デジモンセイバーズとは、今のところ、フジテレビで放送された最後のデジモンシリーズアニメ作品である。次作はテレビ朝日より放映されるデジモンクロスウォーズ。
概要
なんといっても、シリーズで初めて、そして、唯一生身の人間が素手でデジモンをしばきたおせる親子が存在した事実が特徴として挙げられる。ある意味、デジモンに流派東方不敗もしくは反逆精神を混ぜてしまった、前衛的過ぎる試みが行われた。そのためリアリティはほとんどなくなり、そういう点でかつてのファンから突っ込みが多く寄せられた。
反面この良い意味で大雑把に熱い少年漫画な方向性を目指した作風がクリーンヒットしたファンも多くおり、シリーズの中では賛否両論うずまく作品である。
これは今まで「デジモンが戦う中で人間が見てるだけとか、それでいいの?」というデジモンテイマーズより積極的に答えようとしていた疑問に対する解答一つである。もっともテイマーズでも李くんが生身で格闘してたけどね…。
しかし、作品を発表するタイミングの悪さや実験性からの焦りに加え、ロクに作品のプロモーションを行わなかったため、商業的には失敗している。作画などに気合を入れた作品だけに、非常に悔やまれる結果となった。
主な登場人物
- 大門 大 (CV:保志総一朗) ※幼少期のCVは山崎みちる
本作の主人公。そして、デジモンシリーズの人間主人公では唯一、デジモンを素手で殴り倒せる男。
彼だけは何故か殴らないとデジソウルが生まれないという設定があり、店頭販促映像でもトーマから「なぜ殴らないとデジソウルが生み出せないのか」と呆れられている。
その実力は深手を追ったとはいえ、22話時点で究極体の牙をへし折るほど。後にも映画版でアルゴモンを殴り倒し、クレニアムモンのクラウ・ソラスを拳で受け止めたうえにアヴァロンを砕いてしまうなど、もはや人間とは思えない。
相手が誰であろうとケンカ売って戦うあたり、パートナーはアグモンよりも「とにかく拳と拳の戦いを好み、相手が強くても弱くてもかまわずケンカを売ってしまう」という設定のプクモンの方が合ってるような気がする。
全てが終わったあとはデジタルワールドへアグモンとともに向かうことを決意し、五年経った後でも喧嘩番長としてデジタルワールドを回っている。しかも見た目が全然変わっていない。
- アグモン (CV:松野太紀)
- 大のパートナー。実際はパートナーというより子分的存在。デジモンアドベンチャーのアグモンとは別個体。
大門家では何の違和感も無く普通に生活している。しかも、愛用の枕まである。
- 鼻のデカさや爪に巻いたバンドをよくファンから指摘されるが、それは意図的に差別化をはかった故でのデザイン変更で、大きさも無印のアグモンより一・二回りほどでかい。
シャイングレイモンの強化武器、ジオグレイソードはよく折れるかませ犬として有名。
「兄貴、すげぇ」が口癖だが、それは視聴者の台詞だ。
- トーマ・H・ノルシュタイン (CV:野島裕史) ※幼少期のCVは佐藤ゆうこ
酒席で海外の大学を卒業した14歳のインテリ。科学もデジモンバトルも演技も出来る多才な人物。
両親に恵まれないせいで、色々と苦労をしなければならない。病弱な妹がいる。
五年後は妹の不治の病を治す方法を見つけ、受賞を受けるほどの大人物に出世する。
- ガオモン (CV:中井和哉)
トーマのパートナー。忠誠心の強い犬デジモン。何気に紅茶のブレンドが出来る。
- 藤枝 淑乃 (CV:棒読み新垣結衣)
影の薄いヒロインらしき人物。序盤はツッコミを、後半は空気を担当。
ピアノが得意だが、その設定はあまり活かされていない。自動車免許を持っている。
最初は大門家に押しかけ女房したこともあったが、まったくフラグも何も立たなかった。
五年後は薩摩とともに警察官に。
- ララモン (CV:ゆかな)
淑乃のパートナー。パートナーよりヒロインらしい。何気にレズっ気があると思われる節がある。
究極体はかなりエロい女王様スタイルに進化する。
- イクト (CV:釘宮理恵)
ある意味、真のヒロインと呼べるショタ。ユキダルモンに育てられた野生児。本名は野口郁人。
育った環境の影響で、割と片言で喋る。
最終回では大門知香と良い仲に。
- ファルコモン (CV:神代知衣)
イクトのパートナー兼義理の兄弟。アニメでは「こいつの進化≒敵強化フラグ」と思っていい。
戦闘では、大のせいもあり、空気になりがちな部分が多い。
