視総監。すなわち警視庁のトップであり、警察の最高幹部である。
天海春香国家公安委員長にべったりという評判であり、実際に、道警本部長の田崎が春香の意向に逆らった際には、進んで田崎の更迭を浦部警察庁長官に提言した。
警察庁の理事官。警視正。
豊洲署の福山舞課長が北見の西園寺琴歌課長補佐に電話連絡して伊織の釈放を依頼する際に、両者の仲介を行った。
アパレルメーカーの専務で、有名な服飾デザイナー。野村ゆかり轢き逃げ事件の被疑者であり、車両の所有者。横浜の海に沈んだ車が発見され、捜査線上に浮上した。
車は盗まれたと主張し容疑を否認するものの、盗難届は出していない、アリバイも無いという不利な状況。
北竜会総本部長・青狼会会長。つまりヤクザのボス。
青狼会は最近東京に進出した、北竜会の二次団体である。インテリヤクザの黒井北竜会総長に対して神奈川は武闘派であり、黒井に対しては、北竜会先代総長時代には格下だったこともあってか、ついていけないと感じているもよう。
釧路地検の検事正。(おそらく)水本ゆかり、星井美希、高森藍子の上司。
ぬぼーっとした表情をしており、常時「ウィー」「ヒック」状態であるが、しらふであり、部下の報告をもとに判断、指示できる能力はそなえているもよう。
奥村紀助の妻。奥村が自殺する直前に渡されたニポポ人形を伊織たちに託す。
渋谷凛に暴かれた奥村の過去の罪(永福丸事件)については、凛から口止めされたこともあり、伊織たちには伝えなかった。
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最終更新:2025/12/10(水) 13:00
最終更新:2025/12/10(水) 13:00
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