- 倉田 明宏 (CV:菊池正美)
「こいつさえいなければ...」の代表格。ターゲットは違えど、似たようなことをしてるDQNが世界中にいる。
それが力を持ったらどうなるかを体現したのがコイツ。
- 大門 小百合 (CV:國府田マリ子)
ぽややんな大ママン。恐ろしいぐらいに母性本能が強い人妻。デジモンが来ようが、野生児が来ようが、
マイペースに家事をこなす主婦の鑑。何、この萌え要素。
- 大門 知香 (CV:菊池こころ)
大門家唯一の常識人(当社比)。が、家族が家族なので非常識なことに動じなさ過ぎる(慣れてしまっている)のが玉に瑕。
レギュラークラスでは唯一のロリキャラだが、兄や父並にデジソウルが豊富。デジヴァイス不所持でもデジモンを進化させられるあたり、血筋は争えない。
- ピヨモン (CV:寺田はるひ)
知香にとっては運命の相手というべきデジモン。
旧作を知っている人はピヨモン絡みのエピソードはハンカチが必要になるほど、泣けるシナリオとなっている。アグモンが初めてライズグレイモンに進化するきっかけを作った。
なお、進化の順番は「ピヨモン→アクィラモン→ガルダモン」と、別個体として差別化が図られている。
アナザーミッションに登場するピヨモンとは別個体だが、ゲームではこのピヨモンに関しても触れられている。
後半は正式に知香の力を受けてガルダモンに進化し、大門家の守護者となる。
- 大門 英 (CV:郷田ほづみ)
大門家の大黒柱だった人。この人もデジモンを素手で殴り倒せる。しかも、この人の場合対戦相手はほとんど究極体相手である。おいおい研究者だろ、アンタ!
長い間、殴り合いを続けていたから恐ろしい。実はキーパーソン。デジヴァイスをつくったのもこの人。
- バンチョーレオモン (CV:竹本英史)
キーデジモン。なぜなのかは本編を最後まで見てみよう。そして、アニメで重要な位置に建つレオモン一族の
例に漏れず、彼も悲しいフラグを手に持ってあるかなければならない。
デジタルワールドにオンボロ小屋道場を持っている。
最終回では彼の復活に触れられなかった。なんとも哀れな立ち位置である。
- 薩摩 廉太郎 (CV:楠大典)
DATSの隊長。グラサンで重たそうな服をいつも着ているオッサン。後半は刑事っぽいコートで登場する。
実はパートナーがロイヤルナイツというすごい人。
冷静な人物であるが、徐々に大門家に毒されてしまった感がある。
- クダモン (CV:葛城七穂)
薩摩のパートナー。メインキャラクター以外では珍しく成長期から究極体までの全ての形態を見せているデジモン。
大に対して非常に手厳しいが、徐々にこの人も毒された感がある。
その正体はスレイプモンで、人間達を監視していたスパイ。しかし人間の味方として登場する。薩摩とは渋いパートナー関係にある。
- 黒崎 美樹(CV:永野愛)&白川 恵(CV:埴岡由紀子)
薩摩の部下であるオペレーター。黒崎は売れ残り臭のするちょっとガサツなOL風の、白川は童顔の子供っぽい女性。
後半ではデジヴァイスを持っていることが判明。
- ポーンチェスモン黒・白
ふたりはプリキュ……じゃなくて二匹はデジモン!な、空気デジモン。黒崎と白川のパートナー。
進化してもまったく喋らない。完全体になってようやく名前が双方変わる。
- 湯島 浩(CV:チョー)
DATSの所長なのだが、いつも外をブラついているじいさん。一応主人公の導き手なのだが、後半はバンチョーさんにその役を取られる。
まさかのデジモン所持者。
- カメモン(CV:高橋直純)
お茶くみ係、と見せかけて所長である湯島のパートナー。
争いとは無縁な見かけをしておきながら実は人間とデジモンが仲良く暮らせるように、と英パパから送られてきた重要な存在。
進化して完全体になるとお茶くみなんて言えないくらい格好良くなる。究極体もあるが尺の都合で出せなかったという噂。
それにしても中の人はつくづく緑のデジモンに縁があるもんだ。
- ゴツモン (CV:前田健)
脇役だが、どっかのヒロインよりまともに演技していた。当初はウザキャラだったが、転生して仲間的な位置に。
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関連項目
- デジモンシリーズ
- 山口亮太
- 青井小夜
- 横浜市 (人間界の舞台のモデルと思われる場所)
- アニメ作品一覧